Rodelinda: Curtis / Il Complessobarocco Kermes Mijanovic Davislim

初全曲録音！ヘンデル『ロデリンダ』

ロンバルディアの王女である主人公が、亡くなったとされていた夫の前王を謀略から救い出して黒幕と対決、現在の王とも和解を遂げて大団円に至るという、どことなくベートーヴェンの『フィデリオ』を思わせる筋書きを持つこのオペラは、主役ロデリンダに用意された数々の美しいアリアでも知られる作品で、過去にいくつか録音はなされているものの、全曲が完全にレコーディングされるのは今回が初めてです。
　今回の録音では、優れたチェンバロ奏者としても知られる一方、バロック・オペラの専門的な開拓者のひとりであり、これまでにも数々の復活蘇演を手がけてきたアラン・カーティスが指揮にあたり、初の完全全曲盤としてこれは万全の人選というべきでしょう。主役の２人、ロデリンダ役のケルメス、その夫ベリタルド役（初演ではカストラートが担当）のミヤノヴィチと、近年のバロック・オペラ界の新星との呼び声も高い逸材２人が顔を揃えていることにも注目です。

・ヘンデル：歌劇『ロデリンダ−ロンバルディアの女王ロデリンダ』全曲
　シモーネ・ケルメス（ロデリンダ）
　マリヤナ・ミヤノヴィチ（ベルタリド）
　スティーヴ・デヴィスリム（グリモアルド）
　ソニア・プリナ（エデュイージェ）
　ヴィト・プリアンテ（ガリバルド）、他
　イル・コンプレッソ・バロッコ
　アラン・カーティス
　録音：2004年9月、11月