Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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• nobi

  読了日：2022/08/16

  猥雑な台詞と歌が次々とぶちまかれて、でもいつか悔悛の言葉が現れる、って感じはない。そのエネルギーに気押され気味。郷愁を帯びたK.ワイルの音楽に後押しされなかったら、この台本と付き合うのは途中で諦めてたかも。でも何度か読み返す内に登場する面々にいくらか親近感が湧いてくる。盗賊団の頭領メッキースと手下、ポリー…。彼女と前の奥さんルーシーとの言い争いではポリーの肩を持ってしまう。メッキースは盗んだ二つの家具の様式が違うだろ、と手下どもを叱責し、盗みの記録は出納台帳に几帳面に残している。猥雑であっても雑ではない。

• r.ramone

  読了日：2020/09/19

  神経に触るのと魂を揺さぶるのとは違う。感動ポルノを商売にするのに必要なのは芸術的才能ということか。

• Y2K☮

  読了日：2019/09/16

  著者初読み。ドアーズがカヴァーした「アラバマ・ソング」は得体のしれない曲だったが、今作に登場するソングの詞はもっと直球で皮肉がエグい。「裕福な者だけが愉しく暮らすのさ」「人間は悪いことだけして生きているのだから」云々。主人公のマック・ザ・ナイフという異名は「Ｇのレコンギスタ」に登場するモビルスーツの元ネタだろうし、ラストの空気感からウルトラセブンの「狙われた街」を連想。やはり昔の人が創ったアニメや特撮のルーツは古典文学なのだ。クルト・ヴァイルの曲とブレヒトの戯曲が融合した舞台を見てみたい。DVDを探すか。

• fseigojp

  読了日：2017/05/27

  ワイマール共和国時代の奇跡とも言われる戯曲

• 活字スキー

  読了日：2015/12/21

  予想以上、聞きしに勝る「これはひどい」ドタバタ劇で、なるほど確かに『悪の教典』のハスミンのテーマに似つかわしい内容だった。考えてみるに、ドスのメッキースも『異邦人』のムルソーも、そしてハスミンや我等がタイラー・ダーデンも、反社会的ながら極めてエネルギッシュで抗しがたい魅力を感じさせる人物ではある。しかし、彼等は多分にサイコパス的で虚無的(破滅的)生き方しか出来ない。彼等はあくまでフィクションとしてのボンクラアイコンであり、現実にそういうキャラに憧れたり持て囃したりしても、幸せにはなれないだろうなぁ……。

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