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ヒトは 家畜化 して進化した 私たちはなぜ寛容で残酷な生き物になったのか

ブライアン ヘア

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784826902397
ISBN 10 : 4826902395
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ヒトは「自己家畜化」によって友好的になり、見知らぬ人とも協力できるよう進化した。相手の心を思いやり、仲間と技術や文化を共有できたおかげでヒトは繁栄し、他の人類が絶滅しても生きのびることができた。しかし、その友好性には負の側面もある。ヒトは自分の集団が他集団に脅かされたと感じると、相手を「非人間化」し、残虐な行為をするようになるのだ。なぜヒトは地球上で最も寛容であると同時に、最も残酷な種になったのか?自己家畜化仮説を軸に、ヒトの進化と本性の深奥に斬り込む。

目次 : はじめに 適者生存/最も友好的な人類/ 第1章 他者の考えについて考える/ 第2章 友好的であることの力/ 第3章 人間のいとこ/ 第4章 家畜化された心/ 第5章 いつまでも子ども/ 第6章 人間扱いされない人/ 第7章 不気味の谷/ 第8章 最高の自由/ 第9章 友だちの輪

【著者紹介】
ブライアン ヘア : デューク大学進化人類学教授、同大学の認知神経科学センター教授。同大学にデューク・イヌ認知センターを創設。イヌ、オオカミ、ボノボ、チンパンジー、ヒトを含めた数十種に及ぶ動物の研究で世界各地を訪れ、その研究は米国内外で注目されている。『サイエンス』誌や『ネイチャー』誌などに100本を超える科学論文を発表

ヴァネッサ・ウッズ : デューク大学のデューク・イヌ認知センターのリサーチ・サイエンティスト。受賞歴のあるジャーナリストでもあり、大人向けと子ども向けのノンフィクションの著書多数

藤原多伽夫訳 : 翻訳家、編集者。静岡大学理学部卒業。自然科学、考古学、探検、環境など幅広い分野の翻訳と編集に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 姉勤

    「家畜化」とは物騒だが、他の生物(他のヒト族も含む)より優れた調和力と共感力による社会性のことを言う。この能力の獲得により、現行人類は繁栄や近代的文明を築いたが、この共感性は、これを害すると思しき対象に対する、否定や拒絶、殺戮を含む過酷なまでの攻撃と排除行動と表裏一体だという。その裏付けとして、後半を価値の多様性、人種を認めない傾向の行動や集団を例に挙げて、エコーチェンバー(その集団だけで善とされる空気)の危険性と問題点を示しているが、その逆も同じ不幸に至る。人間らしさ故の、争いの種は尽きまじ。

  • 燃えつきた棒

    極めて刺激的な本だ。現代の様々な社会問題に対して、多くの興味深い示唆を与えてくれる本だ。 前半のインパクトに比べて、解決策を述べた後半がやや尻すぼみになってしまったのが残念だ。たぶん、特効薬などなく、日々の地道な努力しか方法はないということなのだろうが。/ ダーウィンは、「最も共感的な個体を最も多く有する集団が最も栄え、より多くの子どもをあとに残したに違いない」(『人間の由来』)と書いている。 賢くなるだけでは不十分で、他者と協力してコミュニケーションする能力がなければ、技術革新はもたらされない。

  • テツ

    同族同胞に対しては温かく優しく、異なる群れに属する相手には激しい攻撃性を。これは人間に限らず幅広い種類の動物にとっても同じなのだろうけれど(種の保存のために役立つからな)家畜化が進むとそれが顕著になるらしい。社会を創りそこで生きるために自分たちを家畜化してきたホモサピエンスにも同じことが言えるらしい。違う群れの人間を、違うパラダイムに生きる人間を、それらを眺めていて無意識のうちに非人間化してしまう。そして、攻撃し排除する。寛容さと残酷さは表裏一体。忘れないように。ギリギリで踏み留まれるように。

  • 月をみるもの

    なんか肝心の「家畜化」という言葉の使い方が(Domesticationの訳語としても)おかしいよ。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%B6%E7%95%9C%E5%8C%96 にあるように「家畜化・栽培化の決定的な特徴は人為選択」なのだから、自己家畜化が自然淘汰による(ホモサピの)家畜化であるという説明は矛盾している。家畜=「人がその必要を満たすため進化の過程に影響を与えた種」だとするなら、ホモサピが自らを育種するプロセスこそが自己家畜化であるはずだ。

  • 佐倉

    この本では個体の強靭さを深める方向ではなく、社会性や協調性によって生存の道を切り開く道を選ぶことを家畜化としている。チンパンジーは人間に近い生物とされるが、彼らはジェスチャーの理解に大きな制限がある。対して犬はハンドサインをかなり正確に理解できる。では狼は…というとやはりチンパンジーとそう変わらない個体がほとんど。野生と家畜の違いはオキシトシンの差違にも現れているという。では愛と協調こそ5万年前のホモサピエンス躍進の鍵である…とすると良いことづくめだが、仲間への愛は他者への憎悪と表裏一体でもある。

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