不安や恐怖を感じさせる1楽章前半に続き、平穏にブルックナーを思わせる終楽章を聞くと、生真面目な作曲者像が垣間見られる。この作品を現代に聞くことにより、作曲者が過ごした時代と変わらない普遍性があると感じた。重量感ある演奏も素晴らしい。

1949年10月録音。デ・ヴィートとのブラームスも素晴らしいがこのメニューヒンとの演奏も熱の入った素晴らしい演奏である。あまたある名演の中で私のベスト３の1枚であり録音を超えた演奏と言えよう。本曲のCDを1５枚ほど持っているが、ステレオでは、と問われると躊躇する。ウルフ・ヘルシャー、K・ショルツもいいし、大進もいいし、迷う。現在100枚近くのCDがあるだろうが、せっせと集めても20枚ぐらいが限度かな。このメニューヒンはブラコン好きなら持っているべきかなと思う。

演奏は星５で問題ないだろう。仏LPのFALPでも聴いたが音、ニュアンス等どのCDでもLPの再現は不可能である。それは良いとして、CE28-5585はこのCC35の再発なのか、ご存じの方教えてください。CE28シリーズは、ベートーヴェンでもCC35の再発だったりCC３０の再発だったり、またはブラームスなどCE28がオリジナル盤である場合もあるようだけど良く分からない。どなたか宜しくご教示ください。