フリオ・リャマサーレス

人物・団体ページへ

黄色い雨 河出文庫

フリオ・リャマサーレス

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309464350
ISBN 10 : 4309464351
フォーマット
出版社
発行年月
2017年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
210p;15

内容詳細

沈黙が砂のように私を埋めつくすだろう―スペイン山奥の廃村で、降りつもる死の予兆を前に男は独り身をひそめる。一人また一人と去り行く村人たち、朽ちゆく家屋、そしてあらゆるものの喪失が、圧倒的な孤独と閉塞の詩情を描き出し、「奇蹟的な美しさ」と評された表題作に加え、地方を舞台に忘れ去られた者たちの哀しみを描いた短篇「遮断機のない踏切」「不滅の小説」の訳し下し二篇を収録した文庫オリジナル。

【著者紹介】
フリオ・リャマサーレス : 1955年、スペイン北部のレオン県ベガミアン村で生まれる。マドリッド大学法学部を卒業後、弁護士、ジャーナリストを経て、詩人、小説家として活動をはじめる。85年に『狼たちの月』を発表。88年に発表した『黄色い雨』で世界的に高い評価を得る。紀行文やエッセイなども執筆

木村榮一 : 1943年、大阪市生まれ。神戸市外国語大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • ヴェネツィア さん

    本書はスペインの現代文学なのだが、あたかも19世紀末の浪漫主義文学のごとき濃密な香りを漂わせている。そして、死への傾斜と親和性は、やはりローデンバックの『死都ブルージュ』を想起させるのである。また、全体を貫流するプロットがないわけではないが、次々と繰り出される断想を読者が追想してゆくイメージの流れは、小説というよりも散文詩に近いものだろう。物語の中で季節は移ろうが、全体としてはやはり冬の情景が支配的である。そして、冷たい月の光を背景に亡霊たちが彷徨うのである。

  • HANA さん

    ゆっくりと滅んでいく村に取り残された老人と犬。台詞はほとんど無く老人の心理状態を辿る話であるが、この全編を覆う寂寥感や絶望感は只事では無い。ゆっくりと朽ちていく家々やそれをただ見つめる事しかできない老人、そしてその上にただ降り積もるポプラの黄色い雨。幽霊だけが日々の暮らしを繰り返していくが、それも現実なのか老人の幻想なのか。濃密な死の気配が覆っているが、同時にそれが何とも美しく感じられる物語であった。「遮断機のない踏切」もある意味取り残された男の話であるが、こちらは最後に大爆発があり幾分コミカルであった。

  • 雪うさぎ さん

    教えてやろう、お前はもう死んでいる。お前はすでに記憶だけを残した魂となり、この世界を見つめるより他、術はない。朽ち果ててゆく村が見えるか?お前がいないこの村も又、孤独だ。そこに横たわる肉体と共に、やがては落ち葉に埋もれ地層となってゆくであろう。そしてその魂すらもいつかは記憶を無くし天へと還っていくのだ。だが、安心するがいい。一度生まれたものは、完全な無には戻らぬ。お前の魂が再び生を得たとき、この村に生きた思いが忘れられた遠い記憶となって、少しだけ色を帯びるかも知れない。

  • Mishima さん

    だいぶ前から境界線という言葉に惹かれている---闇と光、時間と空間、生と死、沈黙と言葉、意識と無意識、自然と人---これらのあわいに距離があるほど混雑した時の陶然は味わいがふかい。本編をとおして死をはらんだモノトーンの風景が広がる。---腐敗と香気、せせらぎと轟音、生霊と亡霊---いきていることもしんでいることももうくべつがつかないくらいにたいきのなかでまじりあっている。---黄色と闇、期待と裏切り---物語は期待の語りから回想へ、そして予感でしめくくられる。黄色の雨は世界を席巻し闇を引き裂いた。

  • 南雲吾朗 さん

    表題作の「黄色い雨」は、廃村になってゆく村と最後までその村で死にゆく老人の物語。美しい文章が、朽ち果ててゆく村と、孤独の中で徐々に崩壊して行く自我を淡々と描いている。小説の舞台となった廃村は実在しており、訳者の後書きにもあったようにスペインのピレリー山脈付近にかつてはあったようである。 「遮断機のない踏切」は徐々に狂ってくる人間像があれだけ短い文章中によく著わされていて面白かった。フリオ・リャマーレスの作品はこれが初めてだが、面白いので、他の作品も読みたいと思った。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品