フランティシェク・クプカ

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カールシュタイン城夜話

フランティシェク・クプカ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784892193637
ISBN 10 : 4892193631
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2013
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

プラハをヨーロッパの中心にした神聖ローマ帝国皇帝カレル四世。一三七一年中世プラハ。毒を盛られた王は一命を取り留め、カールシュタイン城で養生していた。皇帝の無聊を慰めるは三人の側近。男集まれば女性のこと、或いは騎士道、聖女、悪魔、黒死病…聖霊降臨祭までの一週間に21の物語が語られる―。

【著者紹介】
フランティシェク・クプカ : 1894‐1961。プラハ生まれ。散文作家、詩人、劇作家、文学史家、翻訳家であり、かつチェコで最も才能のある語り手の一人と言われる。1912年カレル大学入学、ドイツ文学を修めるも、第一次大戦勃発で従軍。1915年ロシア軍に捕らえられ捕虜収容所を転々とし、ロシア語ならびに当時の現代ロシア文学を学ぶ。1921年帰還。1929年プラハのドイツ語新聞「プラーグ報知」の主筆。1939‐40年ゲシュタポによりベルリンで投獄、1946‐49年ブルガリア大使を務めた

山口巖 : 1934年生まれ。専門はロシア言語学。1992年京都大学大学院人間・環境学研究科(文化環境言語基礎論講座)教授、1998年鳥取大学教育学部教授、2003年鳥取環境大学教授。2005年同退職。京都大学、鳥取環境大学各名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    第二次世界大戦中、祖国チェコを想い、チェコ所縁の人物を伝説、歴史を基に語り紬ぎ直した一千夜話のような作品は、収容所にいた祖国の同胞に希望を与え、勇気づけたとされる。毒殺されかけそうになった王は毒殺の疑いのある者達を処刑する前に臣下や僧侶と無聊を慰めるべく、妙なる乙女たちのことを各々に話し始める。その話はグロテスク且つ宗教における貞節と寛容を説いている。このテーマは中世の騎士物語の系譜を継いでいることを示す。ただ、「貞節」の観念が男性にとってご都合主義なのが唯一つの不満でもある。印象的だったのは異教者の話。

  • HANA

    病床の王の枕元で語られる様々な話。千夜一夜物語やデカメロンと同じ枠物語という形式や「チェコの千夜一夜」という惹句から幻想味を期待して読んだのだが、あの絢爛たる想像力の飛躍はどこにもなくて基本男女間の地味な話ばかりのような。これは帯の責任かなあ。かといって艶笑譚ではなく、何というか他人の恋愛話を聞かされている気分にさせられた。物語も中世の話という設定なので割と紋切り型の話ばかりになっている、修道院の聖女の話等はその典型か。ただ中世の人々の生活やその雰囲気は出ているので、その部分は面白く読むことが出来た。

  • syaori

    時は14世紀。ボヘミア王にして神聖ローマ皇帝カレルは養生のためにカールシュタイン城を訪れます。仲の良い妃は同行せず、無聊をかこつ王様のために医者、騎士、僧侶の3人が夜ごとに小話を披露します、女性の物語を。艶笑話のようなものから少し悲しい話まで7日間で21の物語が語られます。そして7日目の後に妃が王様を訪れ、王様と妃の話が22番目の物語となって幕が下りるという構成になっていて、終わるのが惜しいくらいだったのですが満足して本を閉じることができました。語られる物語はどれも素敵で、『ベアータ』は特に印象的でした。

  • misui

    神聖ローマ帝国皇帝にしてチェコ王であるカレル四世の無聊を慰めるために、三人の廷臣と時には王その人によって語られる21の物語。男が集えば女の話になるのは当然とばかりに各章は女性にまつわるもので、悲恋あり、艶笑あり、神の導きや数奇な運命ありと、バラエティに富んだ語りが繰り広げられる。禍々しい装画に惹かれて手に取ったがさにあらず、年代記などを緻密に織り込んだ骨太な物語の数々は、聞けばナチス・ドイツ占領下にあるチェコの人々の精神的な支えとなったらしい。自分も暖かい雰囲気の中で楽しく夜々の語りに耳を傾けた。

  • 鳩羽

    体調を崩したカレル四世がカールシュタイン城に療養に訪れ、三人の忠臣が王の無聊を慰めるために順番に物語をするという、デカメロンのような枠物語。歴史をよく分かっていないのと、チェコの名詞にやはり馴染めないのとがあって、すらすら読むという訳にはいかなかった。けれど、語られる物語がすべて「女」のことであり、貞淑だったり、美しかったり、強かだったり、哀れだったり、という話はどれも面白かった。カレル自身の些か感傷的な話が混じるのも、時々全体をぴりっと引き締めるようで良かったと思う。王妃がなかなか……

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