Product Details
ISBN 10 : 4093567476
Content Description
豪州発、世界が恋したあの感動作の姉妹篇!
百年余前、第一次世界大戦下の英国。昼間はオックスフォード大学出版局製本所で双子の妹とともに働く21歳の女工ペギーは、夜になると工場から密かに持ち帰った折丁(製本するために1ページ大に折られた紙の束)や不良(ヤレ)本をむさぼるように読み、大学で学ぶことを夢見ていた。だが、いつも工場で「あんたの仕事は製本することで、読むことじゃない」と叱咤されている労働階級のペギーにとって、学問は決して手の届かない高嶺の花だ。
そんななか、戦争は日に日に激化し、街にベルギー難民が押し寄せ、疫病が流行し‥と社会は変わっていく。ペギーは、障害のある妹への責任やベルギー兵との恋に悩みながら、やがて学問における階級の壁を乗り越えようと、大学を目指す――。
世界中が恋した傑作歴史小説『小さなことばたちの辞書』の姉妹篇が登場。前作同様オックスフォード大学出版局を舞台に、若く貧しい女性が学問へ手を伸ばそうとする姿、戦争と銃後のリアル、そして当時の製本工場を活写した紙の本へのオマージュあふれる珠玉の物語。
【編集担当からのおすすめ情報】
本作はオーストラリア発のベストセラー小説『小さなことばたちの辞書』の姉妹篇です。前作では大辞典からこぼれ落ちた名も無き女性たちのことばを集めることに生涯を捧げた女性エズメが描かれましたが、本作では同じ時代のオックスフォード大学出版局を舞台に、製本所で働く労働階級の女性ペギーの青春が描かれます。
幼い頃から父の勤める辞書編纂室に出入りしていたエズメとは異なり、運河に係留されたボートハウスに暮らし、製本所でも作業をしながらつい本を読んでしまって叱られる女工のペギーは、そもそも学問へのアプローチがなかなか許されない境遇にあります。前作のキャラクターや共通エピソードも登場しますが、視点人物が異なることで全く違った味わいになる場面もあり、本作はいわば『小さなことばたちの辞書』のサイドBと言えるかもしれません。他方でフェミニズム、シスターフッド、戦争といったテーマは前作からも引き継がれ、同様の感動を味わえる傑作小説となっています。
そして本作のもうひとつの大きな魅力は、百余年前の製本工場の描写です。当時の製本工程が、著者の入念な取材によってリアルに再現され、製本に関わる人々へのリスペクトと紙の本への愛が行間にあふれています。前作と合わせてぜひ楽しみください。
【著者紹介】
ピップ ウィリアムズ : 英国ロンドンに生まれ、オーストラリアのシドニーで育ち、現在はサウスオーストラリア州アデレード・ヒルズに暮らす。本作の姉妹篇であるデビュー小説『小さなことばたちの辞書(The Dictionary of Lost Words)』はニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーリスト入りを果たし、2021年オーストラリアのベストセラー(フィクション部門)1位に
最所篤子 : 翻訳家。英国リーズ大学大学院卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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アキ
読了日:2025/01/08
キムチ
読了日:2025/04/23
NAO
読了日:2025/04/16
もぐもぐ
読了日:2025/11/12
がらくたどん
読了日:2025/08/22
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