現代イギリスを代表する作曲家、ジョン・ピカードの交響曲と声楽曲!
SACDハイブリッド盤。イギリスの作曲家ジョン・ピカードは、独自の力強さをもつ、調性を大胆に拡大した語法の管弦楽と器楽の作品でもっともよく知られています。ナッシュ・アンサンブルが彼の室内楽作品を演奏した『アレッポの園芸商』に続き、2曲の交響曲と室内管弦楽共演の歌曲集がリリースされます。
交響曲第2番は1987年、ピカードが23歳の時に書き上げた作品です。アメリカのジャーナリストで作家のジョン・ハーシー(John Hersey)の著書で原爆で焼かれた町の灰の中から再び存在を主張した植生を語る「Hiroshima(ヒロシマ)」に共感、インスピレーションを得て作曲されました。1989年3月、マンチェスターでオダリーネ・デ・ラ・マルティネス指揮BBCフィルハーモニック管弦楽団が初演。初めてプロのオーケストラによって演奏されたピカードの作品です。
『ヴェルレーヌ歌曲集』は、フランスの詩人ポール・ヴェルレーヌ(Paul Verlaine)の詩をテクストに作曲されました。「秋の日の ヴィオロンの ためいきの…」という上田 敏の訳で知られる『Chandon d'automne(秋の歌)』に始まり、恋する人への詩人の夢想といわれる『Le soleil d'or(黄金色の太陽)』で終わります。表現の幅のある6つの詩が、ドラマティックな対比と気分の推移に沿ってつながっています。ソプラノのエマ・トリング(Emma Tring)はブリストル大学とギルドホール音楽演劇大学で学び、今日の音楽を中心とするレパートリーでソリストとアンサンブル歌手として活動しています。
交響曲第6番は、COVID-19のパンデミックの真っ只中に作曲された作品です。穏やかに始まり、暗い「不安」の支配する気分に移ってゆく第1楽章。暗闇からの救済をもたらす第2楽章。「BIS」レーベル社長ロバート・フォン・バール氏に献呈され、この録音によって初めて演奏されました。
交響曲第5番や『協奏的変奏曲』を録音したマーティン・ブラビンズ指揮のBBCウェールズ・ナショナル管弦楽団によるアルバムです。(輸入元情報)
【収録情報】
ピカード:
1. 交響曲第2番(1985-87)
2. ヴェルレーヌ歌曲集(2019-20 rev.2022)〜室内管弦楽伴奏版
Chandon d'automne(秋の歌)
Spleen(憂鬱)
Marine(海景)
Le squelette
L'heure exquise
Le soleil d'or(黄金色の太陽)
3. 交響曲第6番(2021)
エマ・トリング(ソプラノ:2)
BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団
マーティン・ブラビンズ(指揮)
録音時期:2023年3月29-31日
録音場所:ウェールズ、カーディフ、ホディノット・ホール
録音方式:ステレオ(DSD/セッション)
SACD Hybrid
CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.0 SURROUND
制作:トーレ・ブリンクマン
録音エンジニア:サイモン・スミス
BIS ecopak