ピエール・ショデルロ・ド ラクロ

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危険な関係

ピエール・ショデルロ・ド ラクロ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784042939016
ISBN 10 : 4042939015
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2004
Japan

Content Description

十八世紀、頽廃のパリ。名うてのプレイボーイの子爵が、貞淑な夫人に仕掛けたのは、巧妙な愛と性の遊戯。一途な想いか、一夜の愉悦か―。子爵を慕う清純な美少女と妖艶な貴婦人、幾つもの思惑と密約が潜み、幾重にもからまった運命の糸が、やがてすべてを悲劇の結末へと導いていく。華麗な社交界を舞台に繰り広げられる駆け引きを、卓抜した心理描写と息詰まるほどの緊張感で描ききる永遠の名作。

【著者紹介】
ピエール・ショデルロド・ラクロ : 1741‐1803。アミアン生まれ。ラ・フェール砲兵学校に入学後、軍人生活を続ける。グルノーブルに駐屯した7年間に、華やかな社交界に親しむ。『女性教育論』をはじめとした小論文や詩篇を残し、タラントにて死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    数年前に前巻だけ、読んだ事があるがそのままだった作品を読み通そうと思いました。最後まで読むと、所々に仕込まれた、男性は有利である社会、愛と恋についてのグロテスクさに困惑するばかり。特にヴァルモン子爵がセシルを襲った時の脅し文句に正直、吐きそうになりました。それは、性的暴行者が被害者を襲った事を悪びれもしないし、その事が被害者を不利にさせる言い訳のように聞こえてしまったから。そして事実を知ったダンスニーが「セシルは悪くない」と言いながらメルトゥイユ夫人とヴァルモン子爵、セシルの手紙を公表する身勝手さに腹立つ

  • 佐島楓

    恋愛とは、文章や言葉に変換しようとしたとたんに変質してしまうものだと思う。残念ながらこの小説では登場人物の誰一人として感情移入できる人物がおらず、「悲劇」にも、かえって溜飲が下がるくらい嫌な物語だった。人の心を思い通りにするなど、傲慢極まりないことである。

  • H2A

    書簡体小説。発表が1782年なので革命前の王政爛熟期。メルトゥイユ侯爵夫人とヴァルモン子爵という社交界の花形が共謀して、品行方正な夫人と修道院を出たての令嬢を冷酷に弄び復讐する様を、関係者の手紙のやりとりで描いていく。内容は全く救いのないものだが、手紙を通じているのでそれほどえげつない印象はない。この内容をよくここまで上品に書いたといえるほど。インモラルな主人公2人には破滅が待っているが、だからといって因果応報とは言えないだろう。最後まで集中して読めた。

  • らむり

    柚木麻子さんの「終点のあの子」にこの本が登場したので読んでみました。18世紀のフランスが舞台の恋愛小説。手練手管の恋愛バトルです。映像を見たことのある方もいらっしゃると思いますが、一読の価値もある名作だと思います。

  • さゆき

    パリの社交界を舞台に、二人の男女が策をめぐらし、他人の恋を引っ掻き回す話。「お友達」として互いの計画を披露し報告し合う中で、二人の策士が静かに、だが激しく攻防を繰り広げる様子が興味深かった。彼らは友人として企み、恋人として駆け引きをし、男女として闘った。策士たちの一騎打ちは思わぬ幕引きとなってしまったが、正直そこまでの仕打ちを期待していなかったので、ただただ衝撃を受けるばかり。シェイクスピアの悲劇に似た結末。読後思わず満足のため息をついてしまうほどに充実した読書だった。

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