Philippe Entremont The Complete Piano Concerto Recordings (19CD)

アントルモン／協奏曲録音集（１９ＣＤ）
モーツァルトからジョリヴェまで
豪華な共演陣と築く協奏曲コレクション

フランスの名ピアニスト、フィリップ・アントルモンが1958年から1981年にかけてソニークラシカルにレコーディングしたピアノ協奏曲のすべてを、初出時のオリジナルLPカップリングとジャケット・デザインを基本として紙ジャケットに収めた初回生産限定ボックス。録音データを完備した別冊解説書付きで、ディスクのレーベル面には当時のＬＰのレーベル・デザインを採用。同一曲の再録音・初ＣＤ化音源が多数含まれるマニアックな内容です。

【多彩なレパートリー】
アントルモンは1953年、18歳の年にロン＝ティボー国際コンクールで最高位入賞、ほどなくカーネギー・ホール・デビューして大成功を収めていますが、そのときの曲目はジョリヴェの赤道コンチェルトとリストのピアノ協奏曲第1番というものでした。レパートリーが非常に広く腕も立ち、新しい作品に積極的に取り組む姿勢でも際だったタイプのピアニストであるアントルモンは、そうした資質もあって、ステレオ録音によるカタログ構築を本格化していた当時のSONY(COLUMBIA、CBS)の協奏曲部門で大活躍することとなります。
　驚くのはその楽曲の幅の広さで、モーツァルト、リスト、サン＝サーンス、チャイコフスキー、グリーグ、ラフマニノフ、ラヴェル、ガーシュウィン、バーンスタイン、ストラヴィンスキー、ジョリヴェ、バルトーク、フォーレ、フランク、ダンディ、ハチャトゥリアン、ファリャ、ミヨーという古典派から近代まで実に多様な国の作曲家の作品が収められています。
　デュトワとの『フランスの山人の歌による交響曲（冨田勲のイーハトーヴ交響曲に大規模に転用されて話題の曲）』での美しい演奏や、打楽器大活躍のジョリヴェの赤道コンチェルトなど楽しい聴きもの多数です。
　
【豪華な共演陣】
共演指揮者たちも、オーマンディ、バーンスタインを中心に、ブーレーズ、小澤征爾、デュトワ、プラッソン、クラフトなど実に豪華なもので、さらに、ジョリヴェ、ストラヴィンスキー、ミヨーという作曲者自身まで登場するあたりに、アントルモンへの信頼度の高さが伝わってくるかのようです。（ＨＭＶ）

【収録情報】
Disc1
・グリーグ：ピアノ協奏曲イ短調 Op.16
・ラフマニノフ：パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43

　フィラデルフィア管弦楽団
　ユージン・オーマンディ（指揮）
　録音時期：1958年2月
　録音場所：フィラデルフィア、ブロードウッド・ホテル

Disc2
リスト：
・ピアノ協奏曲第1番変ホ長調 S.124
・ピアノ協奏曲第2番イ長調 S.120

　フィラデルフィア管弦楽団
　ユージン・オーマンディ（指揮）
　録音時期：1959年1〜2月
　録音場所：フィラデルフィア、ブロードウッド・ホテル

Disc3
・ラフマニノフ：ピアノ協奏曲第2番ハ短調 Op.18

　ニューヨーク・フィルハーモニック
　レナード・バーンスタイン（指揮）
　録音時期：1960年2月

・ラフマニノフ：前奏曲ニ短調 Op.23-3
・ラフマニノフ：前奏曲変ホ長調 Op.23-6
・ラフマニノフ：前奏曲嬰ハ短調 Op.3
　録音時期：1960年2月
　録音場所：パリ

Disc4
・モーツァルト：ピアノ協奏曲第22番変ホ長調 K.482

　フィラデルフィア管弦楽団
　ユージン・オーマンディ（指揮）
　録音時期：1961年12月
　録音場所：フィラデルフィア

・モーツァルト：ピアノ・ソナタ第4番変ホ長調 K.282
　録音時期：1961年3月
　録音場所：ハリウッド

Disc5
・チャイコフスキー：ピアノ協奏曲第1番変ロ短調 Op.23

　ニューヨーク・フィルハーモニック
　レナード・バーンスタイン（指揮）
　録音時期：1961年10月
　録音場所：ニューヨーク

Disc6
ラフマニノフ：
・ピアノ協奏曲第1番嬰ヘ短調 Op.1
・ピアノ協奏曲第4番ト短調 Op.40

　フィラデルフィア管弦楽団
　ユージン・オーマンディ（指揮）
　録音時期：1963年2月、1961年11月
　録音場所：フィラデルフィア

Disc7
・ラヴェル：ピアノ協奏曲ト長調
・ファリャ：『スペインの庭の夜』

　フィラデルフィア管弦楽団
　ユージン・オーマンディ（指揮）
　録音時期：1964年5月、1961年11月
　録音場所：フィラデルフィア、タウン・ホール

Disc8
サン＝サーンス：
・ピアノ協奏曲第2番ト短調 Op.22
・ピアノ協奏曲第4番ハ短調 Op.44

　フィラデルフィア管弦楽団
　ユージン・オーマンディ（指揮）
　録音時期：1964年5月、1961年2月
　録音場所：ニューヨーク　フィラデルフィア、タウン・ホール

Disc9
・バーンスタイン：交響曲第2番『不安の時代』

　ニューヨーク・フィルハーモニック
　レナード・バーンスタイン（指揮）
　録音時期：1965年7月
　録音場所：ニューヨーク

Disc10
ガーシュウィン：
・ピアノ協奏曲ヘ調
・ラプソディ・イン・ブルー

　フィラデルフィア管弦楽団
　ユージン・オーマンディ（指揮）
　録音時期：1967年1月
　録音場所：フィラデルフィア

Disc11
・ストラヴィンスキー：ピアノと管弦楽のためのカプリッチョ
　コロンビア交響楽団
　ロバート・クラフト（指揮）
　録音時期：1966年1月
　録音場所：ニューヨーク

・ストラヴィンスキー：ピアノと管楽器のための協奏曲
　コロンビア交響楽団
　イーゴリ・ストラヴィンスキー（指揮）
　録音時期：1964年5月
　録音場所：ニューヨーク

Disc12
モーツァルト：
・ピアノ協奏曲第13番ハ長調 K.415
・ピアノ協奏曲第17番ト長調 K.453

　パリ・コレギウム・ムジクム
　録音時期：1966年10月
　録音場所：パリ

Disc13
バルトーク：
・ピアノ協奏曲第2番
・ピアノ協奏曲第3番

　ニューヨーク・フィルハーモニック
　レナード・バーンスタイン（指揮）
　録音時期：1967年1月
　録音場所：ニューヨーク

Disc14
・ジョリヴェ：赤道コンチェルト
　パリ音楽院管弦楽団
　アンドレ・ジョリヴェ（指揮）
　録音時期：1965年10月
　録音場所：パリ

・ミヨー：ピアノ協奏曲第1番
　パリ音楽院管弦楽団
　ダリウス・ミヨー（指揮）
　録音時期：1966年6月
　録音場所：パリ

・ミヨー：世界の創造（ピアノ五重奏版）
　フランス弦楽三重奏団
　ジャック・ジュステム（ヴァイオリン）
　録音時期：1967年6月
　録音場所：パリ

Disc15
・ハチャトゥリアン：ピアノ協奏曲
・リスト：ハンガリー幻想曲 S.123

　ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
　小澤征爾（指揮）
　録音時期：1971年10月
　録音場所：ロンドン

・ラヴェル：左手のためのピアノ協奏曲

　クリーヴランド管弦楽団
　ピエール・ブーレーズ（指揮）
　録音時期：1970年11月
　録音場所：クリーヴランド

Disc16-18
サン＝サーンス：
・ピアノ協奏曲第1番ニ長調 Op.17
・ピアノ協奏曲第5番ヘ長調 Op.103『エジプト風』
・ピアノ協奏曲第2番ト短調 Op.22
・ピアノ協奏曲第4番ヘ長調 Op.44
・ピアノ協奏曲第3番変ホ長調 Op.29
・オーヴェルニュ狂詩曲 ハ長調
・ウェディング・ケーキ Op.76
・幻想曲ト短調『アフリカ』 Op.89

　トゥールーズ・キャピトール管弦楽団
　ミシェル・プラッソン（指揮）
　録音時期：1976〜1977年
　録音場所：トゥールーズ

Disc19
・ダンディ：フランスの山人の歌による交響曲 Op.25
・フランク：交響的変奏曲
・フォーレ：バラード 嬰ヘ長調 Op.19

　フィルハーモニア管弦楽団
　シャルル・デュトワ（指揮）
　録音時期：1981年6月
　録音場所：ロンドン

　フィリップ・アントルモン（ピアノ）

　録音方式：ステレオ（アナログ：Disc1-18、デジタル：Disc19／セッション）