SACD

Wataru Hisasue : The Recital (Hybrid)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
MECO1067
Number of Discs
:
1
Format
:
SACD
Other
:
Hybrid Disc

Product Description

数々の国際コンクールを制覇してきた
ヨーロッパ本流のピアニズムが、今ここに開花する。


第66回ミュンヘン国際音楽コンクール第3位&委嘱作品特別賞、第7回リヨン国際ピアノコンクール優勝&聴衆賞、2016年度メンデルスゾーン全ドイツ音楽大学コンクール優勝他数々の国際コンクールを制覇してきたドイツ在住の若き俊英、Wataru Hisasueのデビュー・アルバムです。
 アーティスト自身が長年にわたり研究を重ね磨き上げてきた数多あるレパートリーの中から厳選に厳選を重ね、一夜のリサイタルのようにアルバム全体の起承転結をも俯瞰した全13トラックを収録しました。まさに「Wataru-Ism!」を心ゆくまでご堪能下さい。(販売元情報)

【収録情報】
メンデルスゾーン:
● 幻想曲 嬰ヘ短調 Op.28『スコットランド・ソナタ』

ドメニコ・スカルラッティ:
● ソナタ 変イ長調 K.127
● ソナタ ト長調 K.169
● ソナタ ヘ短調 K.481

メシアン:『幼子イエスに降り注ぐ20の眼差し』より
● 第5曲『子を見つめる子の眼差し』
● 第8曲『高き御空の眼差し』

ラヴェル:夜のガスパール
● 第1曲『オンディーヌ』
● 第2曲『絞首台』
● 第3曲『スカルボ』

メンデルスゾーン:『無言歌集』より
● 変イ長調 Op.53-1『浜辺で』
● イ長調 Op.62-6『春の歌』


 久末 航(ピアノ)

 録音時期:2021年2月27,28日
 録音方式:ステレオ(DSD/セッション)
 SACD Hybrid

 レーベル:アールアンフィニ
 企画制作:ソニー・ミュージックダイレクト
 発売:ミューズエンターテインメント

【デビュー・アルバムに寄せて】
「この度、私のデビュー・アルバムとなるCD「ザ・リサイタル」がアールアンフィニ・レーベルよりリリースされる運びとなり、心より嬉しく光栄に思います。
「ザ・リサイタル」というタイトルを付けたのは、音楽を通じて感情や思いをありのままに吐露できる舞台のうえでの演奏こそが、最も自分を正直かつ直接的に表現できる手段ではないかと感じたからです。今回のデビュー・アルバムでは、そうしたリサイタルでの臨場感をそのままに、できるだけ生演奏に近いクオリティをお届けしたいという切実な思いをもってレコーディングに臨みました。素晴らしい音響空間のホールと最上のコンディションの楽器、そして音への追求に一切の妥協を排してレコーディングに臨んだプロデューサーや調律師の方々の厚いサポートに恵まれ、ここに会心のCDを完成させることができました。
収録曲はリサイタル・プログラムを意識したラインナップとなっています。ピアノ音楽が生み出す彩り豊かな世界を楽しんでいただきたいという思いから、スカルラッティからメシアンに至るまで、様々な時代・国の作曲家の作品をプログラムに入れました。中でも、若きメンデルスゾーンの書き上げた、流麗の中に情熱を秘める「幻想曲 作品28」、そして精緻を極めてベルトランの詩の世界観を表現したラヴェルの傑作「夜のガスパール」は、今回のリサイタルにおいてとりわけ聴きごたえのある作品となっているでしょう。続くメンデルスゾーンの無言歌2曲は、アンコールのように聴いていただけたらという思いから、CDの一番最後に位置付けました。
是非このCDを通して、実際に会場で耳にしているかのような臨場感溢れるピアノの音色、また音楽そのものを包み込んでいる静寂や緊張感まで含めて楽しんでいただければと思います。そして、皆さまと共に豊かな時間を共有することができれば本望です。」〜2021年秋 久末 航〜(販売元情報)

「幼少の頃から才能を認められ、14歳でリサイタルを開くなど、「栴檀は双葉より芳し」をまさに地でいっていた久末航。しかし、理系学問への関心もあり日本の音楽大学へと進学せず、高校卒業とともに海外へ渡ったために、国内での知名度がエスカレーター式にあがることはなかった。彼が再びその名を轟かせたのは、日本人として河村尚子以来11年振りに上位入賞を果たした2017年のミュンヘンARD国際音楽コンクールだろう。順位こそ第3位ではあったが、現場で聴いていた筆者は、折り目正しく、共演のオケのメンバーとも音による対話を親密に交わし、その場を楽しみつつ爽やかに歌った久末の方が、あまりに力任せの演奏だった第1位受賞者よりもずっと好印象だったのを今でも鮮明に覚えている。

久末の演奏の魅力は、端的に言えば、明晰さ、知的な構成力、そして音の美しさと響きの透明感といった点にあるだろう。また、ユーモアや熱いものを十分に持っていながら、泥臭さとは無縁で、ハメを外すことなく節度の中でそれらを表現する。
その持ち味は、時に冷静さが勝ったように感じさせることもあるが、嵌まった時の完成度、説得力はことのほか高い。とりわけ精密なサウンド・コントロールが必須の楽曲やコンテンポラリーに格別のうまさを見せるのは、テクニックのみならず、作品の構造を見抜く分析力、響きのバランス感覚が人一倍優れているゆえだろう。
その他にも、バーバーのソナタを取り上げたり、シマノフスキとサティでプログラムを組んでみたりと、個性的でインテリジェントなレパートリーやプログラム・ビルディングも面白い。

そんな彼のデビュー・アルバムは、まさに“久末らしさ”が溢れていて嬉しくなる。
メンデルスゾーン、スカルラッティ、メシアン、ラヴェルというのは、それだけでデビュー・アルバムとしてユニークなセットだが、これらは同時に彼が2018、19年にかけて各地で弾き込んできた作品でもある。つまり、どれもが彼の美意識を十全に提示しうる絶妙なセレクションであり、かつ時間をかけて完全に掌中に収めた自信のラインナップというわけだ。この説明は、実際にお聴きいただければ即座に納得されるに違いない。メンデルスゾーンの気品ある情熱と躍動感、特有の憂い、スカルラッティの心地よい軽妙さ、メシアンとラヴェルにおけるサウンドの輝きや色彩、神秘性の追究など、巧みに描き分けられた各曲の美質に惹き込まれるだろう。
そして全体を通して共通するのが音色と音楽のキャラクターを自在に操るタッチの精妙さ、生き生きとした声部の描き分け、即座に移り変わる音と息遣いの妙、弱音の美しさである。
また、曲の並びもよく練られている。必ずしも人口に膾炙したとは言えない作品を選びつつも、それらを緩急よく配置することで緊張と緩和のリズムを整えて聴きやすくしているのに加え、しばらく聴き続けた先には、スカルラッティの歌に対比するようにメシアンの構造化された響きときらめくような鳥の歌の絡み合ったこの上なく精妙なる世界までもが立ち上がる。そして最後にはアンコールよろしく誰にとっても耳に懐かしい《無言歌集》の〈春の歌〉を添えてくる、この絶妙さ。今「添える」と書いたが、「添え物」では決してなく、この僅か3分ほどの小曲の演奏もまた凝っているのだ。中でも後半に主題がppで戻ってくる際に(50小節目)、ペダルを用いて密やかなムードを作り込み、その後のクレシェンドでの息を吹き返してゆくさまなど実に見事である。
このデビュー・アルバムは、久末の名前と才能を改めて世に知らしめるとともに、彼の“次”への期待を増幅させる絶好の呼び水となるだろう。」〜2021年秋 松本 學〜(販売元情報)

【久末 航(ピアノ) Wataru Hisasue, Piano】
滋賀県大津市出身。5歳よりピアノを始める。
辰巳晴生・美行、村上久仁子、田隅靖子各氏の指導を受け、高校卒業後に渡独。ドイツ・フライブルク音楽大学にてギレアド・ミショリ氏に師事し、学士課程を最優秀の成績をもって卒業。また2015年9月より、パリ国立高等音楽院での交換留学を行い、エマニュエル・シュトロッセ氏に師事した。
フライブルク音楽大学ではピアノソロ以外にもログリット・イシャイ、セバスティアン・ハーマン各氏に室内楽を学ぶ。パリ国立高等音楽院では、ピアノソロ・室内楽と並行してバレエ音楽ピアノ即興法を学び、最優秀の成績を修める。2017年より、ベルリン芸術大学大学院にてパスカル・ドゥヴァイヨン、クラウス・ヘルヴィヒ各氏に師事し、修士課程を最優秀の成績をもって修了。
国内外のコンクールで受賞を重ねる。第8回ショパン国際ピアノコンクール in Asia小学5・6年生部門金賞受賞。第13回神戸国際学生音楽コンクール最優秀賞および神戸市長賞受賞。第32回ピティナ・ピアノコンペティションJr. G級金賞および讀賣新聞社賞・ソナーレ賞受賞。2009年、京都青山音楽記念館バロックザールにて「久末航ファーストピアノリサイタル」を催し、2009年度京都青山音楽賞新人賞を中学生として受賞。第9回宝塚ベガ学生ピアノコンクール高校生部門第1位および宝塚演奏家連盟賞受賞。第64回全日本学生音楽コンクール高校の部全国大会第2位。第2回ギャニー国際ピアノコンクールグランプリ部門第1位およびMusideco賞受賞。
第6回レプティーンピアノコンクール第1位および聴衆賞受賞。第6回マッサローザ国際ピアノコンクール第2位および聴衆賞受賞。第7回リヨン国際ピアノコンクール第1位および聴衆賞受賞。ドイツで最も歴史あるコンクールの一つ、フェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディ全ドイツ音楽大学コンクールにて第1位およびDeutscher Pianistenpreis賞を獲得。2017年秋には、世界的に権威ある第66回ミュンヘン国際音楽コンクールにて第3位および委嘱現代作品の最も優れた解釈に対して贈られる特別賞を受賞し、一躍注目を浴びる。平成28年度滋賀県次世代文化賞受賞。2017年度大津市文化奨励賞受賞。小島燎氏(ヴァイオリン)とのデュオで2019年度青山音楽賞バロックザール賞受賞。
平成25年度平和堂財団芸術奨励賞音楽部門受賞、2015年9月より公益財団法人平和堂財団海外留学助成者。2018/19年度公益財団法人ロームミュージックファンデーション奨学生。カール・ベヒシュタイン財団奨学生。シャネル・ピグマリオン・デイズ2019アーティスト。
ソロ・室内楽の両分野に注力し、ドイツ、フランス、スペイン、オランダ、フィンランド、日本などで国際的に演奏活動を展開。バイエルン放送交響楽団、ヴュルテンベルク・ロイトリンゲン管弦楽団、コレギウム・ムジクム・バーゼル管弦楽団、日本センチュリー交響楽団、京都市交響楽団、びわ湖祝祭管弦楽団、インゴルシュタット室内管弦楽団、ミュンヘン室内管弦楽団、シュトゥットガルト室内管弦楽団、プフォルツハイム室内管弦楽団ほか数々のオーケストラと共演。またコンツェルトハウス(ベルリン)、紀尾井ホールで開催されたソロリサイタルはいずれも高い評価を得た。
欧州でのさまざまな音楽祭に招かれ、AUDI音楽フェスティバル(インゴルシュタット)、Young Euro Classicフェスティバル(ベルリン)、モーツァルト音楽祭(ヴュルツブルク)、Premiere Rencontre autour du pianoフェスティバル(フランス・グアドループ島)などに出演。(2021年10月現在)(販売元情報)

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