Gary Graffman: The Complete Rca & Columbia Album Collection

ゲイリー・グラフマン
ザ・コンプリートＲＣＡ＆コロンビア・アルバム・コレクション

巨匠ゲイリー・グラフマンがＲＣＡとコロンビアに残した全録音をＣＤ24枚に集大成。第2次大戦後のアメリカのクラシック・ピアノ界を牽引してきた大ピアニストの偉大な足跡を集大成。世界初ＣＤ化多数。

【セットの仕様】
各ディスクは初出ＬＰデザインの紙ジャケットに封入レーベルデザインも初出ＬＰのものを採用クラムシェル・ボックス入り（サイズ：縦5.5 cm x 横 12.8 cm x 高さ 12.8 cm）オールカラー64ページの別冊解説書つき（前書き：ラン・ラン、解説：ジェッド・デイストラー、未発表写真、詳細な録音データを網羅したトラックリスティング）

【ゲイリー・グラフマン】
ラン・ランやユジャ・ワンらの師としても有名なアメリカを代表するピアニスト、ゲイリー・グラフマン。1928年ニューヨーク生まれ。3歳よりピアノを始め、7歳でカーティス音楽院に入学し、イザベル・ヴェンゲローヴァに師事しました。17歳で同音楽院を卒業し、オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団と共演しデビュー。その後ホロヴィッツやゼルキンのもとでさらに研鑽を積み、マールボロ音楽祭など数多くのコンサートや録音を積極的に行いました。1979年に右手を故障するも1980年にカーティス音楽院で教育活動に着手。1993年にローレムの左手のためのピアノ協奏曲を初演し、その後数多くの彼のために書かれた作品を初演してきています。1995〜2005年にカーティス音楽院院長に着任、現在でも世界中のマスタークラスなどに迎えられ、ピアノだけでなく室内楽などの若手の指導にも力を入れています。

【初CD化多数】
この24枚組のボックスセットは、グラフマンの85歳を記念して編まれたもので、コロンビアとRCAに録音された全てを収録しています。1956年、シューベルト「さすらい人幻想曲」とピロコフィエフのソナタ第2番・第3番を収録したアルバムでＲＣＡからのデビューを果たし、それ以後1979年のウディ・アレンの映画『マンハッタン』のサウンドトラック盤（「ラプソディー・イン・ブルー」のみ参加）に至るまで、協奏曲、室内楽、そしてソロに多彩な録音を残しています。ヴァン・クライバーン、ルービンシュタイン、ホロヴィッツ、ゼルキン、カザドゥシュ、グールドら、同時代にグラフマンと同じレーベルに所属していた名ピアニストたちの存在の陰で、再発売やＣＤ化がきちんとなされないまま長い間顧みられなかったグラフマンの名盤が一挙に蘇ります。

【五大メジャー・オケとの協奏曲録音】
協奏曲では、セル指揮クリーヴランド管（チャイコフスキー第1番、ミュンシュ指揮ボストン響（ブラームス第1番、ショパン第1番）、ヘンドル指揮シカゴ響）ベートーヴェン第3番）、プロコフィエフ第3番）、バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィル（ラフマニノフ第2番、パガニーニ狂詩曲）、オーマンディ指揮フィラデルフィア管（チャイコフスキー第2番、第3番＝西側での初録音）など、当時のアメリカの五大メジャー・オケとの共演を残したおそらく唯一のピアニストです。

【ソロと室内楽】
ソロ・アルバムでは、「展覧会の絵」やプロコフィエフのソナタ、ラフマニノフなど、師ヴェンゲローヴァ直伝のロシア音楽での名演が光るほか、ベートーヴェン、シューマン、シューベルト、リスト、ショパンなどのスタンダードなレパートリーにおける堅固な造形性、思い入れを排した純粋な音楽性が聴きものです。
　室内楽ではアメリカ人として初めてエリーザベト王妃コンクールで優勝したバール・セノフスキー（1926〜2002）との共演になるデュオとトリオが1枚ずつあります。（SONY MUSIC）

【収録情報】
Disc1
・シューベルト：幻想曲ハ長調『さすらい人』 Op.15
・プロコフィエフ：ピアノ・ソナタ第2番ニ短調 Op.14
・プロコフィエフ：ピアノ・ソナタ第3番イ短調 Op.28『古い手帳から』
　録音：1955〜1956年

Disc2
・プロコフィエフ：ピアノ協奏曲第3番ハ長調 Op.26
・プロコフィエフ：交響曲第1番ニ長調 Op.25『古典』*
　エンリケ・ホルダ(指揮) サンフランシスコ交響楽団
　録音：1957年（*にはグラフマンは参加していません）

Disc3
・シューマン：ピアノ・ソナタ第2番ト短調 Op.22
・シューマン：ロマンス 嬰ヘ長調 Op.28-2
・シューマン：交響的練習曲 Op.13
　録音：1957年

Disc4
・ブラームス：ピアノ協奏曲第1番ニ短調 Op.15
　シャルル・ミュンシュ(指揮) ボストン交響楽団
　録音：1958年

Disc5
・ショパン：バラード第1〜4番
・ショパン：アンダンテ・スピアナートと華麗な大ポロネーズ 変ホ長調 Op.22(ピアノ独奏版)
　録音：1958年

Disc6
・ベートーヴェン：ピアノ協奏曲第3番ハ短調 Op.37
　ワルター・ヘンドル(指揮) シカゴ交響楽団
　録音：1959年

Disc7
・リスト：愛の夢 第3番 Op.62-3
・リスト：3つの演奏会用練習曲集第3番変ニ長調『ため息』
・リスト：ハンガリー狂詩曲第11番イ短調
・リスト：巡礼の年第2年『イタリア』より第2番『 物思いに沈む人』
・リスト：コンソレーション第3番変ニ長調
・リスト：パガニーニによる大練習曲集S.141
　録音：1959〜1960年

Disc8
・ショパン：ピアノ協奏曲第1番ホ短調 Op.11
・メンデルスゾーン：カプリッチョ・ブリランテ ロ短調 Op.22
　シャルル・ミュンシュ(指揮) ボストン交響楽団
　録音：1960年

Disc9
・フォーレ：ヴァイオリン・ソナタ第1番イ短調 Op.13
・ドビュッシー：ヴァイオリン・ソナタ ト短調
　バール・セノフスキー(Vn)
　録音：1959年

Disc10
・ムソルグスキー：展覧会の絵
・バラキレフ：イスラメイ
　録音：1962年

Disc11
・プロコフィエフ：ピアノ・ソナタ第2番ニ短調 Op.14
・プロコフィエフ：ピアノ・ソナタ第3番イ短調 Op.28『古い手帳から』
・ラフマニノフ：練習曲集『音の絵』より第9番 Op.33-9
・ラフマニノフ：舟唄 ト短調 Op.10-3
・ラフマニノフ：前奏曲集 Op.32よりイ短調と嬰ト短調
・ラフマニノフ：前奏曲集 Op.28よりト短調
・ラフマニノフ：エレジー Op.3-1
・ラフマニノフ：道化役者 Op.3-4
　録音：1962年

Disc12
・ブラームス：ピアノ三重奏曲第2番ハ長調 Op.87
・ベートーヴェン：ピアノ三重奏曲第11番ト長調 Op. 121a『カカドゥ変奏曲』
　バール・セノフスキー(Vn)シャーリー・トレペル(Vc)
　録音：1959〜1960年

Disc13
・ラフマニノフ：ピアノ協奏曲第2番ハ短調 Op.18
　レナード・バーンスタイン(指揮) ニューヨーク・フィルハーモニック
　録音：1964年

Disc14
・シューベルト：幻想曲ハ長調『さすらい人』 Op.15
・シューベルト：ピアノ・ソナタ ハ短調D.958*
　録音：1965年、1963年*

Disc15
・チャイコフスキー：ピアノ協奏曲第2番ト長調 Op.44
・チャイコフスキー：ピアノ協奏曲第3番変ホ長調
　ユージン・オーマンディ(指揮) フィラデルフィア管弦楽団
　録音：1965年

Disc16
・プロコフィエフ：ピアノ協奏曲第3番ハ長調 Op.26
・プロコフィエフ：ピアノ協奏曲第1番変ニ長調 Op.10
・プロコフィエフ：ピアノ・ソナタ第3番イ短調 Op.28『古い手帳から』*
　ジョージ・セル(指揮) クリーヴランド管弦楽団
　録音：1966年1962年*

Disc17
・シューマン：謝肉祭 Op.9
・シューマン：交響的練習曲 Op.13
　録音：1964〜1965年

Disc18
・ブラームス：パガニーニの主題による変奏曲 Op.35
・ブラームス：ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ Op.24*
　録音：1967年1965年*

Disc19
・チャイコフスキー：ピアノ協奏曲第1番変ロ短調 Op.23
　ジョージ・セル(指揮) クリーヴランド管弦楽団
　録音：1969年

Disc20
・ベートーヴェン：ピアノ・ソナタ第21番ハ長調 Op.53『ワルトシュタイン』
・ベートーヴェン：ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調 Op.57『熱情』*
　録音：1968年1970年*

Disc21
・ショパン：スケルツォ第2番変ロ短調
・ショパン：前奏曲第15番変ニ長調『雨だれ』
・ショパン：前奏曲第24番ニ短調
・ショパン：バラード第1番ト短調
・ショパン：アンダンテ・スピアナートと華麗な大ポロネーズ 変ホ長調 Op.22(ピアノ独奏版)
・ショパン：夜想曲第7番嬰ハ短調
・ショパン：夜想曲第8番変ニ長調
　録音：1963〜1971年

Disc22
・ベートーヴェン：ピアノ・ソナタ第31番変イ長調 Op.110
・ベートーヴェン：ピアノ・ソナタ第32番ハ短調 Op.111
　録音：1975年

Disc23
・ベンジャミン・リース：ピアノ・ソナタ第4番
・バルトーク：組曲 Op.14
・プロコフィエフ：ピアノ・ソナタ第2番ニ短調 Op.14
　録音：1962〜1967年

Disc24
・ガーシュウィン：ラプソディー・イン・ブルー
　ゲイリー・グラフマン(P)、ズービン・メータ(指揮) ニューヨーク・フィルハーモニック

・ガーシュウィン（トム・ピアソン編）：ランド・オヴ・ザ・ゲイ・キャバレロ〜サムワン・トゥ・ウォッチ・オーヴァー・ミー
・ガーシュウィン：アイヴ・ガット・ア・クラッシュ・オン・ユー〜ドゥー、ドゥー、ドゥー
・ガーシュウィン：マイン
　ディック・ハイマン(P)、ミルト・ヒントン(Cb)、エリック・コーエン(Drums)
・ガーシュウィン：ヒー・ラヴズ・アンド・シー・ラヴズ〜ブロンコ・バスターズ
・ガーシュウィン：オー、レイディ・ビー・グッド〜ス・ワンダフル
・ガーシュウィン：ラヴ・イズ・ヒア・トゥ・ステイ
　ディック・ハイマン(P)、ミルト・ヒントン(Cb)、エリック・コーエン(Drums)、ルイス・エリー(Vn)、ブライアン・クーニン(G)
・ガーシュウィン：スウィート・アンド・ロウ=ダウン〜ブルー、ブルー、ブルー〜エンブレイサブル・ユー
・ガーシュウィン：ヒー・ラヴズ・アンド・シー・ラヴズ〜ラヴ・イズ・スウィーピング・ザ・カントリー〜ランド・オヴ・ザ・ゲイ・キャバレロ〜ストライク・アップ・ザ・バンド〜バット・ノット・フォー・ミー
　ズービン・メータ(指揮) ニューヨーク・フィルハーモニック
　録音：1979年

　ゲイリー・グラフマン(P)