『Pianosong』は「歌うピアノ」を体現したような、
アレクサンドル・タローならではの感性と知性が光る、
クラシックとフランス・シャンソンの橋渡しを試みる、現代ならではの芸術的試み!
アレクサンドル・タローは、バッハからサティに至るコアなクラシック・レパートリーにおいて現代を代表するピアニストのひとり。最新のデジタル・アルバム『サティ:ディスカヴァリーズ』は、2025年7月8日時点でApple Musicのクラシック・トップ100、およびQobuzで第1位を獲得しました。また、クロスオーバー作品においても独自の音楽的個性を発揮しており、2022年リリースの映画音楽をテーマとしたアルバム『Cinema』は、これまでに2700万回以上ストリーミング再生、CDでもベストセラーとなり、クラシック以外のリスナーからも大きな共感を得ています。
この『Pianosong』でアレクサンドル・タローは、20世紀フランス・シャンソン界を代表するシンガーソングライターたち(ジャック・ブレル、エディット・ピアフ、バルバラ、セルジュ・ゲンスブール、シャルル・トレネ、レオ・フェレ、ミシェル・ベルジェ)にオマージュを捧げています。彼らの名曲を、ピアノとシンフォニーによる新たな音楽言語へと昇華させた作品です。しかし、いわゆるカバー・アルバムや従来的なトリビュート作品ではありません。即興、編曲、オーケストレーション、そして演奏によって、楽曲が「変容(メタモルフォーズ)」したコレクションとなっています。例にあげれば、以下のようなものが含まれます・・・
○ 「マティルド」:架空のピアノ協奏曲の終楽章として再構築されたヴィルトゥオーゾ作品
○ 「リラ駅の切符切り」(ゲンスブール):テンポを落とし、その内に秘めた暗い情念を浮き彫りに
○ 「もちろん」(ベルジェ):忠実かつ簡素なピアノ・トランスクリプション
○ 「愛の讃歌」(ピアフ):即興として演奏される解釈
タローの繊細なタッチと深い表現力は、このアルバムでもその個性が全開。静寂や間の使い方、音色の選び方が非常に精緻で、“歌詞のない歌”としてのピアノ演奏を聴くことができます。(輸入元情報)
【収録情報】
01. フランシス・プーランク:即興曲第15番:エディット・ピアノへのオマージュ
02. ディノ・オリヴィエリ:待ちましょう
03. アルカディ・ブラクリアノフ/シャルル・トレネ:あなたは馬を忘れた
04. ユベール・ジロー:パリの空の下
05. ジャン・ヴィエネール:シャルル・トレネの2つのシャンソンー第2曲:詩人の魂
06. ジェラール・ジュアネスト:マティルド
07. セルジュ・ゲンスブール:リラ駅の切符切り
08. レオ・フェレ:オーパス X
09. ミシェル・エメ:恋は何のために
10. ジョルジュ・ブラッサンス:通りすがりの女たち
11. ノルベルト・グランズバーグ:(タロー編)パダン、パダン
12. ジャック・ブレル:行かないで
13. ローラン・ブトナ:アンシ・ソワ・ジュ(我、かくあらしめる)
14. ミシェル・フーガン:美しい物語
15. クロード・ヌガロ:娘、セシルよ!
16. イヴ・デュティユ:モンソー公園で
17. ミシェル・ベルジェ:もちろん
18. アリス・ドナ/セルジュ・ラマ:「恋に病んで」による即興曲
19. レオ・フェレ:ピアノ・コンチェルトのアンダンテのテーマ
20. フランシス・プーランク:愛の小径 FP106(『レオカディア』より)
21. ジャン・ヴィエネール:シャルル・トレネの2つのシャンソンー第1曲:若かりし頃
22. マルグリット・モノー:『愛の賛歌』による即興曲
23. ジェラール・ペソン:深い眠り(バルバラの「小さなカンタータ」より)
24. バルバラ:我が麗しき恋物語
25. アレクシス・ワイセンベルク:偶然など存在しない、あるのは出会いだけだ
26. シャルル・アズナブール:ラ・ボエーム
27. ウィリアム・シェラー:ラ・バヴァロワーズ
28. レオ・フェレ:フランソワのテーマ
29. ミシェル・ジョナス:ピアノとピアニスト
アレクサンドル・タロー(ピアノ)
トーマス・ダンフォード(テオルボ:13,18)
ボルドー・アキテーヌ管弦楽団(02,04,06,07,09,10,16)
ピエール・デュムソー(指揮:02,04,06,07,09,10,16)
録音時期:2024年9月11,12日、12月26-28日
録音場所:フランス、オーディトリウム・ドゥ・ボルドー
録音方式:ステレオ(デジタル)