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帰還 父と息子を分かつ国

ヒシャーム マタール

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784409130414
ISBN 10 : 4409130412
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

1979年、リビア。反体制運動のリーダーだった父がエジプトに亡命。だが11年後に拉致され、消息を絶った。2011年、カダフィ政権が崩壊。息子のヒシャームは、ついに故郷の地に降り立つ―。バラク・オバマ、C・アディーチェ、カズオ・イシグロが絶賛する世界的ベストセラー。ピューリッツァー賞(伝記部門)受賞。

目次 : トラップドア/ 黒のスーツ/ 海/ 陸地/ ブロッサー/ 詩/ 健康か?家族は?/ 休戦とクレメンタイン/ 父と息子/ 旗/ 最後の光/ ベンガジ/ 前世のこと/ 銃弾/ マクシミリアン/ キャンペーン/ 独裁者の息子/ 行儀のいいハゲワシ/ 談話/ 何年何ヶ月/ 骨/ パティオ

【著者紹介】
ヒシャーム・マタール : 1970年、ニューヨークでリビア人の両親の間に生まれる。幼少年期をトリポリ、カイロで過ごす。1986年以降、イギリス在住。2006年、『リビアの小さな赤い実』(金原瑞人・野沢佳織訳、ポプラ社、原題In the Country of Men)で小説家としてデビュー。自伝的要素の色濃い作品は高い評価を受け、ブッカー賞の最終候補にノミネートされたほか、英国王立文学協会賞など、数々の賞を受けた。リビアのカダフィ政権崩壊後に発表したThe Return:Fathers,sons and the land in betweenでピューリッツァー賞(伝記部門)を受賞した

金原瑞人 : 1954年、岡山県生まれ。翻訳家、法政大学社会学部教授。児童文学、ヤングアダルト向けの作品を中心に精力的に海外文学の紹介を行い、訳書は五〇〇冊を超える。書評、エッセイなどでも活躍

野沢佳織 : 1961年、東京都生まれ。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • どんぐり

    今日、武装勢力間の戦闘で内戦が懸念されているリビア情勢。本書は1990年3月、リビアのカダフィ政権下でトリポリのアブサリム刑務所に収監された父親を探す旅の記録である。反政府活動のリーダーであったジャーバッラー・マタールは、果たして1996年6月に刑務所で虐殺された1270人のうちの一人だったのか。拷問や密殺が行われていた刑務所に収監された元受刑者から話しを聞き、どんな人生を送っていたのか真実を探るなかで、父親の死を確信する一方で、心情的に受け入れられずに25年たったいまも「未確認の死と沈黙」に耐え続けてい

  • 星落秋風五丈原

    モノクロの写真に写っているのは、カラッポの椅子。そこに座るべき―かつて座っていた―人は、今はいない。どこにいるのかもわからない。「おそらくあの日に死んだ」と複数の人が言うものの、誰も死んだ現場を見ていない。せめて手を取り顔を見ることができたなら、気持ちに区切りをつけることができるのに。息子の心は、父が消えた日から、ずうっと宙ぶらりんのままだ。平易な文章で書かれており、先を知りたくなりさくさくと読み進んだが、同時にそれは「彼が父の死を決定的に知ることになるのだろうか」と迷いながら読了した。

  • テツ

    カダフィによる独裁政権への反体制運動のリーダーだった著者の父親はエジプトへの亡命後に拉致され消息を断つ。カダフィ政権の崩壊後ようやく故郷に帰ることができた著者による回想と父への想い。次々と解放される強制収容所の中にも探し求めていた父の姿は見つからない。政治にも国家の運営にもリーダーシップは絶対に必要なのだけれど、それと独裁との間には明確な線引きをしなければならない。一個人の気まぐれや感情でその国に生きる人間の人生が大きく変質してしまうなんてやっぱり間違っている。今後リビアが安定と平和を手にできるよう願う。

  • ケニオミ

    カダフィー政権下で人権がどのように扱われていたかをよく知ることができる内容でした。拉致・監禁され、戻らない父親について何とか生存の手がかりをつかもうと、願わくば、生還させようと手を尽くす息子についてのノンフィクションです。人権はその国民が命を賭して勝ち取ってきた権利であることを強く認識しました。翻って日本の現状を見ると、私を含め、平和の現状を当たり前のように感じてしまっていることに危機感を強く覚えました。現状が常に続くと願いたいですが、ヒトラーが台頭した歴史からも、良識を働かせ政治を見る必要を感じました。

  • くれの

    故国に父を奪われる悲痛は語り尽くせないのでしょう。民衆から故郷を奪い、家族をも分断する独裁政権の残酷さが努めて冷静に語られていました。著者がリビアに帰還するまでの回想録は諦めないことの大切さを教えてくれます。

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