パーヴェル・ペッペルシテイン

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地獄の裏切り者 フィクションの楽しみ

パーヴェル・ペッペルシテイン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784801005877
ISBN 10 : 480100587X
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

冷戦時代、ソ連の全住民を瞬時に天国の救済へと送る“音響麻酔兵器”がアメリカで開発され…。平和な最終兵器をめぐる応酬をコミカルに描く表題作ほか、モスクワ・コンセプチュアリズムのアーティストにして小説家による、性愛の快楽と宇宙の虚無を讃え、忙しない資本主義社会を忘れて心地よい赤子の眠りに還る、優しいロシア・ポストモダン短編小説七編。

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヘラジカ

    日本でも一定の人気を誇るソローキンやペレーヴィンに連なるポストモダン・ロシア文学。解説で書かれていた通り確かに似通っている部分もあるが、はっきり異なった特色も見受けられる。この短篇集を読んだ限りだと二人の作家ほど灰汁の強さはなさそうである。しかし『青い脂』や『チャパーエフと空虚』に並ぶ金字塔と言われる代表作は、そう生易しい小説ではないのかもしれない。何はともあれこの短篇集、すこぶる面白い作品ばかりであった。語り手が完璧に理性的であることが狂気や悪夢を際立たせている。収録作全てが心から楽しませてくれる逸品。

  • 塩崎ツトム

    現代ロシアのコンセプチュアル・アートの旗手、ペッペルシテインのSF短篇集で、ペッペルシテインも「ロシア宇宙芸術」で知り、興味を持った。からりとした読後感の作品が多いが、どれにもなんというか、ロシア的タナトスといえばいいのか、そういう宗教的なエクスタシーにまで昇華された「諦念」を感じ取ってしまう。特異な読書体験だった。

  • きゅー

    モスクワ・コンセプチュアリズムのアーティストであるペッペルシテインの短篇集。コンセプチュアリズムと言えばソローキンが思い浮かぶ。彼らの考えを簡単にまとめると、芸術は現実の反映ではない、芸術には芸術そのものの論理がある、という。本書もなかなか一般的な物語とは乖離している。「音」という短編では、探偵ミス・マープルの孫だと妄想する女性が、世界を救うために奔走する。ゲームのいわゆる「お使いイベント」的に、次から次へと指令がくだり、それをこなしていく。彼女は無事だが、彼女にかかわるすべての人間が殺害される。

  • lico

    ロシアのポストモダン作家といえばソローキンなのだが、彼よりはむしろアメリカのバーセルミに近い感覚を受けた。バーセルミがその作品を通じてアメリカを表現したように、ペッペルシテインが表現しているのはすでに崩壊したはずのソ連のように感じる。主人公の多くがソ連において尊敬や畏怖を集めた科学者や諜報員だからか、作風はコミカルであるにもかかわらずどこか暗い雰囲気が漂うためにそう感じるのか。あるいはこの暗いコミカルさこそがドン・Пの教え―ロシアの知なのかもしれない。非常に楽しめたので今後も翻訳が増えることに期待したい。

  • Rieko Ito

    モスクワ・コンセプチュアリズムのアーティスト、ペッペルシテインの短編集。変な話ばかり。物語自体は難解ではなくどちらかと言えばポップだが、わけわからない。作者の手になる絵や写真もあるが、だからと言って理解のよすがになるわけでもない。でも、ああ現代のフィクションを読むってこういうことだな、という面白さがある。

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