パトリック・モディアノ

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ある青春 白水uブックス

パトリック・モディアノ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784560071977
ISBN 10 : 4560071977
フォーマット
出版社
発行年月
2014年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
242p;18

内容詳細

はたちになろうとしていた、あの頃…兵役あがりのルイと歌手志望のオディールは、パリのサン・ラザール駅で出会い、恋に落ちた。そして十代最後の日々を、ふたりは、夢を追いながらも「大人の事情」に転がされていった―。パリから遠く離れて、いまや山荘で幸せな家庭を築くふたりの過去には、はたして何があったのか?ゴンクール賞に輝いた『暗いブティック通り』につづく、受賞後第一作。醇乎たるパッションが胸を打ち、香り立つフェティシズムが読者の記憶をもよびさます、新ノーベル文学賞作家による青春小説!モーシェ・ミズラヒ監督による同名映画の原作。

【著者紹介】
パトリック・モディアノ : 1945‐。フランス人作家。ユダヤ系イタリア人の父とベルギー人の母とのあいだ、1945年7月30日に生まれる。レイモン・クノーの導きのもと、『エトワール広場』(1968)でデビューして、2つの文学賞に輝く。その後も『パリ環状通り』(1972)でアカデミー・フランセーズ小説大賞を、『暗いブティック通り』(1978)でゴンクール賞を受賞し、若くして名声を確立。「占領下の世界を浮き彫りにした記憶の芸術」が評価され、2014年度のノーベル文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ちょろんこ*勉強のため休止中 さん

    山荘で暮らす中年夫婦。平凡だが幸福そうに見える。と思いきや舞台はいきなり20年前へ。そこから延々と2人の方向感ないようにも思える、波間に漂うようなその日暮らしの日々が綴られていく。保護者ともいえる周囲の大人たちも胡散臭く怪しげ、どこか滑稽ですらある。成熟した人間は誰ひとりとして存在しない。小さい伏線があちこちにちりばめられていて、最後一気に状況を覆されてしまう。覆される、ということは大人になるということ。青春は終わった。ストーリーよりも、2人の人間のある時期の孤独な過ごし方を追うような感じの小説に思えた。

  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    子供が自分の親が「親」になる前の過去を自ら、知ろうとは思うことは稀である。そして「自分の青春は煌めき、理想的だったからまた、経験したい」と断言できる人も稀だろう。経済的に独立し、お互いの自我を尊重している幸福な中年夫婦。だが彼らも若き時は孤独と将来への不安によって刹那的に生きていた。そんな彼らは身体は大人だけど、精神は子供より子供だが狡猾な大人に利用され、翻弄される。翻弄の中、若き彼らは互いを尊重しつつ、依存してくる大人を蹴落とし、切り捨てる術を次第に学んでいく。これは綺麗事で得られない成長と希望の物語だ

  • mm さん

    はたちになろうとしていたあの頃…大人とも言えないが、子どもでもない。若さは前進の為の武器になることもあるけど、時に負債となる。足場はまだ固まっておらず、しがみついたロープもハズレかもしれない。。何かを得て充実していく感覚より、摩耗していくだけのように感じる空振りの日々。ストーブの火力が調整できない狭い部屋同様に、雨降りを調整できないのと同じように、チャンスを捕まえるタイミングも調整もできない。映画を見たような感触ですらりと読む事はできる。白黒画像。過去って白黒とかペン書きにした方が切なくて美しいよね。

  • ドン•マルロー さん

    過ぎた青春のことを思う時、郷愁にも似た感傷がこみ上げるのと同時に、眠れぬ夜の不安や行き場のない焦燥の日々の記憶も濃く蘇ってくるものだろう。翻訳者の言うように「まぶしく輝かしい青春、いやいやそんなものは嘘だ」と一刀両断するほどの潔さを私は持ち合わせていないけれど、青春には暗くじめじめとした一側面があることは確かだ。本書はその曇天的青春を背景にモディアノのエッセンスを多分に調合した、とてもしんみりとした作品である。主人公との共通点は少なかれど、通底する青春のイメージに誰しも一定の共感を覚えるのではなかろうか。

  • Christena さん

    『現代のプルースト』と称されるパトリック・モディアノの作品。色や香りや音楽に紐付けられる青春時代の記憶。パリの空気を感じる、すごく雰囲気のある小説でした。

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