(Horn)cello Suite.1, 2, 3: Baborak(Hr)

これぞ天才の証明！ホルンの常識を覆す偉業、バボラークのバッハ登場！　　　
「音楽より先に“ホルン”が聞こえてくるような演奏はしたくない」
――この言葉は、まだ26歳という若さながら、2003年よりベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の首席ホルン奏者に就任する、ラデク・バボラークのものです。
　前人未到のバッハの無伴奏チェロ組曲ホルン版は、ついにこの天才によって、完璧に演奏されました。
　管楽器の歴史が塗り替えられた、といっても過言ではないこの偉業がついに形になりました。
　ラデク・バボラークの至福の音色、極上の技術、大いなる音楽性は、このバッハをチェロ以上に表現し尽くしています。
　「天才」の名に恥じない雄渾な音楽は我々の心の奥深くまで語りかけてきます。
　ライナーノートによれば、バボラークは循環呼吸をマスターしているものの、それに頼るよりも音楽的に自然なブレスをとるほうがよい、とも語っており、バボラークが何よりも「音楽」を大切にする「音楽家」であるということがいえるでしょう。
　したがって、今回のアルバムは、ホルンでチェロ組曲を吹いたことに奇跡があるわけではありません。バボラークがホルンでバッハを語った「奇蹟」をぜひお楽しみください。
　なお、このCDでは原曲のチェロ譜を4度上（inF）で読み替えており、結果的に第1番がハ長調、第2番がト短調、第3番がヘ長調となります。　
　もちろん、世界初録音となります。