Trio Sonatas : Galway(Fl)Chung Kyung-Wha(Vn)P.Moll(Cemb)M.Welsh(Vc)

バッハ：トリオ・ソナタ集
ゴールウェイ、チョン・キョンファ

ゴールウェイとチョン・キョンファによるバッハのトリオ・ソナタは３曲の録音がありますが、すべてがＣＤ化されるのはこれが初めて。しかもボーナス・トラックとして、チョン・ミョンフン指揮ロイヤル・フィルと共演したハチャトゥリアンの『スパルタクス』からの「アダージョ」と、『ガイーヌ』からの「剣の舞」を収録しています。
　３９歳のゴールウェイと３１歳のチョン・キョンファを主軸に、フィリップ・モルのチェンバロとモーレイ・ウェルシュのチェロが絶妙なバランスでアンサンブルを支え、モダン・フルートとモダン・ヴァイオリンならではの磨き抜かれた美しさを堪能させるバッハ演奏です。
　20世紀を代表するフルーティストのひとりと称えられるジェームズ・ゴールウェイは、ロンドン王立音楽院とギルドホール音楽学校で学び、やがてパリ音楽院でジャン＝ピエール・ランパルとマルセル・モイーズという２大巨匠に師事、その後、ロンドン交響楽団、ロイヤル・フィルの首席フルート奏者を経て、1969年、ベルリン・フィルの首席奏者となります。しかし、1975年にはカラヤンの慰留を振り切ってソリストとして身を立て、以後、36年に渡って世界を舞台に幅広いレパートリーで活躍してきました。
　カラヤンも惚れ込んだそのサウンドは、輝かしく美しく朗々と鳴り渡るもので、さらに、オーケストラ出身の強みを生かして協奏曲での演奏も実に巧み。今回のセットでも、それぞれがその作品の代表的存在と目されるような高水準な演奏が揃っているのがみごとで、このボックスひとつでフルート協奏曲の歴史の流れを追うことができるのも大きな魅力となっています。（ＨＭＶ）

【収録情報】
J.S.バッハ：
・トリオ・ソナタ ト長調 BWV.1039
・トリオ・ソナタ ト長調 BWV.1038
・トリオ・ソナタ ハ短調 BWV.1079〜『音楽の捧げもの』より

　ジェイムズ・ゴールウェイ（フルート）
　チョン・キョンファ（ヴァイオリン)
　フィリップ・モル（チェンバロ）
　モーレイ・ウェルシュ（チェロ）

　録音時期：1979年6月18-19日
　録音場所：ロンドン、CBSスタジオ
　録音方式：ステレオ（セッション）

（ボーナス・トラック）
・ハチャトゥリアン：『スパルタクス』より「アダージョ」
・ハチャトゥリアン：『ガイーヌ』より「剣の舞」

　ジェイムズ・ゴールウェイ(フルート)
　ロイヤル・フィルハーモニ管弦楽団
　チョン・ミョンフン（指揮）

　録音時期：1984年5月18、19日
　録音場所：ロンドン、CBSスタジオ
　録音方式：デジタル（セッション）