クラヴィコード、パンタロン、フォルテピアノの
歴史的銘器を弾き分けた、C.P.E.バッハの鍵盤作品の世界
カール・フィリップ・エマヌエル・バッハは鍵盤作品に革命をもたらした作曲家といえ、斬新なアクセント、突然の遠隔転調、筆記体を思わせる流動的な表現からの意外な離脱、新たな色彩感、厳密な強弱法の指示など、独自の個性を示しました。その作品は膨大でC.P.E.バッハの残された作品の中でも圧倒的な数に及びます。
この幅広い表現力を持ったC.P.E.バッハの鍵盤作品を名手ピエール・ゴアが録音しました。今回の録音にあたり歴史的な銘器を含む3つの楽器(クラヴィコード、パンタロン、フォルテピアノ2台)計4台を使用。修復も長い年月をかけされたもので、当時の響きを追求しております。無限の色彩感を携えた繊細な響きを大切にしながらもC.P.E.バッハの作品の特徴でもある即興的な要素を見事に表現したゴアの演奏は、この偉大な作曲家の深い人間性に満ちた革新的な世界に聴き手を誘います。
録音は「Claves」レーベルでもおなじみの録音技師、ジャン=クロード・ガブレルが担当。ガブレルは小糸恵のバッハのオルガン作品集をはじめとする録音などで高く評価を得ている名録音技師です。(輸入元情報)
【収録情報】
C.P.E.バッハ:鍵盤作品集
Disc1
● ソナタ ヘ短調 Wq 57/6
● ソナタ ヘ長調 Wq 55/2
● ソナタ ニ短調 Wq 57/4
● 幻想曲 嬰ヘ短調 Wq 67
以上、クラヴィコード(Clavichord by Christian Gottfried Friderici, Gera, 1773, facsimile built by Matthieu Vion, workshop Christopher Clarke, 2011)
● ロンド ニ長調 Wq 56/3
● ロンド ホ長調 Wq 58/3
● ロンド ヘ長調 Wq 57/5
● ロンド ト長調 Wq 57/3
以上、フォルテピアノ(Fortepiano by Christian Baumann, Zweibrucken, 1775)
Disc2
● 幻想曲 ハ長調 Wq 59/6
● ロンド ハ短調 Wq 59/4
● ロンド 変ホ長調 Wq 61/1
● 幻想曲 変ロ長調 Wq 61/3
● 心地好い恋やつれ ヘ短調 Wq 117/30
● ラ・ボーマー ニ長調 Wq 117/26
● ロンド ニ短調 Wq 61/4
● ソナタ ホ短調 Wq 61/5
● 幻想曲 ハ長調 Wq 61/6
● ソナタ ニ長調 Wq 61/2
● ロンド ハ長調 Wq56/1
● ソナタ ホ短調 Wq59/1
● ラ・ポット ニ長調 Wq 117/18
以上、パンタロン(Pantalon by Johann Andreas Mahr, Wiesbaden, 1776)
Disc3
● 幻想曲 変ホ長調 Wq 58/6
● ロンド 変ロ長調 Wq 58/5
● ソナタ ト長調 Wq 58/2
● ロンド ホ長調 Wq 57/1
● 幻想曲 イ長調 Wq 58/7
● ロンド イ短調 Wq 56/5
● ソナタ ホ短調 Wq 58/4
● 幻想曲 ヘ長調 Wq 59/5
● ロンド ト長調 Wq 59/2
以上、フォルテピアノ(Fortepiano by Jean-Henri Silbermann, Strasbourg, c.1782)

ピエール・ゴア(クラヴィコード、パンタロン、フォルテピアノ)
録音時期:2016年7月、12月
録音場所:スイス、サクソン
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
サウンド・エンジニア、エディティング&マスタリング:ジャン=クロード・ガブレル
ディジパック仕様