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ナチ親衛隊(Ss)「政治的エリート」たちの歴史と犯罪 中公新書

バスティアン ハイン

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784121027955
ISBN 10 : 4121027957
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ナチ政権発足後、ヒトラーの護衛に過ぎなかった親衛隊は、党や全国の警察組織を掌握。強制収容所を創設し反対派を弾圧する。第2次世界大戦開始後は、行動部隊、アウシュヴィッツなど絶滅収容所を起動しユダヤ人の大量殺戮を実行、80万人の巨大な軍事組織・武装親衛隊も併せ持った。本書は、ヒトラーに最も忠実だった「エリート」たちについて、その選抜から、「人種戦争」の実践、カルト的信仰、追及され続ける戦後の姿まで、その全貌を描く。解題・芝健介

【著者紹介】
バスティアン ハイン : 1974年生まれ。2001〜04年ミュンヘン=ベルリン現代史研究所研究員。04年レーゲンスブルク大学で博士号取得。バイエルン州教育文化省政治教育活動・記憶文化局専任係官、バイエルン州政治教育センター研究員。ドイツ現代史家

若林美佐知 : 1962年東京都生まれ。お茶の水女子大学大学院博士課程修了、博士(人文科学)。翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • パトラッシュ

    なぜヒトラーは多くのドイツ人から絶対の崇拝と忠誠を得たのか。その個人的魅力もあろうが、何より部下の能力を見抜く人物眼にあった。典型例が28歳で親衛隊トップに就任したヒムラーであり、若輩の自分を高い地位と権力に抜擢した総統に絶対の忠誠を誓い、親衛隊をナチの政治エリート集団と位置付けることで独裁者直属の実力部隊を作り上げた。総統とナチ党防衛のためなら一切が許されるとの傲慢さが暴走を生み、警察と一体化して強制収容所やユダヤ人絶滅を主導するに至った。そんな過去はあれ有能な人材だからこそ、戦後も復権できたのだろう。

  • trazom

    無知を白状すれば、私は、SS(親衛隊)とSA(突撃隊)の違いも、親衛隊と国防軍やゲシュタポとの関係も、何も分かってなかった。その意味で本書の整理は有難い。ドイツ人の著者は、数多くの人物を顔写真入りで論評しているが、私は、ヒトラー/ヒムラー/ハイドリヒ/ゲーリング/ヘースなどの代表的な人物しか知らず、著者による新事実や新解釈を読み取る能力がないのが申し訳ない。反ユダヤ主義の実行部隊として機能した親衛隊。「我々に罪はない。親衛隊がしたことだ」と、親衛隊をアリバイとする戦後の論調を批判する著者の良心に救われる。

  • skunk_c

    ドイツの研究者による親衛隊の歴史をコンパクトにまとめたもの。突撃隊が肥大化し、ヒトラーの手に余るようになる中、徐々に「ヒトラーに忠誠を誓う警護隊」から成長、ナチの中核的組織になっていき、ホロコーストなどにかかわっていく様子が描かれる。ヒムラーの果たした役割は大きいほか、その他のリーダーも写真入りで紹介。戦後親衛隊を断罪する裁判についても記述があるが、その難しさも垣間見ることができる。アレントのアイヒマンに対する評価には厳しい見方をしている。ヒトラーの時代を理解するために読むべき本の一冊と思った。

  • HANA

    ナチスの中でもひときわ暗いイメージを喚起する親衛隊(SS)。本書はその発生から戦後までを通史として扱った一冊である。従来親衛隊はナチスの中でも選び抜かれた思想エリート的なイメージがあったが、人手が集まらず徐々に入隊基準が緩くなる等は初耳。占領地下での多民族の抹殺やホロコーストといった行動は他のナチズムを論じた本と共通しているが、本書の特筆すべき点は戦後の元親衛隊の行動と独逸人がそれに対してどう接したかが詳しく書かれている点か。特に接し方が「ドイツ国民のアリバイ」として成立したという点は興味深いものがある。

  • nishiyan

    ヒトラーの護衛に過ぎなかった親衛隊(SS)の全貌を最新の研究を元に描いた新書。ヒトラーがナチスの全権を掌握する過程で誕生した親衛隊。警察組織と一体となったことであらゆる敵対組織を弾圧する過程は興味深い。親衛隊自体はヒトラーが望むように数を増やしていくが、ナチスの人種政策や少数者への弾圧行為と必ずしも一致しない形で肥大化したためにエリート集団というよりは、むしろナチズムの本質的ないい加減さを象徴する組織となったという印象を受けた。ナチスの犯罪を「主犯一人と幇助者6千万人」といったのは言い得て妙だと思った。

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