すべての、白いものたちの

ハン・ガン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309207605
ISBN 10 : 430920760X
フォーマット
出版社
発行年月
2018年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
186p;20

内容詳細

しなないで、しなないでおねがい―その言葉がお守りとなり、彼女の体に宿り、そのおかげで私ではなく彼女がここへやってくることを、考える。自分の生にも死にもよく似ているこの都市へ。うぶぎ、ゆき、つき、こめ、はくさい、ほね…白い光と体温のある方へ―ワルシャワと朝鮮半島をむすぶ、いのちの物語。アジア唯一の国際ブッカー賞作家、新たな代表作。最注目の作家が描く破壊の記憶と、再生への祈り。

【著者紹介】
ハン・ガン : 韓江。1970年、韓国・光州生まれ。延世大学国文学科卒業。1993年、季刊「文学と社会」に詩を発表し、翌年ソウル新聞新春文芸に短篇「赤い碇」が当選し作家デビューを果たす。2005年『菜食主義者』で李箱文学賞、同作で16年にマン・ブッカー賞国際賞を受賞

斎藤真理子 : 1960年、新潟市生まれ。明治大学文学部史学地理学科考古学専攻卒業。80年より韓国語を学び、91〜92年、韓国の延世大学語学堂へ留学。15年、パク・ミンギュ『カステラ』(ヒョン・ジェフンとの共訳、2014年、クレイン)で第1回日本翻訳大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ちなぽむ さん

    あまりにも美しいものは見るものに恐怖をあたえると、そう言ったのは誰だったろう。遠い記憶。世界を埋める雪の白は、他者を許さない。研がれた氷柱は人を殺めることも容易だろう。あまりにも白で統一された部屋は精神を病むと、そう言ったのは。久しぶりに口にした混ざりもののない白いお米は、どんなに美味しかったのか。暗闇のなかの、一筋の光は。 しろく生まれ落ちた私たちは白く柔らかい衣に包まれ、息絶えてまたしろいものに包まれて空に溶けていく。残るのはまたしても白くかるい、はかない空虚な。水色の空に、一筋の飛行機雲。

  • ちゃちゃ さん

    この世に生を享けてから、彼女は静かに深く傷ついてきた。自分という存在の意味を問い続けて。けれど、異国で過ごした日々が白いカーテンを開ける決意をもたらし、自らの傷と対峙する。失われた命とその魂のために。「しなないでおねがい」彼女の心に谺する祈りの言葉。生まれてすぐに亡くなった姉に向けられた母の言葉は、彼女を苦しめ苛み不安と孤独の深淵を覗かせた。生と死の境に漂う危うさと寂しさを内包する「白(ヒン)」。何者にも損なわれない、尊厳に満ちた生命の「白」。その鮮烈な印象を、痛みとともに美しく刻んだ、鎮魂と再生の絶唱。

  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    「白」に纏わるものに関する散文集。シンプルで美しい文章の中に綴られた、凍てつくような孤独と死、死者を焦がれる気持ちと消せない悲しみ、時の流れの一種の無常さに心も立ち竦む。しかし、その根底にあった祈りに柔らかな温かさを感じたのも確かなのだ。後、頁を繰っていくと鳥の子、卵白色、雪色など、微妙に色が違う紙を使っているので物語の転換と色の淡いがマッチして不思議な感じを味わいました。

  • どんぐり さん

    消えてゆく、消えている「白いものについて」のハン・ガンの詩的な散文。灰色にくすんだ街を覆う白い雪、歩道にふれるとすぐ溶ける白い雪。この散文は、一人で突然赤ん坊を生み、息を引き取るまでの2時間、「死なないで、お願い」とささやきつづけていた22歳の母親のことが発端になっている。言葉を紡ぐことは、傷口に塗る白い軟膏とそこにかぶせる白いガーゼのようなもの。作家の言葉は、生と死の寂しさをとらえ、白いものたちの美しさを通過しながら沁みこんでくる。

  • chimako さん

    作者の心の中に溜まったものが「白いもの」に姿を変え取り出され放たれる。散文詩のようで、短い小説のようで、日々の想いを綴ったエッセイのようでもある。分かろうとせず読み流す。時々、すっと馴染むときがある。 本の設え、訳者の力量に依るところも大きいような気がする一冊だった。

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ハン・ガン

1970年、韓国・光州生まれ。延世大学国文学科卒業。1993年、季刊「文学と社会」に詩を発表し、翌年ソウル新聞の新春文芸に短篇小説「赤い碇」が当選し作家としてデビューする。2005年、三つの中篇小説をまとめた『菜食主義者』で韓国最高峰の文学賞である李箱文学賞を受賞、同作で2016年にアジア人初のマン

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