すべての、白いものたちの 河出文庫

ハン・ガン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309467733
ISBN 10 : 4309467733
フォーマット
出版社
発行年月
2023年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
196p;15

内容詳細

おくるみ、うぶぎ、しお、ゆき、こおり、つき、こめ…。「白いもの」の目録を書きとめ紡がれた六十五の物語。生後すぐ亡くなった姉をめぐり、ホロコースト後に再建されたワルシャワの街と、朝鮮半島の記憶が交差する、儚くも偉大な命の鎮魂と恢復への祈り。アジアを代表する作家による奇蹟的傑作。

【著者紹介】
ハン・ガン : 1970年、韓国・光州生まれ。1994年、短篇「赤い碇」でソウル新聞新春文芸より作家デビュー。2005年、『菜食主義者』で李箱文学賞を、同作で16年にアジア語圏初のブッカー国際賞を受賞

斎藤真理子 : 1960年、新潟市生まれ。著書に『韓国文学の中心にあるもの』、訳書にパク・ミンギュ『カステラ』(共訳・第1回日本翻訳大賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 水色系 さん

    初めて韓国文学にふれた。詩のように読めて、実は繋がっている。生まれて2時間で亡くなった姉への鎮魂。会ったことはないしこれから会うことも決してないけれど、愛しい人。自分の体験のように感じてしまうすごさが本作にはあると思う。理解を深めるには再読が必須とも思う。

  • ベル@bell-zou さん

    始まりのような、終わりのような。何もかもを包み込むようでいて時に何ものをも寄せ付けない。憧れもあるけれど畏れもある。黄味がかった白。青みを帯びた白。そもそも白とはどこまでを白というのだろう。そういえばあれは4月の終わりころ。見慣れた電車からの眺めにまるで合成写真みたいにスウッと佇むシラサギ。綺麗で寂しげで凛とした白が瞼に残ったのだった。『흰』(THE WHITE BOOK)。生きて会うことの叶わない姉に自分の小さな思い出をまるで命を分け与えるように大切に物語る。静かな祈りだ。とても良かった。また読みたい。

  • Kanako さん

    素晴らしかった…。魂が浄化されるような、繊細で美しく、哀切に満ちた文章。どんな作品か、を説明するのは難しいけれど、「白いもの」のモチーフを通して、死の向こう側から境界を超えてくるものに命を吹き込み、超えられなかった命を哀悼する。そして、こちら側の生を見つめる。生と死の境界に静かに佇み、そこにあるものを描いてくれたような世界観。哀しくも美しく、惹き込まれずにはいられない文章でした。

  • かりさ さん

    季節は春。白いものについて書こうと目録を作る。おくるみ、うぶぎ、ゆき、つき、寿依…静謐な場面に彩る白に私の存在から姉の現の世界が紡がれる。散文詩のように語られるもののなかにそっと仕舞い込まれた願いが美しく哀しく優しい。とりわけ日本語では表現のない「白く笑う」。寂しげにこわれやすい何かを耐えながら清らかさをたたえて笑む。白く笑う、淡く消え入りそうな哀しみに諦めのような思いを滲ませて。「白木蓮」も良かった。どれもが生と死の祈りと願いと愛が織り込まれて、詩のような掌握たちがやがてひとつの物語になる。

  • 4fdo4 さん

    三省堂本店仮店舗で、見てすぐ買った。表紙も題名も惹きつけられた。産着から連想されるのは新しい生命。でもそれがモノクロ写真だと話が変わる。日本もかつては死のイメージは黒では無く白。本著は詩集とも、フォトエッセイとも取れるが、私はどちらでもないと思うしどれかに強く分類する必要もないだろう。著者の他の本も読んでみたい

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ハン・ガン

1970年、韓国・光州生まれ。1994年、短篇「赤い碇」でソウル新聞新春文芸より作家デビュー。2005年、『菜食主義者』で李箱文学賞を、同作で16年にアジア語圏初のブッカー国際賞を受賞

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