アイリス弦楽四重奏団、ハルトマンを弾く
ドイツの作曲家ハルトマン。8曲の交響曲やヴァイオリン協奏曲『葬送協奏曲』など、戦争への抗議を込めた作品で知られます。時にはクラスターなどの前衛的で野心的な作風を用いながらも、過去の作品、とりわけブルックナーやマーラーの影響も感じさせる強烈な色彩感を持つ音楽を書いています。第二次世界大戦後はドイツ音楽界の重鎮として活躍。ドナウエッシンゲン音楽祭の運営にも関与するなど、現代音楽の発展にも大きく寄与しました。
ヘルマン・シェルヘンに捧げられた弦楽四重奏曲第1番『カリヨン』は1935年、ジュネーヴ作曲コンクールの最優秀賞を受賞した作品。冒頭の沈痛な旋律はユダヤ民謡が由来です。耽美的な第2楽章、激しい第3楽章と全体がメリハリのある構成です。タイトルを持たない第2番は妻エリザベスに捧げられており、第1番よりも成熟した作風を有しています。また、アルバムの最後には、彼の師であるヴェーベルンの美しい『緩徐楽章』を収録。ポーランドの若い世代を代表する奏者たちによるアイリス弦楽四重奏団の緊密な演奏です。(輸入元情報)
【収録情報】
● ハルトマン:弦楽四重奏曲第1番『カリヨン』
● ハルトマン:弦楽四重奏曲第2番
● ヴェーベルン:弦楽四重奏のための緩徐楽章
アイリス弦楽四重奏団
録音時期:2018年1月
録音場所:Concert Hall of the Karol Szmanowski Academy of Music, Katowice, Poland
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)