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民主主義が科学を必要とする理由 叢書・ウニベルシタス

ハリー・コリンズ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784588011405
ISBN 10 : 4588011405
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

社会における科学の役割、科学者の道徳的責任とは?科学は様々な攻撃を受けている。真理を見ようとしない人々によって批判され、時には、環境に対する災厄の道具とみなされ、経済的観点だけで価値を考える政治体制から圧力を受けたりする。それでも、民主主義社会は科学を必要とする。その理由を、ワクチン接種、遺伝子組換え作物、気候変動などの事例から科学論・専門知論の第一人者が丁寧に説明する。

目次 : 第1部 導入(道徳的選択としての科学)/ 第2部 選択的モダニズム(科学を選ぶ/ 選択的モダニズム、民主主義、科学)/ 第3部 学術的文脈(学術的文脈における選択的モダニズム/ 制度的変革)/ 第4部 マニフェスト(選択的モダニズムと民主主義)

【著者紹介】
ハリー・コリンズ : 1943年生まれ。イギリスの科学社会学者。2012年にイギリス学士院フェローに選出。現在、ウェールズのカーディフ大学特別栄誉教授。かつて、バース大学の教授職を務め、「バース学派」と呼ばれる「科学的知識の社会学」の研究者グループの中心に担った。現在は、専門知論を中心とした科学論の「第三の波」の提唱者として著名で、重力波物理学コミュニティについての研究でも知られる

ロバート・エヴァンズ : 1968年生まれ。イギリスの科学社会学者。現在、ウェールズのカーディフ大学教授。科学技術論(STS)の分野を専門領域として、様々な科学分野についての事例研究を中心に多くの著作や論文を公刊している。ハリー・コリンズとともに「専門知論」や科学論の「第三の波」の提唱者として有名で、コリンズとの共著を多く公刊している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ふみあき

    1970年代から科学界で台頭しはじめた社会構成主義。それに対して著者たちは、それを受容した上で、そもそも科学は真理性や功利性ではなく、道徳性によって選択されるべきだと主張する(本書ではそれを「選択的モダニズム」と称する)。そしてその科学(の「形成的意志」)が有する道徳性には、民主主義の健全な運営のために欠かせない要素が揃っている、という話。そもそも「科学社会学」なる学問分野の存在を初めて知った私には、本書は少々難解だったなー。

  • Bevel

    科学は社会構築的だけど、われわれは科学を選び、それを矯正して用い続ける。つまり科学は、「形成的意思」としての規範を守り、価値独立的なものであり続けようとする。科学技術に関わる意思決定は、「政治的局面」と「技術的局面」にわかれ、後者を科学者が担い、社会科学と科学の両方の視野をもつものが「フクロウ委員会」として、技術的局面の在り方を評価する。科学に対する政治の優位が維持されるからテクノクラシーじゃなくて民主主義だよねという感じ。昨今の状況はこの構想の反証に見えてしまい、頼むから黙ってくれというのが正直な感想。

  • yokkoishotaro

    科学とどう付き合うか、これはほんとに難しい課題である。肯定するか、否定するか、擁護するのか、それぞれの考え方があろう。自分としては大変腑に落ちたが、これですべて解決するのか、様々な場面で検証していく必要がある。

  • ちり

    “選択的モダニズムが他の立場と異なる点は、それが科学的知識の内容に注目するのではなく、科学という生活形式の基盤となっている価値に焦点を当てていることである。選択的モダニズムは、「事実ー価値」の区別を持ち出して、科学や技術的専門知を擁護しようとはせずに、科学的価値と民主主義的価値とを区別し、ーつまり「価値ー価値」の区別によりー、科学を道具的理由によってではなく、道徳的理由によって擁護するのである”

  • takao

    ふむ

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