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テラ・アルタの憎悪 ハヤカワ・ミステリ

ハビエル・セルカス

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784150019990
ISBN 10 : 4150019991
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

スペイン、カタルーニャ州の田舎町テラ・アルタ。町いちばんの富豪であるアデル美術印刷の社長夫妻が、惨殺された。夫妻は見るも無残な状態で血だまりの中に横たわっており、激しい拷問の末に殺されていた。獄中でユゴーの『レ・ミゼラブル』と出会い、犯罪から足を洗い警察官となったメルチョールが事件の捜査に当たるが、彼は想像だにしない地獄へと引きずり込まれていくことになる…。正義と悪とは何かという根源的な問いを突き付ける、英国推理作家協会賞最優秀翻訳小説賞受賞のスペイン・ミステリの傑作。

【著者紹介】
ハビエル・セルカス : 1962年スペイン、カセレス生まれ。1987年に短篇集El m´ovilで作家デビュー。2001年に『サラミスの兵士たち』を刊行し、マリオ・バルガス=リョサらの絶賛を受け、スペインを代表する作家のひとりとなる。2019年に本書を刊行し、本国で大きな話題になったのちに2022年に英訳され、2023年の英国推理作家協会賞最優秀翻訳小説賞を受賞した

白川貴子 : 国際基督教大学卒。英語とスペイン語の翻訳に携わる獨協大学外国語学部講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    2023年度CWA賞最優秀翻訳小説賞受賞作のスペイン・ミステリで文春ミステリレビューの評価が高かったので読みました。主人公のメルチョールが魅力的な文学的ミステリでした。全て解決しないと思っていたら、続編があるとのことです。しかしスペインでは前科者も警察官になれるんですね。 https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000015702/

  • ナミのママ

    スペインの小さな街で起きた殺人事件。殺された老夫婦は土地のほとんどの産業を牛耳る企業経営者だった。主人公の警察官は色々な過去があり他の土地からやってきた者。主役の人物像にスポットが当たるのは多くの警察小説と同じだが、内面や人が変わる様子が深く描かれている。その部分の方がミステリより読み応えがあった。『レ・ミゼラブル』がどう関わってくるのか、最初から最後までこの名作が背景となっている。解説によれば、この後の3部作は1人の警察官の人生を描く大河小説的とのこと。【2023年CWA賞最優秀翻訳小説賞】他受賞

  • ヘラジカ

    ミステリーとしてははっきり言って凡庸である。主人公メルチョールの立身出世の物語は読み応えがあるのだが、捜査パートは進行も遅く、行動にいまいち生産性がないように見えて終始もどかしい。どんな小説でも回想パートはサイドストーリーになりがちなのに、この作品は本編がそこまで面白くないのでどちらがメインか分からないという逆転現象が起きていた。と言うよりも作風的にどう考えても作者は犯罪小説に向いておらず、本来はヒューマンドラマを主軸にした文学作品を書く作家なのだろう。悪い小説とは言わないが、お勧めはしづらい。

  • Nat

    図書館本。久々のスペインミステリー。主人公に強い影響を与えた作品として、レ・ミゼラブルが出てくる。私は真剣に読んだことがないのでいつか読まないとなあと思うけど、これまでチャレンジしてはいつも挫けてたので、自信なし。メルチョールが妻のオルガと過ごす日々の描写が好きだったので、後半以降の展開はメルチョールに感情移入して、辛いものがあった。正義って何だろうと考えさせられた。この作品の続編があって三部作のようなので、是非読みたい。翻訳されることを願ってる。

  • stobe1904

    【スペイン産ミステリ】スペインのカタルーニャ州の田舎町テラ・アルタで裕福な会社経営者夫婦が拷問の末惨殺される事件が起きた。娼婦の母を持ち、前科者だがテロリストを制圧した経歴のある刑事のメルチョールは捜査に加わるが事件の糸口は見えない…。獄中で『レ・ミゼラブル』と出会い、よすがとすることで刑事になったメルチョールの善と悪に対する内面の葛藤、猟奇的事件の顛末、スペイン内戦の闇が重厚に描かれ読み応えのあるミステリとなっている点が印象的。初期のハリー・ボッシュシリーズを彷彿させる素晴らしい作品だった。★★★★★

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