ニナ・マグロクリン

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覚醒せよ、セイレーン

ニナ・マグロクリン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784865283679
ISBN 10 : 4865283676
フォーマット
出版社
発行年月
2023年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
365p;19

内容詳細

海神ネプトゥーヌスに襲われ、襲われた罰を受けて人を石にする髪をまとうメドゥーサ、ユピテルに狙われたことが引き金となっておおぐま座にされたカリスト、愛する夫の死を悲しんで海に身を投げ、カワセミになったアルキュオネ、いなくなってしまった友達を捜すために翼を得て歌い、その歌に男たちが引き寄せられるようになってしまったセイレーンたち…。オイディウスによるラテン語文学の最高峰『変身物語』からこぼれ落ちた女性たちの声をすくいあげ、燃える怒りと深い悲しみ、そして生き延びるための願いをこめて語り直す、注目の短篇集。

【著者紹介】
ニナ・マグロクリン : アメリカの作家。「ボストン・フェニックス」紙で編集者として働いたのち、「ボストン・グローブ」のコラムニストとして活躍。他にも、「パリスレビュー」「ウォール・ストリート・ジャーナル」「ブックスラット」「コスモポリタン」などで執筆している。2015年、大工修業の経験を書いた『彼女が大工になった理由』(エクスナレッジ)が高い評価を得て、ウェブメディアRefinery29の「知っておくべき21人の新人作家」に選出された。『覚醒せよ、セイレーン』が初のフィクション作品である

小澤身和子 : 東京大学大学院人文社会系研究科修士号取得、博士課程満期修了。ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン修士号取得。「クーリエ・ジャポン」の編集者を経て翻訳家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • taku さん

    「変身物語」の転換なのね。主神がアレで妻もアレ、太陽神はストーカー、海神は強姦魔、女神もパワハラかます。神話の不可侵ベールを剥がすと聞こえてきたのは、ハラスメントや性被害に遭った女たちの声。神々さぁというのじゃなく、現代まで通ってくるんだけど、繰り返されちゃさすがに疲れる。今風の設定にしてみたり語りの工夫はあるけど、もう少し面白味を加えてくれないかなと思ってしまう。ユノーの浮気三昧夫への心境が偽りから本音に変わる「エコー」、偶像を愛する非モテ男への一撃「アイボリー・ガール」。この辺りの感度はいい。

  • kankoto さん

    ここに書かれている話たちは古代ローマの詩人オウィディウス「変身物語」を下敷きにして書かれている。 男神に言い寄られ、レイプされ、嫉妬を買い、彼女たちは変身させられる。今回のこの「覚醒せよ、セイレーン」はこの「変身物語」を女性たちが語る物語。彼女たちの声に耳を傾けてそして拾い上げ作品にする。女たちはされるがままで声がない。変身することしか選べなかった彼女たちの悲しみ。  そう、弱きもの、虐げられているもの、物語の中の彼女達、彼等の声を覚醒させる事、彼等の声を聞こうと読者である自分が覚醒する事

  • 鳩羽 さん

    「変身物語」に登場し変身したり変身させられた女達自身による、当事者の語りによる「変身物語」。神々のちょっとした好色めいた悪戯は、当事者の人間やニンフの娘にとっては強姦や暴力でしかなく、それまでの人生やプライドを滅茶苦茶にする出来事でしかないなどと、わさわざ角度を変えて露悪的に語り直さないといけないんだなと、そういうところがしんどい。読む前から方向性の想像はつくけど、読まずにはいられないというか。本家の変身物語は物語としてきれいに完結するけれど、こちらの変身物語は変身しても完結せず、叫びの途中にある。

  • まこ さん

    いくつかの話に、現代の価値観や文化が入っている。彼女たちにあった出来事は今も起こる可能性がある、主張を言える状態が整ったからこそ。性事件の加害者が正当化される話が多くて一方の話を鵜呑みしてはいけないとはまさにこのこと。歌や何かの比喩でしか訴えることができない場合もあって、これは今後直接言えるのか。

  • rinakko さん

    一篇目の「ダプネ」からかなりきつかったけれど、引き込まれて読まずにいられなかった。"こうした神々、しかも不滅の神たちは、後悔したりしない。彼らが過ちを恐れないのは、責任を知らないからだ。罪に問われることも、罰を受けることもない。私はここで、一つひとつ犯罪を見せていきましたよね。お前ら全員犯罪者だと知らしめてやった。でも、代償を支払うのが私たちなのは、どうして?”

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ニナ・マグロクリン

アメリカの作家。「ボストン・フェニックス」紙で編集者として働いたのち、「ボストン・グローブ」のコラムニストとして活躍。他にも、「パリスレビュー」「ウォール・ストリート・ジャーナル」「ブックスラット」「コスモポリタン」などで執筆している。2015年、大工修業の経験を書いた『彼女が大工になった理由』(エ

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