ニクラス・ナット・オ・ダーグ

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1793 小学館文庫

ニクラス・ナット・オ・ダーグ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784094071627
ISBN 10 : 4094071628
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

一七九三年、フランス革命の余波はここスウェーデンにも及んでいた。前年には国王が暗殺され、庶民は無意味な戦争の後遺症と貧困にあえいでいる―そんな混沌のストックホルム。秋のある日、湖で男性の遺体が発見された。四肢は切り落とされ、眼球と舌と歯が奪われ、美しい金髪だけが残されていた。重い結核に冒された法律家ヴィンゲは、戦場帰りの風紀取締官カルデルと共に捜査に乗り出す。貧しく汚く腐敗した十八世紀の北の都と、その中で正義を貫こうとする者たちを、大胆かつ繊細に描く、北欧発大ヒット歴史ミステリー三部作の第一弾、待望の文庫化!

【著者紹介】
ニクラス・ナット・オ・ダーグ : 1979年、スウェーデン最古の貴族の末裔としてストックホルムに生まれる。音楽雑誌の編集長を務めた後、フリーの著述家となり、2017年に本作で小説家としてデビュー。同年、スウェーデン推理作家アカデミー新人賞を受賞

ヘレンハルメ美穂 : 国際基督教大学卒、パリ第三大学修士課程修了、スウェーデン語翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ヒロ

    18世紀末のスウェーデン、今まで触れたことのない時代でホントに沢山の悲劇があったのだと分かりました。外国とは戦争の連続で常に緊迫していて、国内では身分の格差による貧困、そして何よりも衛生面ではまだまだ発展しておらず、特に水による感染症が蔓延していたように思います。そんな中での恐ろしい殺人事件はその背景も歴史的な因果関係とか様々なものが絡み合って、それがまたこの物語を重厚なものにしているように感じられました。三部作なのでまた続編も読んでいきます❗️

  • ナミのママ

    フランス革命の混乱が続く『1793年』。スウェーデン、ストックホルムは公開処刑が行われ、水面には汚物が漂う環境。そこで惨殺な死体が発見された。日本は第11代将軍徳川家斉の江戸時代、と考えればこの不衛生な環境も不思議ではない。第1部は、時代背景と歴史の説明であまり馴染めなかった。事件を追うバディーは余命いくばくもない理知的な男とアルコールと暴力に首まで使った男。事件ものはバディが面白いと読むのが楽しい。第2・3部はディストピア小説か?と思うほどガラリと変わるがこれが面白かった。そして4部のみごとさ!

  • NAO

    王権強化を目指していたスウェーデンのグスタフ三世が銃撃されて後亡くなった翌年の1793年、ストックホルムは物質的にも人間の精神的にも汚物まみれの都市として描かれている。そんな中、国王死去後の人事異動で警視総監に任命されたヨハン・グスタフ・ノルリーンは公明正大な人物だったが、公明正大すぎて1年足らずで辞任させられた。物語は、そのノルリーンが警視総監在任中の事件として描かれている。ノルリーンと大学時代の友人という設定のヴィンゲは、ノルリーンに負けない正義感の持ち主。肺病は末期状態で、医者から死の宣告を受け⇒

  • キムチ

    何故、この3年が語られるかに酷く興味をそそられる。3冊読めるか?と思うわせる分厚さだが、1巻はとてつもに面白さで、次々と頁が。今回も手足が切断、眼球がえぐり取られての湖水の死体(北欧はこういった殺害死体が多いな)なぜか慣れてくると マネキン的な処理に捉えてしまう私が怖い。そしてその切断場面・・無実の罪を被せられた少女のムショ脱出。スゥエーデンの国自体のイメージが背景に貼り付いている故 重苦しさと昏い空気の中 無数の貧困層の群れが浮き上がってくる。登場人物の多さの中でスポット的に煌めく人間も見えて来た

  • azukinako

    私は北欧ミステリーが好きだが、こんなのは初めて。舞台はフランス革命時のスウェーデン。貧困、衛生状態最悪のストックフォルムで損壊された遺体が発見される。事件解決にあたるのが労咳で余命いくばくもない法律家とロシア戦線で片腕をなくした酒飲みというバディ。警官ですらない。読むのがほんとにつらい章があり、一人で読めずにカフェで読むくらい。章毎に語りてが違うのだが、最後の章ですべての章の話がつながってくるという構成。すごい。こんなひどい話なのに最後にはちょっとした救いがあるという、もう、次の1794に行くしかない。

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