ナサニエル・ウエスト

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いなごの日/クール・ミリオン ナサニエル・ウエスト傑作選 新潮文庫

ナサニエル・ウエスト

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784102200766
ISBN 10 : 4102200762
フォーマット
出版社
発行年月
2017年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
519p;16

内容詳細

絵描きの眼に映った、ハリウッドの夢の影で貧しく生きる人々を描いた「いなごの日」。立身出世を目指す少年の身に起る悲劇の数々を描き、アメリカン・ドリームを徹底して暗転させた「クール・ミリオン」。グロテスクなブラック・ユーモアを炸裂させ、三〇年代のアメリカを駆け抜けて早世したウエスト、その代表的な長編に短編二編を加えた永久保存版作品集。“村上柴田翻訳堂”シリーズ。

【著者紹介】
ナサニエル・ウエスト : 1903‐1940。アメリカ・ニューヨーク生れ。本名ネイサン・ワインスタイン。タフツ大学やブラウン大学で学んだ後、ヨーロッパに渡り遊学する。1931年、シュルレアリスティックな作風の『バルソー・スネルの夢の生』でデビュー。’75年に映画化された『いなごの日』を遺し、自動車事故で早世した。大戦後アメリカのブラックユーモア文学ブームの際に再評価された

柴田元幸 : 1954年、東京生れ。米文学者・東京大学名誉教授。翻訳家。アメリカ文学専攻。『生半可な學者』で講談社エッセイ賞受賞。『アメリカン・ナルシス』でサントリー学芸賞受賞。トマス・ピンチョン著『メイスン&ディクスン』で日本翻訳文化賞受賞。文芸誌「Monkey」の責任編集を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ケイ さん

    Mr.Beanのような顔が並ぶ表紙…、確かに彼の冗談が続いて何倍にもなると『クールミリオン』や『ペテン師』の世界。【クール】とはご冗談を。ダマされ続ける滑稽さ。少しは賢くおなりなさい。騙す者もあまり得しておらず、痛み損。『イナゴの日』愚かな男に、搾取しているようで大切な物を吸い取られる女。西に死にに来る者達。ゆっくりと、堕落して、崩れる。過ごしやすい気候に、隣にある華やかさに流されていく先のあはれ。なのに、その中に入って体感したくなる誘惑がある。最後の短編のラスト数行は、作者の全ての要約か。運のなさよ…。

  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    岩波文庫の『孤独な娘』を読んで以来、気にかかっていたナサニエル・ウエストの作品が柴田元幸氏の手による新訳として復刻。ありがとう、村上柴田翻訳堂!どうしても出エジプト記での神によって不信に陥ったラムセス二世に襲いかかる厄災を連想してしまった『いなごの日』。読んでみたら、煌びやかで憧れのハリウッドの虚飾とそこで憧れと夢を捨てきれずに食い潰されて喘ぐ人々が綿々と描かれていました。一歩、間違えればエルロイ風に陰鬱で毒々しくなる所を茶目っ気たっぷりに闊達に描いているのでちょっと、笑える不思議。しかし、ラストに慄然。

  • nobi さん

    表題作はけばけばしい素材とボロ切れから作ったコラージュを見るような印象。このちぐはぐ感。浮かれているか落ち込んでいる。“らしく見えるもの”に覆われている。時に挟まる妙に精緻な描写と思うとハリウッドの大掛かりな撮影用セットとか様式混在するコテージの内外装だったり。「クールミリオン」は大時代的な劇画のようなタッチ。いつかは、って期待感は次第に…。気づけば副題通りなのだった。徹底して反ヨーロッパを追求している?有名人を見ようと集まった数千人の暴徒と化す群衆の中で漸く生を実感する。アメリカの悲哀の一面を見る思い。

  • NAO さん

    ハリウッドに来たからと言って誰もが有名になれるわけではない。それでもハリウッドを目指さずにいられないのは、そこでならアメリカンドリームがかなえられるからだ。そんなハリウッドの日の当たらないところで鬱々と暮らす人々をずっと描き続けたあと、最後の数ページで何ということのないいたずらからあっという間に大暴動となるさまを描く、この飛躍。今この作品が改めて新訳として出たのは、時代的な背景もやっぱりあるんじゃないかと思う。旧訳よりかなり読み易くなっていた。【ガーディアン必読書】

  • 星落秋風五丈原 さん

    【ガーディアン必読1000冊】「いなごの日」は古代エジプトで奴隷状態にあったイスラエル人を救出するため、神の伝言を伝えたモーゼが告げた災厄の一つだ。主人公はモーゼのような民衆を率いていくヒーローではない。むしろいなごの災厄に右往左往して逃げていく群衆の一人だ。冒頭、主人公トッドの前を、軽騎兵、近衛兵、フランス兵、スコットランド兵が通過する。脇からメガホンで男の怒号が飛ぶ。全部虚構の世界だ。ここはハリウッド、映画の都だ。ところがトッドにはここにいる人達はみな「カリフォルニアに死にに来た」ように見えている。

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ナサニエル・ウエスト

1903‐1940。アメリカ・ニューヨーク生れ。本名ネイサン・ワインスタイン。タフツ大学やブラウン大学で学んだ後、ヨーロッパに渡り遊学する。1931年、シュルレアリスティックな作風の『バルソー・スネルの夢の生』でデビュー。’75年に映画化された『いなごの日』を遺し、自動車事故で早世した。大戦後アメリ

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