トーヴェ・ディトレウセン

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結婚/毒 コペンハーゲン三部作

トーヴェ・ディトレウセン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784622096160
ISBN 10 : 4622096161
フォーマット
出版社
発行年月
2023年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
442p;20

内容詳細

労働者階級に生まれ、作家として名を馳せたトーヴェ。自らの人生をさらけ出し、まっすぐに、烈しく、危うい純粋さで、生きる難しさを書いた。デンマーク文学の記念碑的三部作。

【著者紹介】
トーヴェ・ディトレウセン : 1917‐1976。コペンハーゲン、ヴェスタヴロー地区の労働者階級の家に生まれる。中学を卒業後、文芸誌『野生の小麦』に詩『わが亡き子へ』(Til mit dode barn)が掲載される。1939年初詩集『少女の心』(Pigesind)を出版。1956年、金の月桂樹賞を、1959年、文化省児童書賞を受賞。1976年に自死(58歳)

枇谷玲子 : 1980年、富山県生まれ。2003年、デンマーク教育大学児童文学センターに留学。2005年、大阪外国語大学(現大阪大学)卒業。在学中の2005年に『ウッラの小さな抵抗』で翻訳者デビュー。現在は北欧書籍の紹介に注力している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • buchipanda3 さん

    咥え煙草姿の著者、その写真から自分を貫いた格好良さが窺える。でもそこにパステル調の色合いを加えた装丁のように彼女の自分に素直な可愛らしさも本作の自伝的小説から感じられた。その文章は作中の書評にあったように洗練された無垢さがあり、いつの間にかそこに惹かれていた。彼女はあるがままの心を曝け出す。それは渇望の日々。母親からの愛情、自分の詩への理解、そして自分はどこかの誰かではなくトーヴェであることを。だってそれを求められるのは自分だけだから。現実的でシビアな目を持つが情愛がある。そんな彼女の詩をもっと読みたい。

  • アン さん

    デンマーク庶民から愛され続けるトーヴェのオートフィクション(回顧録)。貧困で粗野な労働者階級の家庭で育つ彼女の孤独と心の渇きを癒すのは詩を綴る事「子供時代」。ヒトラーの邪悪な影が付き纏う日々、様々な出会いと別れを経験、漸く夢を掴むチャンスと奇蹟が訪れる「青春時代」。ある編集者との結婚と破綻から私生活は混乱を増し薬物依存に「結婚/毒」。家族との絆、育児とキャリアの両立、絶望と幸福。自身の弱さをさらけ出し葛藤する姿は苦悩に満ちているが、不確かな世界で作家として自分の道を生き抜こうとする強靭な想いが印象深い。

  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    デンマーク語において結婚と毒は同じ言葉だという。正しく、言いえて妙だ。自分に期待をしてくれない大人に頼らざるを得ない鬱屈が詰まった「こども時代」。娘を「自分の劣化版」として見做す母親との関係がヒリヒリして読むのが辛い。元文学青年で本を読む楽しさをくれた父ですらもトーヴェの詩人になりたいという夢も学校に行きたいという意思も否定する。唯一、彼女の夢を最初に応援し、きっかけづくりをしたのは兄だったのが救いか。「青春時代」は兄への期待を止めて娘に経済的依存するようになった両親との関係が目も当てられない位、酷い。

  • ヘラジカ さん

    個人的には上半期のメインと考えていた一冊だが、期待に違わず素晴らしい作品だった。抑圧と自由の象徴のような人生を生きたトーヴェ。環境は古くとも精神は新しく、退廃的な末路においても、その生涯はとても刺激的で輝くばかりに美しい。今の世にあって再評価されているのは当然だとすら感じる。あとがきに書かれていた通り、オートフィクション作品としてはクナウスゴール、少女期や青春の回顧録はエレナ・フェッランテの作品を髣髴とさせる傑作だ。確かに日本は私小説に馴染み深いので、この作品も世界の時流に乗って広く読まれることを願う。

  • meg さん

    すばらしい本に出会えた! すばらしい!本気で人に薦めたい一冊。 トーヴェ・ディトレウセンの生き方に感動する。どんな状況でも薬物に溺れても書き続けた。 とにかく書き続けること。生きることに希望なんて綺麗事かも知れない。しかし、書くという幸福は祈りだ。

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トーヴェ・ディトレウセン

1917‐1976。コペンハーゲン、ヴェスタヴロー地区の労働者階級の家に生まれる。中学を卒業後、文芸誌『野生の小麦』に詩『わが亡き子へ』(Til mit dode barn)が掲載される。1939年初詩集『少女の心』(Pigesind)を出版。1956年、金の月桂樹賞を、1959年、文化省児童書賞を

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