パールストリートのクレイジー女たち 集英社文庫

トレヴェニアン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087607499
ISBN 10 : 4087607496
フォーマット
出版社
発行年月
2018年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
616p;16

内容詳細

パールストリート238番地。ある日、消息不明だった父に突然呼ばれ、スラム街の一角に越して来た僕。しかし父は現れず、エキセントリックな母と女優を夢見る妹を支える、僕の奔走が始まるのだった。大恐慌、貧困、第二次世界大戦…。「僕」の目が見た、パールストリートの風変りな住人らの姿を通して語られるアメリカ。謎多きカリスマ作家・トレヴェニアンの自伝的小説を、江國香織の名訳で!

【著者紹介】
トレヴェニアン : 1931年、アメリカ・ニューヨーク州生まれ。本名はロドニー・ウィリアム・ウィテカー。覆面作家として、複数のペンネームで執筆。初のトレヴェニアン名義の小説は72年に発表した『アイガー・サンクション』。2005年12月14日逝去

江国香織 : 1964年東京都生まれ。小説、童話、詩、エッセイ、翻訳など、幅広い分野で活躍している。1992年『こうばしい日々』で第7回坪田譲治文学賞、同年『きらきらひかる』で第2回紫式部文学賞、2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で第15回山本周五郎賞、04年『号泣する準備はできていた』で第130回直木賞、07年『がらくた』で第14回島清恋愛文学賞、10年『真昼なのに昏い部屋』で第5回中央公論文芸賞、12年「犬とハモニカ」で第38回川端康成文学賞、15年『ヤモリ、カエル、シジミチョウ』で第51回谷崎潤一郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Tetchy さん

    2005年に亡くなった覆面作家トレヴェニアンの遺作。彼自身の回想記のような自伝的小説だ。生きている間に少しでも多くのことを語り、記録しようとしたのか、改行が非常に少なく、文字でぎっしりと埋め尽くされており、取り留めがない。こんな自伝的小説を作者はなぜ書いたのか。それは彼が覆面作家だったからではないか。作品は知られているが、その実態を知られていない彼が、最期に自身を作品にしたのだ。覆面作家の厚いヴェールの下に隠された人生。彼の作品の一読者としてけじめをつけるために読むべき作品だと読み終わった今、そう思う。

  • 秋良 さん

    表紙は単行本の方が好み。大恐慌とWWUの時代、ペテン師の父に捨てられニューヨーク州オールバニのスラムで暮らす、作者の自伝的小説。愛情深いけど好戦的になると手がつけられない母、ポテンシャルはあるのに不器用な生き方しかできない義父、人間の不完全さと人生のままならなさがスラムの悪臭や古い家具の軋みと一緒に立ち上がる。倹約するのは倹約できる余裕があるからで、貧乏人は単調な人生に気晴らしが必要だという考察に納得した。確かに希望がなきゃ貯金なんてしない。

  • Saki さん

    恐慌から第二次世界大戦に向かうアメリカのスラム街を舞台にしたお話。貧しさ、戦争、そういったものでクレイジーになってしまう女性たちが描かれているのだけど、自分が女性だからか、ここに登場する男性も十分「クレイジー」に映る。 全体的に貧しい描写が多いので暗い。主人公もいじめられたり必死に働いたりと苦労が絶えない。だからこそ、お金を分割で払って手に入れたラジオとか、靴磨きで貯めたお金で母に贈ったティーセット、日常のちょっとした贅沢品についての描写は温かくてそこだけ明かりが灯ったように明るい。その対比も美しい作品。

  • 空飛び猫 さん

    貧困層に生きること。 親からの自立。 夢や希望の持ち方。

  • Inzaghico さん

    伊達男で詐欺師の父と、それに(悪く言えば)ひっかかったエキセントリックな母という手強い両親に生まれた僕とアン=マリーのまっとうさが際立っている。幼いうちから母の右腕であり、ベストバディとならざるを得なかった僕は、母の「船」になることを拒み、自分の「船」になることだけを目指し、日々必死で生きていく。 最後に、家族ひとりひとりのの船はちゃんと来た。

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