デイヴィッド・ミッチェル

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ボーン・クロックス

デイヴィッド・ミッチェル

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784152099556
ISBN 10 : 4152099550
フォーマット
出版社
発行年月
2020年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
648p;22

内容詳細

1984年夏、英国グレイヴゼンドのパブの娘ホリー・サイクスは、母との喧嘩で家出したある日、老婆エスター・リトルと出会い、不思議な約束を交わす。1991年、ケンブリッジ大の小賢しい学生ヒューゴ・ラム、2004年、イラク戦争を取材する仕事中毒のジャーナリストエド・ブルーベック、2015年、才能の枯渇した作家クリスピン・ハーシー―彼らはそれぞれの日常の中で、ホリーとのささやかな邂逅を果たし、いっぽうホリーは彼らと交差する人生の背後で、“時計学者”と“隠者”との永遠に続く戦いに巻き込まれていく。そして2046年、自然災害が頻発するディストピアと化したアイルランドで、死を前にして静かに暮らすホリーは、ボーク・クロックス“骨でできた時計”の意味を悟る―。ひとりの女性の人生を舞台に、6つの物語が展開する壮大なるサーガ。世界幻想文学大賞受賞。ブッカー賞ノミネート。

【著者紹介】
デイヴィッド・ミッチェル : 1969年、イギリス・ランカシャー生まれ。ケント大学を卒業後、英語講師として広島に滞在する。日本滞在中に執筆した長篇デビュー作Ghostwrittenがガーディアン紙の新人賞に選出されるなどして、注目を浴びる。2作目の『ナンバー9ドリーム』と3作目の『クラウド・アトラス』はつづけてブッカー賞最終候補に選出。『クラウド・アトラス』は、ネビュラ賞、アーサー・C・クラーク賞の候補にもなり、2012年に映画化された。その後刊行された長篇Black Swan Green、『出島の千の秋』もつぎつぎとブッカー賞にノミネート。また、2013年には、東田直樹『自閉症の僕が跳びはねる理由』の英訳を刊行。『ボーン・クロックス』は、2014年のブッカー賞の最終候補に選ばれ、2015年に世界幻想文学大賞を受賞。現在は、妻と2人の子供と共にアイルランドで暮らしている

北川依子 : 東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • starbro さん

    世界幻想文学大賞受賞作にてブッカー賞候補作ということで読みました。デイヴィッド・ミッチェル、初読です。菊版、二段組、646頁完読しました。本書は、幻想文学というよりも、文化、歴史、宗教、死をカオスにしたような小説でした。1Q84のオマージュっぽい雰囲気があったり、谷崎潤一郎の『鍵』が登場するのは、著者が日本に住んだことがあったり、奥さんが日本人だったりするからなんでしょうね。 https://www.hayakawabooks.com/n/n2ec7d418c03a?gs=dc9e65a26346

  • buchipanda3 さん

    これぞフィクションと言わんばかりの作品だと思った。かなりのボリュームだが、6つの物語がそれぞれググっと引き込むものを持っていてどんどん読ませる。文章も好みというかそそる。自在な文章が脳に気持ちよく流れ込んでくる。かっこつけな面とか音楽や文学の引用の遊び心とか。それがウィットに富んでいるとかじゃなくてシニカルな感じ。そこがいい。人間模様のドラマに唐突に挿まれる異空間、神話的なその味付けに気持ちが上がった。5章の世界は超え過ぎかもねえ。4章の作家篇が印象深い。全編を通してボーンクロックスによる物語を満喫した。

  • アキ さん

    主人公が自分より数年年下なため、時代もホリー・サイクスにも親しみを感じる。1984年から2043年まで6章から構成されるが、テイストも場面も全く違う世界に登場人物が姿を変えて現れてくる。他の作品は読んでないが、同じ登場人物が複数の話に出てくるらしい。数多くの小説、詩、歌詞、絵画などからの引用、オマージュがあり、ブロンズィーノ「ヴィーナス、キューピッド、愚行の時」の黄金の林檎が目に浮かぶ。1984年は1Q84のオマージュだと思うが、2043年のディストピアぶりは考えさせられる。とてもスケールの大きなSF物語

  • ヘラジカ さん

    貪るように読んだ。時代を超越し、多数の人生によって紡がれる壮大な物語は、作者の代表作にして傑作『クラウド・アトラス』に勝るとも劣らない。独立した糸がそれぞれの流れの中で絡み合って、一つの叙事詩が作り上げられていく様に、読んでいて脳内が痺れるほど興奮させられた。そしてこの大作すら「ミッチェル・ユニバース」を構成する作品一つでしかないという事実…。凄い。凄すぎる。この一作によってデイヴィッド・ミッチェルという作家が、自分の中では現代文学最高峰の一人として位置付けられた。スリップストリーム文学の傑作!

  • NAO さん

    何度も生まれ変わることで不死の魂を維持している時計学者(ホロロジスト)と、異才を持つ者の魂を食い潰すことで不死の身を得ている隠者(アンコライト)。最終局面を向かえていた二者たちの間の戦争。もともと霊感が強かったホリーは、弟ともども、この戦争に巻き込まれていく。1984年から2015年まで。そこに描かれているイギリスは架空の世界で、70才になったホリーが孫と暮らす2015年のアイルランドは、中国の支配下にあるデストピアだ。ホロロジストたちの戦争と現実世界の関連性が、今一つよく分からなかった。

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