ディミトリ・フェルフルスト

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残念な日々 Crest Books

ディミトリ・フェルフルスト

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784105900946
ISBN 10 : 4105900943
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2012
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

忘れたい、忘れたくない、ぼくの過去。ベルギー発、あまりにも面白い自伝的作品集。

母に棄てられ始まった、父の一族とのとんでもない日々。貧しい実家にベッドを並べ、カフェに繰り出しては夜な夜なビールをあおりつづける父とその弟たち。甲斐性なしの息子どもを嘆きつつ、ひとり奮闘する愛情深い祖母。
ベルギー、オランダでベストセラー。フランダース文学界の俊英による、笑いと涙にみちた自伝的物語。


【著者紹介】
ディミトリ・フェルフルスト : 1972年、ベルギーのオランダ語圏、フランダース生まれ。大学のゲルマン語学科に進むがほどなく退学。ピザの宅配、市役所職員などのかたわら創作にとりくむ。1999年「隣の部屋」でデビュー。以後、毎年新作を発表。2006年刊行の『残念な日々』は、自身の子ども時代に材をとった連作短篇集。ベルギー、オランダで20万部のベストセラーとなり、金の栞賞、金のフクロウ文学賞読者賞、高校生によるインクトアープ賞を受賞

長山さき : 1963年、神戸生まれ。関西学院大学大学院修士課程修了。文化人類学を学ぶ。87年、オランダ政府奨学生としてライデン大学に留学。以後オランダに暮らし、現在アムステルダム在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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新潮クレストブックということで、たまたま...

投稿日:2021/03/12 (金)

新潮クレストブックということで、たまたま読みましたが、めちゃ面白い。面白いけど、最後はしんみりさせます。最初は何故こういう翻訳なのか不思議に思いましたが、最後の方で納得。面白さは翻訳者の上手さもあり。こう言っては何ですが、いい拾い物でした。

いえつん さん | 東京都 | 不明

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Book Meter Reviews

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  • 遥かなる想い

    ベルギー作家による 貧しく 下品な人々との 残念な日々の物語である。 飲んだくれの父一族が持つ 貧乏への矜持が 誇らしい。親族たちの 不潔な姿の描写には 容赦がないが、どこか 著者の家族愛が 込められている気がして、心地良い。時折 登場する 女性親族たちの 美貌と 品の良さは アイロニーなのだろうか?ひどく 昔風の男たちの物語だった。

  • めしいらず

    呼吸するように酒を飲み、あらゆる人に迷惑をかけ、法を無視し、借金による差押えは茶飯事、女の尻を追い、喧嘩に明け暮れる一族の男達。その不健康、自堕落、享楽の日々。誰もが眉を顰めるその生き様は、何故か眩しい。「健康なだけで何の意味も持たない多くの人間について 、死ぬことと変わらぬような人生」を送る「良くも悪くも性格と呼べるものがない」者たちへの痛烈な一撃。村を出て大人になった主人公が、里帰りし、相変わらずの日々を送る叔父達とすっかり違ってしまった自分を恥じる皮肉。人生の哀感がぎっしり詰まった宝石のような一冊。

  • キムチ27

    ベルギー出身の作家の作品。オランダ領の生地を舞台としたデミトリー少年が父となるまでの時間が排泄物・セックス・大酒・破天荒な日常の小道具として描かれる。我らが○○という語が多用され、少年がそんな日々を冷たい郷愁というのではなく、どこかユーモラスな感覚で見聞きしているのを感じる。男どもはマッチョ、女は売春婦と単純ラベリングしたような文化はレートフェールでヘム(尻という意)という架空の村を舞台とする如何にもの舞台劇のよう。作者も自伝とは言わず、あくまでもフィクションというが濃厚に出自成長の記録が反映されている。

  • (C17H26O4)

    どことなく憎めなくて愛すべき人々のように錯覚するが、想像を絶するろくでなし度。半端ない下品さ不潔さ。尋常じゃない酒量。〈陰部の歌〉とか屋内排泄し放題、飲酒のための〈ツール・ド・フランス〉って…。笑えるけど笑えない、でも笑える。ディミトリーは祖母のおかげで一家から脱却し大人になった。だが彼の幼い息子にフェルフルスト家の資質が色濃くあるのを見たときの気持ちはいかばかりか。息子の行為を否定したくもしきれない。なぜならフェルフルスト家には団結力と愛があったから。残念な日々だったけれどたぶん幸せな日々だったから。

  • マリカ

    「ぼくたちはいつも貧乏だったが、貧乏であることに誇りをもっており、高級車が家の前に止まることは屈辱だと感じていた」:下品で呑んだくれでろくでもない父とその兄弟と過ごしたハチャメチャな少年時代。されど今となってはすべて愛しき日々。4兄弟の気まぐれではあるけれど、家族への確かな愛情を思い出す。少年の頃の自分と、安定した生活を送る今の自分との間の葛藤。息子には叔父たちのようになってほしくないと願う一方で、故郷の村から離れてしまったことを後悔する。残念だけど残念じゃない日々。とてもおもしろかった。訳もいい。

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