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赤い大公 ハプスブルク家と東欧の20世紀

Timothy Snyder

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784766421354
ISBN 10 : 4766421353
Format
Books
Release Date
April/2014
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ヒトラーとスターリンのはざまで、ウクライナ王になることを夢見、ハプスブルク帝国の再興を夢見た、「赤い大公」ヴィルヘルム・フォン・ハプスブルクの政治的な夢と挫折とが綯い交ぜになった五三年の生涯を通して、一九世紀末から二〇世紀にかけての東欧、広くはロシアからイベリア半島やバルカン半島にまで至るヨーロッパ全体の歴史の深暗部を鮮やかに描ききる、不世出の歴史家、ティモシー・スナイダーの傑作。

目次 : GOLD 皇帝の夢/ BLUE 海辺の幼少年時代/ GREEN オリエンタル・ヨーロッパ/ RED 戦う大公/ GREY 影を支配する王たち/ WHITE 帝国主義の手先/ LILAC ゲイ・パリ/ BROWN 貴族的ファシズム/ BLACK ヒトラーとスターリンに抗して/ ORANGE ヨーロッパの革命

【著者紹介】
ティモシー・スナイダー : イェール大学教授(中東欧史、ホロコースト史)。1969年オハイオ州デイトンで生まれる。1997年、オックスフォード大学Ph.D.

池田年穂 : 慶應義塾大学教授(移民史、アメリカ社会史)。1950年横浜で生まれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • kaoru

    ヨーロッパに並ぶものなきハプスブルグ帝国の末裔が20世紀の政治に翻弄されるさまを描いた評伝。高貴な血筋に生まれウクライナ・ハプスブルグの創設を目指したヴィルヘルムは歴史の変転とともに一時はファシストとなり、晩年はスターリニズムに踏みにじられる。絶対王政を必要としなくなった世界で夢を見続けた「赤い大公」の悲劇。複雑な東欧の歴史を頭にいれるのに苦労し、こうした国々のメンタリティーは島国の人間の理解を越えていると感じた。ウクライナを愛したヴィルヘルムの夢が1991年のウクライナ独立というかたちで実現したのは⇒

  • harass

    『ブラッドランド』の著者の本。ハプスブルグ家の異端児ヴィルヘルムの生涯を中心に描く。かつては欧州のほとんどが領地だったハプスブルグ家は20世紀に翻弄される。ヴェルヘルムはウクライナ人の王になるべく工作を行うが失敗。20年台パリでバイセクシャルを隠さず放蕩生活を送るが詐欺事件に巻き込まれ逃亡。ナチス政権下のウィーンではナチに接近するも、英国に情報を送っていた。戦後はウクライナ独立運動で英国との情報をやり取りするが、47年ソ連諜報部に誘拐され獄死。歴史の素養が必要な作品で、不足気味の自分にはきつかった。

  • 湖都

    19世期末にハプスブルク家に生まれ、ウクライナの王となることを夢見た1人の大公の物語。とてもアンバランスな人だったように感じる。ハプスブルクの黄昏に生まれ、ポーランド・ハプスブルクを夢見た父親の元でウクライナを自らの国に選んだ青年。血脈があるわけでもないのに国籍を自ら選ぶということが面白いし、ハプスブルクの中でも傍流なのに王位を望むというある意味荒唐無稽な考えに自意識過剰を感じる。王の器ではないわな。でも夢を見続けて努力するということは1つの才能。時代が違えば英雄になれたかもしれない。

  • 壱萬弐仟縁

    2008年初出。図書館の返却されたコーナーにあった本。ハプスブルクは、貴族階級が有力民族との妥協を重ねることで、完全な民族的独立を要求し始める前にそれら民族を満足させたかった(34頁)。フランツ・ヨーゼフ1世は、ルドルフ10代の頃、真夜中に銃声で叩き起こし、雪の中を運動させるような家庭教師を是としていた(51頁)。恐ろしいねぇ。シュテファンの子供は、6時起床、7時ミサ、8時〜学課、10時にサンドウィッチとワイン1杯、11時外国語話しつつの散歩、   

  • ふぁきべ

    ハプスブルクの黄昏を生きた王子が志したのはハプスブルクによる独立ウクライナを作り、自ら王となることであった。後から考えれば彼の父が目指したハプスブルク・ポーランドも含め、時代の流れに反していたのだが、他民族共生や多言語主義といったところは時代を先取りしていたようにも思う。戦間期の独立(を目指した)ウクライナ・ポーランドにハプスブルク分家が関わっていたとは全く意外だった。ハプスブルクの覇権のもとに両国が独立を達成していたとしても良い方向に進んでいたとは正直思えないが。

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