日本語解説付き
ベルント・アロイス・ツィンマーマン
ケルン放送交響楽団が初演した2つのシンフォニー
「bastille musique」レーベルからリリースされる18番目のアルバムは、独自の様式と難解な作風で知られるドイツの現代音楽作曲家、ベルント・アロイス・ツィンマーマンの2つのシンフォニー。演奏はツィンマーマン作品と縁の深いケルンWDR交響楽団、2018年5月5日に行われた貴重なライヴ・コンサートからの収録です。
1つ目の『1楽章のシンフォニー』はもともとケルンの北西ドイツ放送(NWDR)によって作曲を依頼されたもので、さまざまな打楽器やハープ、オルガンを含む大オーケストラのための単一楽章形式の交響曲として完成し、1952年にハンス・ロスバウトが指揮するケルン放送交響楽団によって初演されました。しかしこの初演は、オルガンが含まれていることの古臭さなどを理由に厳しく批判されてしまい、ツィンマーマンはロスバウトの協力を仰ぎつつ、オルガンを取り除き、長く複雑な小節を書き直すなどの改訂作業を行うことになりました。今回は改訂が行われる前の、オリジナルの初稿版が収録されています。
2つ目の『ヴォーカルシンフォニー』は20世紀オペラの難曲中の難曲として有名な、歌劇『兵士たち』の音楽を40分程度にまとめた演奏会用作品。こちらも初演はケルン放送交響楽団が行っており、6人の歌手とオーケストラによって、6部形式に凝縮された第1幕と第2幕の音楽が演奏されます。
作品解説やインタビューを掲載した全64ページの2か国語ブックレット(英語、ドイツ語)に加え、作曲家やライヴの様子を撮影した写真、自筆資料などを印刷したリーフレットが付属しています。(輸入元情報)
【収録情報】
ツィンマーマン:
1. 1楽章のシンフォニー(1951年初稿版)
2. 歌劇『兵士たち』〜ヴォーカルシンフォニー(1957-63)
エミリー・ヒンドリックス(ソプラノ:2)
アンナ・ラジェイェフスカ(メゾ・ソプラノ:2)
ベッティナ・ランチ(アルト:2)
ピーター・タンジッツ(テノール:2)
ハンス・クリストフ・ベーゲマン(バリトン:2)
オットー・カッツァマイアー(バス:2)
ケルンWDR交響楽団
エミリオ・ポマリコ(指揮)
録音時期:2018年5月5日
録音場所:ケルン・フィルハーモニー
録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)
国内仕様盤(解説日本語訳&日本語曲目表記オビ付き)
解説:ヤニス・エル=ビラ、ミヒャエル・シュトルック=シュレン、セバスティアン・ゾルテ(日本語訳:TEXTRAVAUX)