スタニスラス・ドゥアンヌ

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数覚とは何か? 心が数を創り、操る仕組み

スタニスラス・ドゥアンヌ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784152091420
ISBN 10 : 4152091428
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2010
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

数の脳内処理に関する第一人者が、様々な実験の豊富な実例を駆使して、ヒトや動物の数を扱う能力=「数覚」と、その意外な実態について綴る。脳科学・数学ファン必読の、知的スリルあふれるポピュラー・サイエンス。

【著者紹介】
スタニスラス・ドゥアンヌ : 1965年、フランスのルーベ生まれ。もともと数学者であったが、脳が言語と数を処理する能力の研究に惹かれ認知心理学・神経科学に転身した。現在コレージュ・ド・フランス教授(実験認知心理学)、フランス原子力庁・国立衛生医学研究所付属のオルセー認知神経イメージング研究所所長。『数覚とは何か?―心が数を創り、操る仕組み』によってジャン・ロスタン賞を受賞した

長谷川眞理子 : 1976年東京大学理学部卒業。1983年東京大学大学院博士課程修了。理学博士。東京大学理学部人類学教室助手、早稲田大学政経学部教授などを経て、総合研究大学院大学教授。専攻は人間行動進化学、行動生態学、進化心理学

小林哲生 : 2004年東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。NTTコミュニケーション科学基礎研究所協創情報研究部研究主任。専門は発達心理学、言語心理学、比較認知科学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 月をみるもの

    “科学者がつねにそれに依存しているので、それが存在することすらときどき忘れられてしまう、科学の道具がある。それは、人間の脳だ。脳は、論理的な機械でも、普遍的機械でも、最適機械でもない。進化によって、脳は、数のような、科学に有用なパラメータのいくつかに対しては特別の感受を備えているが、論理や、長い連続した計算には特別にうとく、効率が悪い。そして最後に、脳には物理現象に人間中心の枠組みを投影するよう、バィアスがかかっているので、進化とランダムさがあるだけのときに、設計の証拠を発見したと思ってしまうのだ“→続く

  • Bartleby

    人間の数の認知のしかたについて論じた本。数学史において、数の拡張といっても、まったくの記号的操作によってではなく、身体的条件によって拡張がなされてきたということがわかる。したがって数学という学問は思ったよりもいびつな形で、力業で統合されているイメージのほうが近いようだ。あの天才ラマヌジャンのいとも不思議な数認識についても言及されていて興味深い。あまり生得的な能力だと思いすぎないほうが良いようだ。本書は数学を教えている人にとっても有用な本だと思う。とくに小学生くらいの子たちに。

  • roughfractus02

    行動経済的な考えは合理的な選好に不合理を立てるが、選好を生み出す認知場面のバイアスに注目しない。1997年出版の原著が今も有効性を持つのは、選好のバイアスが生まれる数学的な認知に考察の的を絞る点だ。動物には数を量的に把握するモジュールがあるとする著者は、ここから計算や数学領域を作り出すヒトの拡張能力を、進化的文化史的淘汰として捉える。また、進化的に構成された脳がアナログ的に処理をし、感情と分離せず、数学も生得的な量の認知に発するという理由から、脳をコンピュータを同等に扱う機能主義的アプローチは批判される。

  • す○○

    桁数が多い場合、日本語の数え方は優れていると以前から感じていた。心の中の物差しは左から右が自然だとするスナーク効果だが、されば縦書きの文章をいっぱい読んで育つと物差しは下を向くのではとも思う。世の中には数字を色で感じる人もいるそうだ。数の認知について脳のメカニズムを解明しながら考察を進めていく本書はガリレオの有名な一節「宇宙は数学の言葉で書かれている」を「数学は私たちが宇宙を読み解くのに使える唯一の手持ちの言語」と書き直す。うまく説明できないが「色即是空空即是色」に通ずるのだろうと思う。

  • CCC

    数学的直観について。様々な例から考える。数への認識は決して論理だけで出来上がっているわけではない、概ねそんなところだったと思う。言われてみると納得するけれど、普段まったく意識しないようなことばかりで、色々面白い見方を教えてもらった。

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