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書くこと、ロラン・バルトについて エッセイ集1(文学・映画・絵画)

スザン・ソンタグ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784622074755
ISBN 10 : 4622074753
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2009
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description


「今のわれわれのほとんどすべては、ここにいたるまでのわれわれは文学の賜物、というのがあなたの説。もし書物が消滅したら、歴史は消滅する、人間も消滅する、と。その通りだと思います。書物はわれわれの夢や想い出の気まぐれな寄せ集めに尽きるものではありません。自分を越えてゆくためのモデルも提供してくれるのです。読書は一種の逃避、〈現実の〉日常世界から想像の世界への、書物の世界への逃避としか考えない人もいます。書物はそんなものではありません。本当に人間らしくなるための手段なのです」(ボルヘスへの手紙)。


ソンタグは彼女の敬愛したロラン・バルトと並び、われわれの時代にあって、つねに挑発性のきらめく〈花のある批評家〉であった。二人は共に、未知の新しい獲物をいつも追い求めた。それは『反解釈』『ハノイヘの旅』から『隠喩としての病い』『火山に恋して』にいたるまで、彼女の多面的な仕事に一貫する姿勢であった。他の誰もが気づかなかったものへの鋭い視線、先駆的で目覚ましい探求心がどのエッセイにも満ちている。読むことと見ることを通して人間と世界を洞察する営為――ヴァルザーやゼーバルト、ファスビンダー、オランダ絵画、文楽など、本書所収の長短18篇のエッセイはその明らかな証左である。


スーザン・ソンタグ Susan Sontag
アメリカの作家・批評家。長編小説にはThe Benefactor、『死の装具』(早川書房)『火山に恋して』(みすず書房)、In Americaはある。また、短編集や戯曲、『写真論』(晶文社)『隠喩としての病い・エイズとその隠喩』『他者の苦痛へのまなざし』(みすず書房)などのエッセイがある。さらに四つの長編映画の脚本執筆と監督をし、アメリカとヨーロッパにおいて劇の演出も手がけた。その中には、包囲されたサラエヴォで上演されたベケットの『ゴドーを待ちながら』の演出も含まれる。2001年に「イェルサレム賞」を受賞。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。


富山太佳夫 とみやま・たかお
1947年鳥取県に生れる。1970年東京大学英文科卒業。1973年東京大学大学院修士課程修了。現在 青山学院大学教授。著書『シャーロック・ホームズの世紀末』(青土社)『ポパイの影に』(みすず書房)『文化と精読』(名古屋大学出版会)『笑う大英帝国』『英文学への挑戦』(岩波書店)ほか。訳書 ソンタグ『隠喩としての病い・エイズとその隠喩』『土星の徴しの下に』(みすず書房)カラー『ディコンストラクションI・II』(共訳、岩波書店)ウォー『大転落』(岩波書店)ショウォールター『性的アナーキー』(共訳、みすず書房)ほか。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。


【目次】
読むこと
詩人の散文
どこに、力を――P・Dに
死後の生 マシャード・デ・アシス
喪に服して
英知のプロジェクト
書くこと、ロラン・バルトについて
ヴァルザーの声
ダニーロ・キシュ
ゴンブロヴィッチ『フェルディドゥルケ』
『ペドロ・パラモ』
DQ
ボルヘスへの手紙


見ること
映画の一世紀
小説から映画へ、ファスビンダーの『ベルリン・アレクサンダー広場』
文楽覚え書
空想の場
イメージの悦び
ホジキンについて


訳者あとがき




【著者紹介】
スーザン・ソンタグ : 1933‐2004。アメリカの作家・評論家。長編小説にはThe Benefactor、『死の装具』(早川書房)『火山に恋して』(みずす書房)、In Americaがある。また、短篇集や戯曲、『写真論』(晶文社)『隠喩としての病い・エイズとその隠喩』『他者の苦痛へのまなざし』(みすず書房)などのエッセイがある。さらに四つの長編映画の脚本執筆と監督をし、アメリカとヨーロッパにおいて劇の演出も手がけた

富山太佳夫 : 1947年鳥取県に生まれる。1970年東京大学英文科卒業。1973年同大学大学院修士課程修了。現在、青山学院大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 三柴ゆよし

    ソンタグが好きな文学、映画などについて書いた雑多なエッセイを集めた本だが、よかった。というか、ここでとりあげられている作家(マシャード・デ・アシス、アダム・ザガエフスキ、ゼーバルト、キシュ、ヴァルザー、ゴンブローヴィッチ、ルルフォ、ボルヘス……etc)がびっくりするほど自分の好みにドンピシャだったので、単なる俺得といえる。映画の部ではファスビンダーの『ベルリン・アレクサンダー広場』に関する文章もある。最も長いロラン・バルト論、ゴンブロ『フェルディドゥルケ』についての小文とボルヘスへの手紙が激アツだった。

  • n_kurita

    ちょっと難しかった…「見ること」の章は面白く読んだが、「読むこと」についての章は主題としている書籍や、それにまつわる知識などがなさすぎて理解が及んでない。また数年後読み直したほうが良いかもしれないなー。

  • rinrin

    F点 ボルヘスへの手紙が格好よい

  • 小丸

    文学、映画、美術に関するエッセイ集。ひとつの作品、作家から次々に展開してゆく知識、思想に圧倒される。

  • 更新停止中

    「小説のストラテジー」に続いてこんなものを読むと、もう自分には何を読む力も鑑賞する力もないな、と腹を出してひっくり返りたくなる。でもやっぱりゴンブロヴィッチは読まなければ。/映画に関する文章は「そうなんだよ、だから私『映画』(カッコつきで)という文化と文化圏が嫌いなんだよ」という事がまず前提として掲げられていたためそこで思考停止して自己完結してしまってあまりつっこんで読めず。/「空想の場」で「こういうものが好きなんだ」という話を嬉々としてする油断した顔が一瞬だけ見えたようで少しだけほっとしたりもした。

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