スコット・レイノルズ・ネルソン

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穀物の世界史 小麦をめぐる大国の興亡

スコット・レイノルズ・ネルソン

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784296115358
ISBN 10 : 4296115359
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
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Content Description

歴史に登場した数々の帝国の興亡を理解するためには、穀物が通った道を、川沿い、港と港のあいだ、そして海を越えてたどる必要がある。歴史家のスコット・レイノルズ・ネルソンは本書において、こうした穀物の道を支配するための争いが、世界のパワーバランスにどのような変化をもたらしたかを明らかにしている。19世紀初頭より帝政ロシアは、ウクライナの黒海に面したオデーサの活況を呈する港を通じて、ヨーロッパの大部分に食糧を供給していた。しかし、アメリカ南北戦争の後、大量のアメリカ産小麦が大西洋を渡ってヨーロッパに押し寄せるようになり、食糧価格は急落した。安価な外国産穀物は、ドイツとイタリアの台頭、ハプスブルク家とオスマン帝国の衰退、そしてヨーロッパ各国による勢力圏の争奪戦に拍車をかけ、第1次世界大戦とロシア革命が勃発する決定的な要因となった。国家の盛衰に説得力ある新たな解釈を加えた本書は、大国同士が鎬を削るなかにあって、穀物の支配が比類のない力を示してきたことを物語っている。

目次 : 第1章 黒い道―紀元前1万年〜紀元前800年/ 第2章 コンスタンティノープルの門―紀元前800年〜紀元1758年/ 第3章 重農主義的な膨張―1760年〜1844年/ 第4章 ジャガイモ疫病菌と自由貿易の誕生―1845年〜1852年/ 第5章 資本主義と奴隷制―1853年〜1863年/ 第6章 アメリカの穀物神―1861年〜1865年/ 第7章 爆発音と大変化―1866年/ 第8章 何をなすべきか―1866年〜1871年/ 第9章 穀物の大危機―1873年〜1883年/ 第10章 ヨーロッパの穀物大国―1815年〜1887年/ 第11章 「ロシアはヨーロッパの恥」―1882年〜1909年/ 第12章 オリエント急行、行動軍―1910年〜1914年/ 第13章 パンをめぐる世界戦争―1914年〜1917年/ 第14章 権力の源泉としての穀物―1916年〜1924年

【著者紹介】
スコット・レイノルズ・ネルソン : ジョージア大学歴史学部教授、ジョージア大学アスレティック・アソシエーション歴史学教授。ニューベリー図書館(シカゴ)やハーバード大学の研究員などを経て現職。2019〜2020年グッゲンハイム・フェロー。マール・カーティ社会史賞(Merle Curti Social History Award)、全米芸術表現賞(National Award for Arts Writing)を受賞したSteel Drivin’ Man:John Henry,the Untold Story of an American Legendなど5点の著書がある。米国ジョージア州アセンズ在住

山岡由美 : 翻訳家。出版社勤務を経て翻訳業に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • skunk_c

    穀物の歴史というよりは、小麦の生産と輸送が、世界の、特に帝国の歴史に大きな影響を与えてきたという視点から、世界史を再構築したもので、大変に興味深い本だった。それは単に食糧であるという最重要な点だけでなく、輸送や金融、通信のシステム構築、さらには青年トルコ革命やロシア革命につながっていく。また、その中でのキーパースンとしてユダヤ人革命家で穀物商人でもあったパルヴス(ローザ・ルクセンブルクの評伝で名前を知った)の動向をかなり詳細に取り上げていた。レーニンを運んだ封印列車の仕掛け人だったとは!現状本年のベスト。

  • やいっち

    内容案内には、「国家の盛衰に説得力ある新たな解釈を加えた本書は,大国同士が鎬を削るなかにあって,穀物の支配が比類のない力を示してきたことを物語っている。従来の歴史観をゆさぶる注目書」とある。書店で観て即座に手を出した。名著であるジェームズ・C・スコット著『反穀物の人類史――国家誕生のディープヒストリー』(立木勝訳 みすず書房)を読んでの強い読後感が影響したのかも。 

  • よっち

    紀元前から今に至るまで、大国同士が鎬を削る中にあって,比類のない力を示してきた穀物の支配から国家の盛衰に説得力ある新たな解釈を加える一冊。長年続いたコンスタンティノープルの存在感ゆえのロシアの南下政策。ヨーロッパの大部分に食糧を供給していた帝政ロシアという構図から、大量のアメリカ産小麦による食糧価格の急落。それがドイツとイタリアの台頭,ハプスブルク家とオスマン帝国の衰退,そしてそれが第1次世界大戦とロシア革命が勃発する決定的な要因に繋がってゆく、穀物から見た世界構造の変化としてみるとなかなか面白いですね。

  • もりやまたけよし

    ウクライナを巡る紛争のタネになっているのが小麦だというようなタレコミを確かめるべく挑んだ。古代ローマから始まる物語であり細かいことをしかも事細かく買いてあり読んでいて体力を消耗した。ヨーロッパとアメリカそしてアジアにまたがる小麦の話はこれからも少しずつ調べてみたくなった。

  • やいっち

    内容案内には、「国家の盛衰に説得力ある新たな解釈を加えた本書は,大国同士が鎬を削るなかにあって,穀物の支配が比類のない力を示してきたことを物語っている。従来の歴史観をゆさぶる注目書」とある。書店で観て即座に手を出した。名著であるジェームズ・C・スコット著『反穀物の人類史――国家誕生のディープヒストリー』(立木勝訳 みすず書房)を読んでの強い読後感が影響したのかも。 

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