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中世史とは何か

ジョン・h.アーノルド

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784000615778
ISBN 10 : 4000615777
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

『薔薇の名前』『ブレイブハート』『ジャンヌ・ダルク』『ゲーム・オブ・スローンズ』…小説や映画、ゲームの世界で描かれるあやしくて野蛮な「暗黒の中世」は、ルネサンス期人文主義者の「発明」であり、近代ヨーロッパが好んだ政治的な物語だ。異端審問、王の儀礼、市民の裁判…注意深く史料をたぐり、正しい文脈で読み解けば、生き生きとした中世の人々が別の姿でよみがえる!『歴史“一冊でわかる”』やBBCの企画、市民向け講座で有名なケンブリッジ大学教授が誘う、新鮮でドキドキする中世史入門。

目次 : 第1章 中世を枠付ける―リアルとフィクション(とある中世的な話/ 中世主義と史学史/ フレーミング(枠付け方)の政治学)/ 第2章 中世を追跡する―史料と痕跡(多声音楽か?不協和音か?/ 校訂版と文書館史料/ 文書を使うこと/ 年代記/ 証書/ 図像イメージ/ 法史料)/ 第3章 中世を読み解く―隣接諸学との協働(人類学/ 数字と統計/ 考古学・科学・物質文化/ テクストと文化論)/ 第4章 中世を議論する―深まる論点(儀礼/ 社会構造/ グローバリズム/ 文化的アイデンティティ/ 権力)/ 第5章 中世を作り、作り直す―「中世主義」再考

【著者紹介】
ジョン・H・アーノルド : 1969年生。中世フランス史。ヨーク大学で中世学(Medieval Studies)のPh.D.を取得。イースト・アングリア大学、ロンドン大学バークベック校を経て、現在、ケンブリッジ大学歴史学部教授。中世異端の問題を皮切りに、中世社会における多様な信仰実践など、幅広く宗教と文化の問題に取り組む

図師宣忠 : 1975年生。中世フランス史。京都大学博士(文学)。甲南大学文学部教授。中世の異端審問記録の作成・保管・利用の実態を探り、「声の文化」と「文字の文化」が織りなす関係の変容を追跡する

赤江雄一 : 1971年生。中世イングランド史および教会史。リーズ大学で中世学のPh.D.を取得。慶應義塾大学文学部教授。活版印刷以前の“マス・メディア”としての托鉢修道会の説教を糸口として、宗教・文化・政治・学問が絡み合う中世のインテレクチュアル・ヒストリーを探究する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • MUNEKAZ

    ちょっと思っていたのと違った一冊。イギリス人の中世史家による「中世史家ってこういう仕事なんだよ」という紹介みたいな内容。ギリシャ・ローマの栄光と輝かしきルネサンスの間にある暗黒時代という認識から生まれた時代区分「中世」を研究するヨーロッパ人の苦悩は、日本人が思っているより深い模様。史料の扱い方、人類学や考古学など隣接する学問との向き合い方などは、歴史家の職人としての部分が見えて興味深い。まぁ一番面白かったのは、イギリスやフランスなど各国の研究者を比較して述べた俗っぽいところなんですねどね。

  • takao

    ふむ

  • plum

    歴史する(doing histry)ために枠付ける(frame)入門書。中世の文化,政治,社会が特定のテクストにどのような影響を与えているかを知ることで,歴史家はさらに豊かな資源を得るp60。資本主義の近代性;賃労働と市場を基盤とした経済は,かなり遡る必要があるp106。人種の移動(DNA),識字率,権力;税・ネイション,信仰の時代→宗教改革以前のキリスト教の中世的な性質(慣習や期待の念というより深い部分での異教時代からの連続性の保存)。

  • kinaba

    どちらかというと「中世史を研究する行為とは何か」というか「中世史家とは何か」といった趣の本だった。少なくとも通俗的には間に暗黒の時代を挟んでいることになっている、という歴史観は日本にいると馴染みがあまりないので、なるほどそうなのかという思いと、そこで目を曇らせすぎないためのスタンスみたいなものをどう捉えたものかという思いと。

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