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敗北を抱きしめて 上 第二次大戦後の日本人

ジョン・ダワー

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784000244206
ISBN 10 : 4000244205
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2003
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

1945年8月。日本に上陸した占領軍兵士が見たのは、平和な世界と改革への希望に満ちた民衆の姿だった。増補された新図版と本文があいまって、占領下の複雑な可能性に満ちた空間をヴィジュアルに蘇らせる新版。

【著者紹介】
ジョン・ダワー : 1938年生まれ。アマースト大学卒業後、ハーヴァード大学で博士号取得。現在マサチューセッツ工科大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • えちぜんや よーた

    当時は言いたいことがあっても、ほとんどが新聞の投書とラジオの街頭インタビューぐらい。でも今はTwitter、Facebook、はてぶなどSNSが完備している。もしも終戦後の日本人が、そのときの気持ちをWebでつぶやいたら、「リツィート」されまくったり、「いいね!」が押されて、あっという間に「まとめ」記事が出来上がりそう(場合によっては「炎上」するかも)。日本史の授業では教えてくれないほどの、虚脱感、空腹感、解放感がこれでもかというぐらい出てくる。

  • ベイス

    玉音放送を聞いて流された涙は様々だっただろうが、そこに天皇の姿はあまり思い浮かんでいなかったようだ。軍国主義から民主主義へと大転回し右往左往する終戦直後の激動を鋭く見つめる。アメリカのヒューマニズム的施策がどのように導入され、日本の為政者たちはどう対応したのか、新聞の投書を拾う形で庶民の生活の空気も伝わってくる。「一億総ざんげ」といって中和化し「逆コース」が始まって反共の最前線に引きずり込まれていく。あるいは便乗していく。加害よりも被害意識がふくらむいびつな状況、中国や朝鮮は眼中から消えていく。

  • あすなろ@no book, no life.

    ジョンダワー氏は、戦後のみんなを書く。このみんなが敗北を抱きしめ、死と破壊が終わり、耐え難きを耐えた後の新たな国を造る迄の姿を詳細な資料や調査を駆使し記す。その資料性も凄いが、我々が知らない或いは知らされていない事がなんと多いことか!隠されてしまった物・埋もれてしまったものもあるだろう。しかし、我々は氏の増補版日本の読者へで書かれているとおり、敗戦を最も重みのある歴史の瞬間として振り返るべきものとして抱きしめ続けなくてはならぬと思う。ここには現代からは想像のつかぬ敗北を抱きしめた我が国が書き記されている。

  • ころりんぱ

    すごい!占領下の日本人の様子が幅広く、とてもわかりやすく書かれている。読むのに時間はかかるし、情報が膨大なので一回では消化しきれないけれど。アメリカ側が日本をどんな風にしたかったのか、敗戦直後の日本人がどんな暮らしをし、何を考えていたのか、そういう事を多角的、かつ客観的に書いてあるからとても勉強になった。明も暗も包み隠さず、感情的でない、このような本を読んだのは初めて。歴史家という人の凄さをひしひしと感じた。なんていうかな、歴史を分析してこれからに活かすって、ほんと大事なんだな。良い本に出会いました。

  • 1.3manen

    1999年初出。随所に出る写真は史料の価値が高く、高校日本史でも積極的に利用をおススメしたい。初めて見る写真が多いのは、日本の歴史教科書の視点と違うダワー氏の見識の高さがあるのだろうと推測できる。鶴見俊輔『戦後日本の大衆文化史』との併読も奨励する。大東亜共栄圏:奇怪なキメラ。開戦後半年の幸福感は夢にすぎず、日本人は乱暴の限りを尽くした。中国人の抵抗が柔軟で不屈。合衆国が長期戦で精神的・物質的な底力がいかほどか誤算をおかしていた(3頁)。

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