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ハヤブサを盗んだ男 野鳥密輸取引に隠されたドラマ (仮)

ジョシュア・ハマー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784314012065
ISBN 10 : 4314012064
Format
Books
Release Date
June/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

パタゴニアの火山からジンバブエのマトボ国立公園まで、そして北極圏近くの極寒のツンドラ地帯からドバイの砂漠の豪華な鳥小屋まで、自然界で最も美しい生き物を自分のものにしたいという破壊的な衝動にとらわれた、無謀で傲慢な男を追い求める。これは、実際に起きた犯罪の物語であり、壮大な冒険譚であり、最後のページまで息をつかせない――

イギリスはバーミンガムの空港で、稀少なハヤブサの卵を密輸しようとした男が捕らえられる。取り調べを担当するは、野鳥の密輸取引撲滅を目指す国家野生生物犯罪部の捜査官。一筋縄ではいかない犯人との攻防を軸に、なぜハヤブサが絶滅危惧種となったのか、さらに闇取引の背景にある鳥の卵コレクターや中東の富裕層が今も楽しむハヤブサレースなど、知られざる野鳥取引をめぐる世界が臨場感たっぷりに描かれる。

四大陸を股にかけたハヤブサ泥棒の足跡を追う、国際的ジャーナリストによる手に汗握るノンフィクション。

【著者紹介】
ジョシュア・ハマー : ニューヨーク生まれ。プリンストン大学で英文学を専攻。1988年に「ニューズウィーク」に入社、1992年から2006年まで、5つの大陸で同誌の支局長や特派員をつとめる。現在は「スミソニアン」誌、「アウトサイド」誌、「ニューヨーク・タイムズ」紙、「ナショナルジオグラフィック」誌などに寄稿。『アルカイダから古文書を守った図書館員』(紀伊國屋書店)ほか複数のノンフィクションを発表するとともに、2016年度の全米雑誌賞など、ジャーナリズム関係の賞を多数受賞している

屋代通子 : 翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • パトラッシュ

    幼少時から夢中でしていたことが長じて本職になり、その分野では世界屈指の名人となる。いい話に聞こえるが、ジェフリー・レンドラムの場合はハヤブサなど猛禽類の卵を盗む仕事だった。鷹狩りを王家のスポーツとしてきたアラブの富豪を中心に動く野鳥の闇取引マーケットにとって、レンドラムは自分たちの手先となるため生まれた男といえた。ヘリで人跡未踏の地へ飛び、崖の巣から卵を取っては警察の目をかいくぐり密輸する。逮捕され裁きの場に引き出された彼に同情はしないが、やめられなかったのは危険だが血沸き肉躍る冒険への渇望故ではないか。

  • 泰然

    人の自然愛が制服欲に化けて、地球と世界文明を静かに破壊する。獰猛果敢な猛禽・ハヤブサの卵の略取と、中東王国への利権と繋がる構図。なるほど、鳥の卵は科学的には単なるカルシウムである。しかし卵がふ化し、愛くるしい雛が、地上動物を狩る鋭い眼差しと爪になるストーリーに人間は惑わされ罪へと落ちる。旧ローデシア出身で世界の極地を生態泥棒となり股にかけてきた男。エコ社会到来以前の英国で他の捜査部門やメディアにコケにされながら、自然環境犯罪捜査官として成長する元刑事。鳥類環境、冒険、人生模様、司法の四重奏が描く裏の世界。

  • はやたろう

    象牙の密猟を書いた牙、巨木レッドウッドの盗伐を書いた樹盗に次ぐ、猛禽の卵を盗む本作品。どれも共通するのは、人間の身勝手な欲望につながる。一部の人間のエゴが、貴重な動植物を消滅させる。自分の知らない中で、世界でこんなことが行われていたことに暗澹たる気持ちになった。人間はひどすぎる。

  • きみどり

    強さと美しさが人の心を惹きつける猛禽類。多くは絶滅危惧種で、捕獲や飼養が厳しく制限されている。希少性が高いほどマニアの歪んだ所有欲も増すわけで、富裕層(特に中東)のニーズを満たすべく、国際的な闇取引が行われているらしい。主人公その1は世界を股にかける卵泥棒、その2は野生生物犯罪を追う捜査官。身体能力や観察眼に優れ、危険も厭わない卵泥棒は、この能力が研究者として発揮されていれば...と惜しくなるほど。追う捜査官の方も、次第に彼に魅了されていくのが面白かった。

  • 凸凹パレード

    鳥に魅せられたのか、卵に魅せられたのか、はたまたそれらが産み出す金に目がくらんだのか。世界を股にかけた狂気の卵ハンターを猛烈に追ったノンフィクション。追う側と追われる側のやりとりも面白い。それに詳しくは述べられていないがアラブの大富豪案件だ。「卵は新しい生命と繁殖の象徴でおり、発生と発達をすべてその身のうちに備えた奇跡だ」それゆえフェチではすまない、執拗なのだ。

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