ジュンパ ラヒリ / 小川高義

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その名にちなんで 新潮文庫

ジュンパ ラヒリ / 小川高義

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784102142127
ISBN 10 : 4102142126
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2007
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Product Description

『停電の夜に』の著者が贈る初の長編。母は、父に僕という奇跡を与えた。父は、僕の名に奇跡を刻んだ。

ゴーゴリ――列車事故から奇跡的に父の命を救った本の著者にちなみ、彼はこう名付けられた。しかし、成長するに従って大きくなる自分の名前への違和感、両親の故郷インドとその文化に対する葛藤、愛しながらも広がってゆく家族との距離。『停電の夜に』でピュリツァー賞などの文学賞を総なめにした気鋭のインド系米人作家が、自らの居場所を模索する若者の姿を描いた待望の初長編。

Content Description

ゴーゴリ―列車事故から奇跡的に父の命を救った本の著者にちなみ、彼はこう名付けられた。しかし、成長するに従って大きくなる自分の名前への違和感、両親の故郷インドとその文化に対する葛藤、愛しながらも広がってゆく家族との距離。『停電の夜に』でピュリツァー賞などの文学賞を総なめにした気鋭のインド系米人作家が、自らの居場所を模索する若者の姿を描いた待望の初長編。

【著者紹介】
ジュンパ・ラヒリ : 1967年ロンドン生れ。幼少時に渡米し、アメリカのロードアイランド州で成長する。’99年、「病気の通訳」がO・ヘンリー賞受賞。同作収録の短編集『停電の夜に』でPEN/ヘミングウェイ賞、ニューヨーカー新人賞ほかを独占し、鮮烈なデビューを飾る。2000年4月には、新人作家としてはきわめて異例ながらピュリツァー賞を受賞し、一躍全米の注目を集めた

小川高義 : 1956年横浜生れ。東大大学院修士課程修了。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ヴェネツィア

    『停電の夜に』に続くジュンパ・ラヒリの第2作にして、初の長編小説。今回もやはりインドとアメリカの2つの文化を背負う人たちが主人公だ。今回は長編とあって、アショケ、アシマの第1世代と、ゴーゴリ、ソニアといった第2世代とが描かれる。そこには当然大きなギャップがあり、そのことが本編の主軸を形成している。ただ、前回の短篇集と比べると、短篇の方により凝縮度の高さが見られ、長編には幾分か緊張の弛緩が感じられなくもない。そうはいっても、最終章はしみじみとした余韻と、自分自身もこれらの時代を生きたかのような深い共感に⇒

  • 優希

    再読です。改めて良質の純文学だと思いました。ゴーゴリと名付けられたことから、名前への違和感、両親の故郷であるインドと文化への葛藤が痛いほど刺さります。家族を愛してはいるけれど、広がっている距離も切ないです。自分の居場所を探すことほど寂しくて難しいことはありません。アイデンティティーを考えさせられる1冊です。

  • NAO

    二つの大陸につながる人生。貧しい庶民たちを悲哀をこめて書き綴ったゴーゴリという作家の作品に出てくる人々のように、その名を持つ主人公は、武骨に、一歩一歩人生を歩んでいく。丁寧に書きつづられていくさりげない日常とそこに交錯する思いは、優しい記憶のようになって、心の中に積み重なっていく。

  • chimako

    1968年、若い母の出産のシーンから物語は始まる。ベンガル人の夫婦は13000kmを飛びアメリカでの生活を始めたばかり。産まれる子の正式名は名付け親に任せる。愛称は父が付けた。その名は「ゴーゴリー」それからの32年間が淡々ときめ細かく事実を観察するように描かれる。むき出しの感情はガラス玉に閉じ込められ、例えば父親の急死でさえも読む者には遠く感じられる。主人公ゴーゴリーがその名の由来を聞く場面は静謐な驚きに満ちている。何故なら彼は「ゴーゴリー」という名前が嫌いだったから。ずっしりとした読後感。

  • 優希

    とても良質の作品だと思いました。インドから移民してきた家族の話ですが、その中に潜んだ寂しさ何とも言えませんでした。成長するに従い、違和感を感じるようになるゴーゴリという名前、インドとその文化に対する葛藤から愛しているのに家族との距離が広がっていくのが切なくてたまりません。何気ない日常なのに両親の故郷がインドというだけでアメリカ人にもなれない気持ちというのをうまくすくっていると思います。2つの祖国を持つアイデンティティを考えさせられました。移民や二世という国籍に関するテーマは普遍のものがあると思います。

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