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思い出すこと 新潮クレスト・ブックス

ジュンパ・ラヒリ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784105901905
ISBN 10 : 4105901907
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ジュンパ・ラヒリが暮らすローマの家の書き物机から、「ネリーナ」と表紙に書かれた、イタリア語の詩の草稿が見つかった。インドとイギリスで幼少期を過ごした形跡があり、イタリア語のほか英語とベンガル語を話し、アメリカで暮らしていたらしいネリーナというこの女性は、ラヒリ自身にとてもよく似ていた。彼女の詩に惹きつけられたラヒリは、友人である研究者マッジョに編纂を託す。夫と二人の子どもとのローマでの暮らし、コルカタでの幼い日の記憶、遠く離れた両親への思い、イタリア語への愛着、失くなったり見つかったりする大事な品々…。一冊の本のなかに、作家・詩人・研究者というラヒリの三つの分身が現われる、かつてない自伝的作品。

目次 : 窓辺/ 思い出すこと/ 語義/ 忘却/ 世代/ 遍歴/ 考察

【著者紹介】
ジュンパ・ラヒリ : 1967年、ロンドン生まれ。両親ともコルカタ出身のベンガル人。2歳で渡米。コロンビア大学、ボストン大学大学院を経て、99年「病気の通訳」でO・ヘンリー賞、同作収録の『停電の夜に』でピュリツァー賞、PEN/ヘミングウェイ賞、ニューヨーカー新人賞ほか受賞。08年刊行の『見知らぬ場所』でフランク・オコナー国際短篇賞を受賞。13年、長篇小説『低地』を発表。家族とともにローマに移住し、イタリア語での創作を開始。22年からコロンビア大学で教鞭を執る

中嶋浩郎 : 1951年、松本生まれ。東京大学教育学部卒業。フィレンツェ大学留学。長年、フィレンツェ大学で講師を務め、現在広島在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • こーた

    ジュンパ・ラヒリは初めて読む。一冊目としてはなかなかトリッキーにおもわれたが、僕好みの捩くれた構造で、愉しく読めた。詩集であって詩集ではなく、註釈と詩を行ったり来たり、また繰り返し読んだりと、文字の密度の薄さに比して、時間を掛け味わうように読む。僕はイタリア文学(と云うより海外文学全般)には不案内で、詩の作者ネリーナ=編者ラヒリの、読んできた文学がこそっと紹介されるブックガイドとしても興味深く読んだ。ラヒリの散文や、英語の作品も読んでみたい。新刊の翻訳も準備中とのこと。追いかけたい作家がまたひとり増えた。

  • pohcho

    ラヒリが移り住んだローマの家具付きアパートの、古い書き物机の引き出しの中にあった数冊のノート。ネリーナという名前が書かれたそのノートには未発表の詩がたくさん書かれていて・・。というのが設定だと知らずに読んだので、あとがき読んでびっくり(まぬけすぎる・・)。「喉を切られたね わたしの家族は だまされたねを このようにいう。」詩なんだけど、まるで物語を読んでいるような気持ちに。pから始まる言葉で綴った詩も興味深かった。原語で読めたらいいのに。今後、2冊も刊行予定があるそうで、そちらも楽しみ。

  • 優希

    美しい世界が広がって見えました。創作と自伝の狭間にある淡いきらめき。ラヒリの言葉は詩がよく似合います。これは想いの昇華としての詩集なのでしょう。

  • ヘラジカ

    詩自体とても馴染みやすく胸に沁みる良いものだったが、ラヒリがこの構造を選んだ理由を考えるのがまた面白い。単なる文学的な実験としてか、自らの作品と距離を置いて向き合い、別の角度から内省するためか。いずれにせよ新しい言語に対する真摯な姿勢が読み取れて好ましい。ラヒリの長篇は積んでいるものがたくさんあるので早く読みたくなった。

  • つちのこ

    詩人としても非凡な才能を魅せた作品。『ネリーナ』のノートに書かれた詩の草稿は勘ぐることもなくラヒリ自身の創作であるが、イタリア語で綴られるローマでの暮らしを描く詩は自伝的要素に溢れており、著者の人となりが垣間見えた。散文、韻文、叙情、リズム感を意識したものなど表現方法も一定ではなく、様々なスタイルへのチャレンジと詩作へのこだわりが見てとれる。「ざっと目を通す」という短い詩には「一ページも飛ばさず読むべき 六百ページ以上もある長たらしくて恐ろしく散漫な小説で発見した言葉」(P89)とあり、ユーモアを感じた。

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