Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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• けぴ

  読了日：2025/06/21

  アメリカでの原子爆弾の開発プロジェクトであるマンハッタン計画に参加した医師の一人であるジェームス・F・ノーランを中心人物として描くノンフィクション。原爆による放射線の安全性を管理することが役割であったが、警告を発しても軍人や科学者には無視され、広島と長崎に投下されることになる。投下後に広島と長崎を訪れて行った調査でも、残存する放射線による人体への致死的な影響を隠蔽する。ノーランはその後産婦人科領域の癌の放射線治療に携わるが、公式にはコメントしなかったものの当時のことを苦悩した様子も描かれており好著でした。

• たみき/FLUFFY

  読了日：2023/09/29

  映画「オッペンハイマー 」では描かれない医師視点のマンハッタン計画と核兵器実験、放射線被害についてを当時医師として参加していた祖父について父の死をきっかけに祖父の資料を見つけた著者が、関係者へのインタビューや資料を元に記す。 映画を観る前に読んでおけばよかった。なぜ「オッペンハイマー 」ではアラモゴード周辺の住民の被害や、広島、長崎はもちろん、ビキニやエニウェトクなどマーシャル諸島での核実験における被害が描かれないか、それは、映画として主人公の一人称で描かれるからではあるが、（コメント欄へ続く）

• Keystone

  読了日：2024/04/29

  映画「オッペンハイマー」視聴後、理解を深めたくて読む。開発の過程で事故を起こしたり、広島、長崎に調査に入った医師たちも被爆したり、末期の患者に放射性物質を投与する人体実験をしたり、色々とやらかしている。ドイツに落とすために作った原子爆弾が、必要なくなって日本に落とされたのだけど、じゃあドイツだったら良かったのにね、とはならないし、そもそも戦争は愚かで、原子爆弾は本当に恐ろしい。

• aki

  読了日：2025/11/23

  いいノンフィクションだった。自身も被爆しながら、広島・長崎で負傷者の治療に当たった日本人医師の姿が印象に残った。

• 劇団SF喫茶 週末営業

  読了日：2025/08/14

  面白い。マンハッタン計画に医師として参加、広島と長崎も調査に訪れた男の話。ドイツの原爆開発を知ったアメリカは急いで開発に乗り出すが、ドイツが敗戦した後も原爆開発は止まらずむしろ加速する。その原因としてポツダム会談に向けてソ連を牽制するため、科学者の好奇心、一旦動き出したプロジェクトの慣性など挙げられる。当時は放射性物質の危険について現在ほどは判明していないながらも、1944年の実験以降、医師グループは常に放射能被害に警告を発する。だが実験を優先させたい軍人や科学には届かず、医師グループもなし崩し的に加担。

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