バット・ビューティフル

ジェフ・ダイヤー

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784105063115
ISBN 10 : 4105063111
フォーマット
出版社
発行年月
2011年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
281p;20

商品説明

その音色にはとてもシンプルな名前がついている。ジャズ。伝説のミュージシャンたちの悲しくも美しい人生を小説化。

酒、ドラッグ、そして自らの音楽に蝕まれていくミュージシャンたち。悲しみと孤独に満たされた彼らの人生には、それでも美しいジャズの音色があった――。モンク、エリントン、ミンガスら、伝説のジャズ・プレイヤーのショート・ストーリーを村上春樹が完全翻訳。巨人たちの音楽が鳴り響く、サマセット・モーム賞受賞作。

内容詳細

レスターは上官の罵声を浴び、モンクは警棒を振り下ろされ、ミンガスは破壊することをやめない。酒、ドラッグ、哀しみの歴史に傷つき、自ら迷路をさまようミュージシャンたち。しかし彼らの人生には、それでも美しいジャズの響きがあった―伝説的プレイヤーの姿を、想像力と自由な文体で即興変奏する、ジャズを描いた8つの物語。サマセット・モーム賞受賞作。

【著者紹介】
ジェフ・ダイヤー著 : 1958年、英国南西部のチェルトナム生まれ。オックスフォード大学で英文学を学び、80年代前半からジャーナリストとして活動を始める。1987年、ブッカー賞作家ジョン・バージャーを考察した『Ways of Telling:Work of John Berger』を刊行、以後作家・批評家として先鋭的な小説やノンフィクションを数多く発表する。1997年、D・H・ローレンスを描いた『Out of Sheer Rage:In the Shadow of D.H.Lawrence』が全米批評家協会賞小説部門の最終候補作に、また2006年にはE・M・フォースター賞を受賞。『バット・ビューティフル』(1991)は1992年度のサマセット・モーム賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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かのキースジャレットも賞賛し、村上春樹も...

投稿日:2021/07/01 (木)

かのキースジャレットも賞賛し、村上春樹も翻訳を請け負い賞も受賞した名作といわれる本書だが、とにかく話が暗い。それを美しい、奥行きがあると感じる人もいるかもしれないが、私は読んでいて暗い気分になった。説明を加えると、本書は決して史実のみを語る内容ではない。史実と想像をまぜこぜにして作り上げた「あったかもしれないし、なかったかもしれない」ノンフィクションとフィクションの間を行き交う著者によれば文章による「即興」作品である。純文学好きにはジャズを聴く聴かないに関係なく興味深く読めるかもしれないが、純文学にあまりなじみのない者には(あったとしても)、内容が暗いので読んでいてモヤモヤとした気分になった。

青のサボイア さん | 東京都 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • どんぐり さん

    ジャズ・ミュージシャン列伝。本書に取り上げられているのは、レスター・ヤング、セロニアス・モンク、バド・パウエル、ベン・ウェブスター、チャールズ・ミンガス、チェト・ベイカー、アート・ペパーの面々。みなすぐれたジャズ奏者だが、なぜか麻薬漬けで、アル中で、刑務所のお世話になっていたりする。それでも、美しい(バット・ビューティフル)音楽を奏でるのだから奇才というしかない。著者のジェフ・ダイラーの文章は、訳者の村上春樹に言わせれば、「想像力を自由に働かせ、そこから生きた情景を立体的に立ち上げていく」描写が際立つ。→

  • jahmatsu さん

    全く期待せずにパラパラ読み出したら、これが面白い。登場する王道ジャズメンを久々に聴きながら、いいリズム感の展開。ミュージシャン伝記のエディット版とでもいった感じでしょうか? 春樹氏も翻訳でイイ仕事してる。ほぼ皆さんこれでもかと、お酒とお薬はもりもりマストで笑、そしてバド・パウエルで泣く。

  • 抹茶モナカ さん

    ジャズ関連本なので、読んでみた。不思議な本だ。評伝でも、伝記でもない。ジャズ・ジャイアントについて、逸話にあれこれ肉付けして短編小説みたいになっている。その後に、かなり重厚なあとがき付き。ジャズ・ジャイアントについて、まだ不勉強なので、どの逸話がどれだけ有名か、判別できない自分がもどかしい。翻訳者の村上春樹さんは、読むのを止められなかったようだけど、一度、途中から違う本を読んだので、やはり、ジャズへの思いで、この本の読み方も変わるのかもしれない。本文は読みやすくて、乗りやすい文体になっている。

  • 風眠 さん

    最近のジャズミュージシャンにはこういう武勇伝とか逸話は無いなぁ、確かに。真面目だし、きっちり練習するし、お酒も煙草もやらない、もちろん薬もやらない、女遊びもしない。だから往年のジャズミュージシャンの暴れん坊ぶりを読むと、そうそうミュージシャンはこうでなくちゃね、なんて思ったりする。はちゃめちゃな彼らは傍目にはとても魅力的だが、近くにいた人達は大変だったろうな…とも思う。村上春樹氏のおしゃれな訳が、破天荒で暴れん坊なミュージシャン達をいっそう魅力的にしている。ジャズ好きも、そうでない人にも、お勧めしたい本。

  • タカラ〜ム さん

    #はじめての海外文学 vol.4で翻訳家の金原瑞人さんが推薦している作品。ジャズ愛好家として知られる村上春樹が翻訳を手掛けている。数々のジャズプレイヤーに関するエピソードを並べ、その間をデューク・エリントンとハリー・カーネイが演奏旅行のために車で移動するエピソードがつなぐ構成になっている。個々のエピソードは事実であるが、事実をそのまま描くのではなくアレンジが加えられているため、物語性が高い。その分読みやすくなっていると感じた。ジャズに疎い私でも楽しめたので、興味をもたせる入口となる一冊ではないかと思う。

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  • 作成者:さん