SOLITUDE〜フローラン・シュミット:ピアノ作品集
ドイツ系フランス人の作曲家フローラン・シュミット。フランクのヴァイオリン・ソナタに傾倒し、パリ音楽院でマスネとフォーレに学んだ彼は、すぐれたピアニストでもありましたが、生涯に残したピアノ曲は決して多くありません。しかし独創的な作風によるその音楽は多くの人々に愛されています。
このアルバムにはフローラン・シュミットの3つの組曲と3曲の小品を収録、調和のとれた豊かな響きと憂愁に満ちた音楽を聴くことができます。中でも1895年から1903年にかけて書かれた『9つの小品』は彼がイタリアからスイス、ドイツを経てギリシャやトルコを旅行した際の思い出が反映された曲集で、彼が通った街や村で耳にした民謡も織り込まれています。1907年の『操り人形』はコメディア・デラルテに登場するキャラクターを描いた曲集。作曲年代がはっきりとはわからない『薄暮』も詩的なインスピレーションに支えられた作品です。
演奏しているビリヤナ・ウルバンはチェコを起源とする音楽一家に生まれたザグレブのピアニスト。1985年からパリに住み様々な活動を行っています。「GRAND PIANO」レーベルからは3巻からなるボヘミアの作曲家ヴォジーシェク作品のアルバムをリリース。また、「NAXOS」レーベルには彼女の祖父ヤン・ウーバンの作品も録音しています(配信のみ)。(輸入元情報)
【収録情報】
フローラン・シュミット:
1. 薄暮 Op.56 (1898-1911)
I. 古い小さな墓地にて
II. 雪
III. シルフィード
IV. 孤独
2. 操り人形 Op.36 (1907)
I. スカラムーシュ
II. アミント
III. ダミ
IV. エグレ
V. カッサンドル
VI. アティス
VII. クリメーヌ
VIII. アルルカン
3. 9つの小品 Op.27 (1895-1903)
I. 静止した時間
II. 東洋風舞曲
III. 優しい歌
IV. 憂鬱な歌
V. 夜想曲
VI. 無言歌
VII. 古風なセレナード
VIII. ジプシーの娘
IX. シシリエンヌ
4. リトルネッロ Op.2-2bis (1925)
5. 3つの前奏曲 Op.3〜第1番『悲しげな前奏曲』 (1890-95)
6. 雪のバラード Op.6 (1896)
ビリヤナ・ウルバン(ピアノ/Steinway, Model D)
録音時期:2021年1月19日
録音場所:オランダ、Hertz Zaal, TivoliVredenburg, Utrecht
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
世界初録音(2-6)