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ISBN 10 : 4336074186
Content Description
清新な物語とともに〈花言葉〉は萌え出した――
文学・歴史・博物学からひもとく花々のメッセージ。
季節ごとに花言葉とその由来を語る、
19世紀フランスの爆発的ベストセラー本邦初訳。
◇ ◇ ◇
1819年12月、パリのオード社より刊行された『花々の言葉』は瞬く間に評判となった。
語り手である「わたし」のエピソードを交えつつ、季節ごとの花言葉とその由来、博物学、神話、文学、植物学の知識が優美な筆致で語られる。巻末に付された「花言葉辞典」により、メッセージや詩句をあらわすための花植物を逆引きできる。15枚の繊細な植物画が、書物を可憐にいろどっている。19世紀フランスにおける花言葉ブームの最大の人気作品として版を重ね、ヨーロッパ諸国やアメリカに広く翻訳出版された。
ベストセラーでありながら、著者であるシャルロット・ド・ラトゥール夫人の正体は長年知られることがなかった。日本語版「訳者解説」では、花言葉流行当時のフランスの歴史文化状況に触れるとともに、『花々の言葉』成立にかかわる忘却されたひとびとの生涯を2世紀越しに露わにする。
◇ ◇ ◇
原書より再録した美麗な植物画の口絵付。
花名索引・人名索引を完備。
[本文より抜粋]
わたしが植物学者に願うのは、植物について書くとき、人文学的な発想と植物とを結びつけてほしいということだ。そうすれば、どの国民にも理解され、世界が続くかぎり生き続ける知識を集めた、一種の普遍的な事典が出来上がるだろう。〔‥〕エジプトのピラミッドはいつの日か消え去り、スフィンクスのように砂漠の砂に埋もれてしまうかもしれない。一方、スイレンとアカンサスは、ナイル川のほとりでいつまでも咲き続けるだろう。
Le langage des fleurs par Mme Charlotte de Latour (1833 [1819])
装丁:アルビレオ
【著者紹介】
シャルロット・ド・ラトゥール夫人 : 1819年に刊行され、フランスにおける花言葉ならびに花言葉本ブームの最大の人気作品となった『花々の言葉』(Le langage des fleurs)の著者
三宅京子 : 東京生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。専攻は20世紀フランス文学。現在、早稲田大学ほか講師。主な訳書に、ベルナール=アンリ・レヴィ『サルトルの世紀』(共訳、藤原書店、第41回日本翻訳出版文化賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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