スヴェトラーノフ/シチェドリン:管弦楽作品集
シンフォニックな迫力と哀愁漂う民謡風の情感を併せ持ち、特に打楽器の扱いに秀でたシチェドリンの作品を、“スヴェトラ&ソヴィエト国立”の強大パワーで堪能する一枚。
特に金管のファンファーレに始まる『祝典序曲』は、大オーケストラがなんとサンバのリズムで豪快に鳴りまくるという強烈な作品。ソヴィエト国立交響楽団ブラス軍団の威力がとにかく強烈です。
『いたずらなリメリック(滑稽詩)』も、ジャズのリズムを導入したアップ・テンポの痛快な作品で、衝撃的なパーカッションの炸裂とオケの鳴りっぷりがたまりません。
「乙女たちの円舞」は、一転して素朴なおだやかさに満ちた小品。こうした作品を振らせても名人芸を発揮するスヴェトラーノフだけに、飾り気のない情感の描出が聴きものです。
カップリングは、シチェドリンの代表作『カルメン』組曲。スピヴァコフ指揮の切れ味鋭い、定評の名演です。
シチェドリン:
・『せむしの子馬』から「乙女たちの円舞」
・祝典序曲
・いたずらなリメリック
ソヴィエト国立交響楽団
エフゲニー・スヴェトラーノフ(指揮)
録音:1987年[ステレオ]
・『カルメン』組曲
モスクワ・ヴィルトゥオーゾ
アルメニア室内打楽器アンサンブル
ウラディーミル・スピヴァコフ(指揮)
録音:1984年[ステレオ]