シェーンベルク(1874-1951)

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CD 輸入盤

『グレの歌』 アバド&ウィーン・フィル(2CD)

シェーンベルク(1874-1951)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
4807055
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
Australia
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

シェーンベルク:『グレの歌』(2CD)
アバド&ウィーン・フィル、リポヴシェク、イェルザレム


アバドが1992年にウィーン・フィルと録音した『グレの歌』が久々の復活となります。これは最後の語りを珍しく女優が担当していることでも知られる演奏で、後期ロマン派風な作品に、後年の強烈なシェーンベルクが入り込んできたような面白さがあります。

【アバドと新ウィーン楽派】
当時のアバドは、前年にウィーン国立歌劇場音楽監督を辞任しており、なおかつその前年の1990年にはベルリン・フィルの芸術監督に就任していました。
 アバドは若い頃から新ウィーン楽派作品を指揮しており、特に1980年代後半から1990年代前半にかけては、ベルクのヴォツェックやシェーンベルクの諸作を中心に多くの演奏をおこなっていました。
 来日公演での『ヴォツェック』も大評判となったものでしたが、同じくウィーンの面々と共演したこの『グレの歌』も、作品の細部情報がよく聴こえる流れの良い演奏が印象的です。
 『グレの歌』は最初、シェーンベルクがまだ若い頃に一編の歌曲として書き上げられ、その後巨大化の道を歩んだという後期ロマン派風の作品。ワグネリズムの影響、特に『神々のたそがれ』や『さまよえるオランダ人』を髣髴とさせる場面があるなど、シェーンベルクらしからぬ親しみやすさと、通常のレパートリーではおそらく最大音量と言われる5管編成オーバーの巨大なオーケストラと、大合唱の織り成す迫力あるサウンドと変化に富む曲調が持ち味でもありますが、会場がムジークフェラインということもあって、音の巨大さよりも、楽譜情報の精緻な再現性に主眼を置いているかのようでもあり、そのため、『グレの歌』の持つ独特のスタイル、魅力的なサウンドを高いクオリティで聴くことができます。これには演奏会場のムジークフェラインザールの音響特性がライヴであっても優秀なことも大きな要因になっていると考えられます。

【高水準な配役】
配役は、ヴァルデマール王役にヘルデンテノールのジークフリート・イェルザレム、その愛人トーヴェ役にドラマティック・ソプラノのシャロン・スウィート、感銘深いナンバーが与えられた山鳩役にメゾ・ソプラノのマルヤナ・リポヴシェク、農夫役にバリトンのハルトムート・ヴェルカー、道化クラウス役にリリック・テノールのフィリップ・ラングリッジ、そして語り役に女優のバルバラ・スコヴァというもの。
 王の苦悩を表現するイェルザレム、王が魅了されたトーヴェを美しく歌うスウィート、人気のある山鳩の曲を深みのある声で歌い上げたリポヴシェク、道化クラウスのきわどい歌を性格表現に長けたラングリッジが雰囲気豊かに表現するなど、その歌唱は高水準な仕上がりとなっています。
 ウィーン国立歌劇場合唱団のほか、響きの純度の高さでは定評のあるアルノルト・シェーンベルク合唱団とスロヴァキア・フィルハーモニー合唱団を起用した合唱パートも秀逸で、場面に応じた巧みな表現力で演奏の大きな牽引力ともなっています。

【グレの歌について】
『グレの歌』は、実在のデンマーク国王ヴァルデマール(在位1157-1182年)をめぐる伝説にもとづいています。国王とその愛人トーヴェとの悲しくもグロテスクな物語のあらましは以下の通りです。
 この手の寓話に良くあるパターンですが、国王ヴァルデマールには嫉妬深くわがままな妃がおりました。嫌気がさしたヴァルデマールは、トーヴェという美しく気立ての良い女性を愛人とし、グレの地にある狩猟用の城郭で逢瀬を重ねます。
 が、ほどなく不倫は妃にも知れるところとなり、やがてトーヴェは妃によって毒殺されてしまうのです。ヴァルデマール王は激昂して神を呪ってしまいそれが原因で天罰によって命を落とすこととなり、おまけにその魂は昇天することが許されず、大勢の兵士の幽霊を引き連れトーヴェの魂を求めて夜な夜なグレの地を徘徊することになってしまいます。
 時は流れ夏の嵐に替わって実りの秋が到来。収穫の季節にふさわしく農夫も登場し、やがて道化師と語り手も登場して、幽霊たちの壮絶な合唱を交えながらも、二人の魂の救済に向けて盛り上がりをみせます。最後は混成8部合唱による壮大な太陽の賛歌となっており、女声合唱の参加による色彩の変化が、魂の救済の可能性を暗示しているかのようです。

 この作品は最初、シェーンベルクがまだ若い頃に一編の歌曲として書き上げられ、その後巨大化の道を歩んだという後期ロマン派風の作品。ワグネリズムの影響、特に『神々のたそがれ』や『さまよえるオランダ人』を髣髴とさせる場面があるなど、シェーンベルクらしからぬ親しみやすさと、通常のレパートリーではおそらく最大音量と言われるその迫力ある音調、および変化に富む曲調から、これまでにも注目すべきレコーディングがいくつもおこなわれてきました。
 オーケストレーションするにあたり、シェーンベルクが48段の五線紙を特注したというエピソードはよく知られるところで、その編成は、ティンパニ6、バスドラム、スネアドラム、ガラガラ、タム・タム、それにハープ4ほかを含む150人近い巨大なオーケストラに、5人の独唱者、3群の男声四部合唱、混声八部合唱を加えた200人以上の声楽陣を要するという途方もなく大規模なものです
 その編成の巨大さゆえに実際の上演の数が非常に少ないことを考えれば、録音の数はむしろ多いとさえいえるほどで、以下のようにストコフスキーからラトルにいたるまで、個性豊かな演奏が目白押しです。中でもライヴ盤が目立つのは、上演そのものが大きな話題を呼ぶということが要因になっていると思われます。(HMV)

【収録情報】
・シェーンベルク:『グレの歌』

 ジークフリート・イェルザレム(テノール:ヴァルデマール)
 シャロン・スウィート(ソプラノ:トーヴェ)
 マルヤナ・リポヴシェク(メゾ・ソプラノ:山鳩)
 ハルトムート・ヴェルカー(バリトン:農夫)
 フィリップ・ラングリッジ(テノール:道化クラウス)
 バルバラ・スコヴァ(語り)
 ウィーン国立歌劇場合唱団
 アルノルト・シェーンベルク合唱団
 スロヴァキア・フィルハーモニー合唱団
 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 クラウディオ・アバド(指揮)

 録音時期:1992年5月
 録音場所:ウィーン、ムジークフェラインザール
 録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)

収録曲   

ディスク   1

  • 01. 1. Orchestral Prelude
  • 02. 2. Waldemar: Nun dampft die Dammerung
  • 03. 3. Tove: O, wenn des Mondes Strahlen
  • 04. 4. Waldemar: Ross! Mein Ross!
  • 05. 5. Tove: Sterne jubeln
  • 06. 6. Waldemar: So tanzen die Engel
  • 07. 7. Tove: Nun sag ich dir zum ersten Mal
  • 08. 8. Waldemar: Es ist Mitternachtszeit
  • 09. 9. Tove: Du sendest mir einen Liebesblick
  • 10. 10. Waldemar: Du wunderliche Tove!
  • 11. 10a. Orchestral Interlude
  • 12. 11. Voice of the Wood-dove: Doves of Gurre

ディスク   2

  • 01. 12. Waldemar: Herrgott, weisst du, was du tatest
  • 02. 13. Waldemar: Erwacht, Konig Waldemars Mannen wert!
  • 03. 14. Peasant: Deckel des Sarges Klappert
  • 04. 15. Waldemar's Men: Gegrusst, o Konig
  • 05. 16. Waldemar: Mit Toves Stimme flustert der Wald
  • 06. 17. Klaus the Jester: Ein seltsamer Vogel
  • 07. 18. Waldemar: Du strenger Richter
  • 08. 19. Waldemar's Men: Der Hahn erhebt den Kopf
  • 09. 20. Orchestral Prelude
  • 10. 21. Speaker: Herr Gansefuss, Frau Gansekraut
  • 11. 22. Mixed Chorus: Seht die Sonne

ユーザーレビュー

総合評価

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青空に羽ばたく鳥を雲で描いたジャケットの...

投稿日:2015/12/13 (日)

青空に羽ばたく鳥を雲で描いたジャケットのほうがいい。 演奏はアバドらしく、オケ&合唱とも見事に統率されている。

abbadondon さん | 栃木県 | 不明

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久々の復活。主役は超重量級を揃えましたが...

投稿日:2014/02/06 (木)

久々の復活。主役は超重量級を揃えましたが、アバドさんのアプローチはずっと抒情劇の方に傾いていますかな。全般に盛り上がりでの迫力はありますが、ドラマティックな感じではないですね。悲劇という印象は薄い。一方、シェーンベルクの前衛性を感じさせる感じでもなく、美しい響きと歌の再現が目指されているようです。ちょっとこの大規模作品に対するアプローチとしては、やや「弱い」スタンスのような気はします。そして、当盤に対する最大の不満はスコヴァの語り。甲高い声で極端な抑揚をつけつつ語られると、何だかおちょくられているような気さえしてきまして、興ざめなること甚だしい。これはいかん。録音は良好。全体的にはハイレベルなのですけれど(それは確か)、充実感に欠けて不満あり、といふところです。

ほんず内閣総理大臣 さん | 北海道 | 不明

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数ある『グレの歌』の中で、唯一の「語りが...

投稿日:2006/10/21 (土)

数ある『グレの歌』の中で、唯一の「語りが女性」盤。最初に聴いたとき、トーヴェが化けて出てきたのかと思った。 オケは秀逸。鎖の音も、しっかり入っている。男声コーラスも重々しく、独学用にもお勧めする。 それだけ素晴らしいので、「語り」のキャスティングが違っていたら…と思う。 ある意味での名盤。

えぞゆき さん | Tokyo | 不明

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