サン＝サーンス：ヴァイオリン、チェロと管弦楽のための作品全集（３ＣＤ）
サムイル、マーイエル、コディーナ、ヴィトマン、他
アルミンク＆リエージュ・フィル
日本語解説付き
老舗リエージュ・フィルで、ますます躍進めざましいクリスチャン・アルミンク。
サン＝サーンスの協奏的作品を、今やソリストとしても欧州中を賑わす元モネ劇場コン・ミスのサムイルほか、デュメイ門下の俊才たちが腕によりをかけてアルミンクの充実解釈と対峙。
2013年８月、新日本フィルでの延長任期に有終の美を飾る退任公演をあざやかに決めてみせたクリスチャン・アルミンク。近年ますます話題を呼んでいるこの名門楽団の盛り上げ役としても痛快な活躍をみせたこの若き名匠、次なる活躍地は一昨年から音楽監督の座にあるフランス語圏ベルギーの老舗楽団リエージュ・フィル。すでに「Fuga Libera」レーベルからもベルギー随一のロマン派フランクの交響曲がリリースされていますが、今回は「Zig-Zag Territoires」レーベルに登場。クリヴィヌ、ホリガーなど、いよいよ大指揮者の域に入ってきた名匠がこのレーベルに続々集まる中、アルミンクの歩みもまた決してブレることがありません。
芸術大国ベルギー随一の音楽院のひとつ、名匠オーギュスタン・デュメイが主幹をつとめるエリザベート王立音楽院との連携で制作が続くシリーズの最新作でもある今回の新譜は、フランス近代屈指の巨匠サン＝サーンスの、弦楽器のための協奏的作品全集。ヴァイオリン協奏曲の第１、２番やチェロ協奏曲第２番が（個々にすばらしい魅力があるにもかかわらず）なかなか演奏されないことを憂えておられる方々にはとくに朗報。こうした19世紀中〜後半作品、またフランス語圏の作品でのアルミンクのスコアリーディングの精緻な魅力を思えば、この３枚組は記念碑的録音となるに違いありません。この多作家が『序奏とロンド・カプリチオーソ』他の有名曲以外にも小規模協奏的作品をこんなに書いていたのかと驚きつつ、解説（全訳付）を紐解きながら末永く愉しめること請け合いの充実企画です。（Mercury）
【収録情報】
サン＝サーンス：
1. ヴァイオリン協奏曲第1番イ長調 op.20
2. ヴァイオリン協奏曲第2番ハ長調 op.58
3. ヴァイオリン協奏曲第3番ロ短調 op.61
4. 序奏とロンド・カプリチオーソ イ短調 op.28
5. ロマンス 変ニ長調 op.37（フルートまたはヴァイオリン）
6. オラトリオ『洪水』op.45〜前奏曲
7. ロマンス ハ長調 op.48 （フルートまたはヴァイオリン）
8. ワルツの形式による練習曲 op.52-6（イザイ編）
9. 演奏会用小品 イ長調 op.62
10. アヴァネーズ（ハバネラ） op.83
11. アンダルシア奇想曲 op.122
12. アレグロ・アパッショナート ロ短調 op.43
13. チェロ協奏曲第1番イ短調 op.33
14. チェロ協奏曲第2番ニ短調 op.119
15. チェロと管弦楽のための組曲 op.16
16. ロマンス ヘ長調 op.36（ホルンまたはチェロ）
17. ヴァイオリン、チェロと管弦楽のための『ミューズと詩人』 op.132
エリーナ・ブクシャ（ヴァイオリン：9,11）
ヨレント・ド・マーイェル（ヴァイオリン：2）
ハリエット・ラングレー（ヴァイオリン：5,7,10）
マリア・ミルシテイン（ヴァイオリン：8,17）
リヤ・ペトロヴァ（ヴァイオリン：1,4）
タチヤーナ・サムイル（ヴァイオリン：3）
パウ・コディーナ（チェロ：15）
ヴォイチェフ・フダラ（チェロ：16）
アダム・クシェショヴィエツ（チェロ：13）
ペ・デボラ（チェロ：14）
ノエル・ヴァイトマン（チェロ：12,17）
ベルギー王立リエージュ・フィルハーモニー管弦楽団
クリスチャン・アルミンク（指揮）
録音時期：2013年2月、3月、7月
録音場所：リエージュ、サル・フィルハルモニーク
録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）
