コーマック マッカーシー

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Books

ブラッド・メリディアン

コーマック マッカーシー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784152090935
ISBN 10 : 4152090936
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2009
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

14歳で家出をし、物乞いや盗みで生計を立て各地を放浪していた少年。行くあてのない旅の末、インディアン討伐隊に拾われ、虐殺に次ぐ虐殺の日々に身を投じるが…。ノーベル文学賞最有力候補の代表作が待望の邦訳。

【著者紹介】
コーマック マッカーシー : 小説家。1933年、ロードアイランド生まれ。現代アメリカ文学の巨匠。大学を中退すると、1953年に空軍に入隊し四年間の従軍を経験。その後作家に転じ着々と評価を高め、“国境三部作”の第一作となる第六長篇『すべての美しい馬』(1992)(ハヤカワepi文庫)で全米図書賞、全米批評家協会賞をダブル受賞。第九長篇『血と暴力の国』(2005)は、2007年度アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した映画『ノーカントリー』の原作となった

黒原敏行 : 1957年生、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ヴェネツィア

    小学校の低学年だった頃、私はアパッチ族をはじめとしたインディアン(*注)は開拓民の集落やそれを守る騎兵隊を襲撃し、戦利品として頭の皮を剥ぐという話を信じていた。かつての多くの善良な(!)アメリカ人もそうだっただろう。ところが、頭の皮を剥いでいたのは実はアメリカ人の側だったのである。そればかりか、平和的なティグア族も故もなく皆殺しにしている。19世紀半ばの西部開拓時代の真相である。こうしたものを「修正主義西部劇」というそうだが、まさにそれだ。そして、期を同じくして製作された映画『ソルジャー・ブルー』を⇒

  • 遥かなる想い

    舞台はアメリカの開拓時代である。 心をなくした少年と判事トードヴァイン の旅を冷酷に描く。 アメリカ文学らしい 残虐な暴力の連鎖… 感情がないかのように、インディアンの 殺戮を繰り返す グラント将軍… アメリカの開拓史の一面を著者は 淡々と描く。 巻末の解説によると、本書は 修正主義西部劇 らしいが、ひどく不快な アメリカの裏面史だった。

  • buchipanda3

    混沌と暴虐、そして崇高で悲壮な物語。それは象徴性に満ちた叙事詩のようで、目の前で繰り返される悪逆非道な人間性に茫然となりながらも、それが意味する本質を探し藻掻く心持ちで読み耽った。無垢な眼を持つ少年、著者に名を与えられない彼は"明白な運命"の如く西へ向かう。そこで異形な存在の判事と出会う。ただ生存のために殺める少年。敵を求め死を判定する遊戯を好むのが人間と問う判事。二人は相容れない存在だが、表裏一体にも見え、内在する暴力性の果てに懊悩するかのよう。著者は人間を在るがままに描き、その超越した姿を露わにした。

  • ケイ

    終盤の衝撃が大きく、受けとめられず、すぐにもう一度読み始めた。誰とどこで出会い、どう別れたのかを読み込むと、kidの心の変化が身に染みる。しかし、何度読んでも私にとって圧倒的だったのは、砂漠の広さと狭さ、インディアン達の哀しい境遇である。判事たちと共に行動するデラウェアインディアン達も、判事たちに刈られるおとなしいインディアンの種族も、蛮族であるアパッチ族も、みんな白人の影響から逃れることはできない。残酷であるはずの判事と知恵遅れの少年が、暑い砂漠を寄り添って歩く姿がとても優しい残像としてある。

  • ずっきん

    なんて美しい。そしてなんて読みづらいんだ。これはなにか?ゆっくりと読めということか。『ザ・ロード』等に比べ、押さえきれない勢いと熱があるのは1985年作だからか。そしてまんまと荒れ狂う暴力と理不尽の世界に引きずり込まれてしまう。『修正主義西部劇』とされているが、そんなもんじゃない。人間の本質とはこうだとばかりに叩きつけてくる、その比類なき容赦の無さ。首根っこを押さえつけられて『闇の奥』を見せられている感覚だった。まいったな。この読後の虚無感。少年はわたしたち読み手の具象だったのかもしれない。

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